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競馬サロン

佐倉京助

2022/09/30 21:57

【10月1日(土)】シリウスS、芙蓉S コース適性と本気度が高い馬を狙え…!?

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【第147夜・シリウスS、芙蓉S】

みなさん、テレビのハードディスクはパンパンですか? 僕はご多分に漏れず、つねに残り容量が数時間しか残っていません。

今は番組表から繰り返し録画とかも簡単にできるようになったので、録画容量がどれだけあろうがアッという間に満タンになってしまいますよね。新しく録画をするために、半ば義務的に番組視聴を消化する…という方も多いのでは?

まさに今週前半の僕がそうで、少なくとも10時間以上は容量を空けようと、せっせとそれまでに録り溜めていた番組を見まくっていました。

その理由は…この秋の新作アニメのラインアップがトンでもないから…!! 今年最大のヒット『SPY×FAMILY』の2期が始まりますし、『うる星やつら』のリメイクやガンダムの新シリーズ、ほかにもヒロアカやジョジョや弱ペダなどなど、人気タイトルがてんこ盛り。

そしておそらく最大の注目株は、ジャンプの次なる切り札、『チェンソーマン』でしょうな。原作未読ながら評判のヤバさは僕も重々承知で、アニメ放映されるのを心待ちにしていました。毎週替わるエンディングには『ずっと真夜中でいいのに。』の曲も採用されるそうなので、それも楽しみ…!

さすがに全部見る時間はないものの、4、5タイトルくらいはなんとかリアタイで追いかけてみたいので(それも無理かな汗)、そのためにハードディスクの容量を確保しておこうと、必死になっていたわけであります。

しかしながら、本来ハードディスクの容量はもっと大事なものに振り向けなければならないはず。そう、週末のグリーンチャンネルの競馬中継です…!!

「そんなん、JRAのホームページからレースVTR見ればいいやん。パトロールフィルムだってあるんやし」とツッコミが入りそうですが(なぜにインチキ関西弁なのか?)、あれだとレース部分しか見ることができません。しかしグリーンチャンネルの競馬中継だとレース前後の競馬場の様子もある程度見られるわけで、重要な情報は意外とそこに隠れていたりします。

以前、ほんの短い期間、競馬実況を全録りしてたこともありました。けれども途中から面倒臭い…というよりは、ほかに録画したいものがあったので、それこそハードディスクの容量の都合で止めてしまいました。そもそも全部見返すわけではなく、気になるところをチェックするためだけのものでしたし。

録画容量が1万時間とかあれば、競馬実況全録画をしてもいいんですけどね…。僕は家電とか全然詳しくないんですが、今のテレビやビデオって、それくらい余裕でイケたりするのかな? バラエティ系の芸能人とかは地上波1週間丸ごと全録りとかしてるそうですし…。

かつてパトロールフィルムがグリーンチャンネルでしか放映されていなかった時代は、毎週DVDに録画してレースチェックをしたりもしていました。そういう点では僕も予想に関しては意外と実直なんですよね(って、今は人様に予想を晒してるんだから、そんなの当たり前や!)。

いずれにせよ、競馬予想でもっとも重要な情報は“レース”に潜んでいます。コメントも血統も調教もしょせんは副次的な要素に過ぎません。というわけで、この秋は新作アニメを楽しみつつ、いつも通りレースのチェックと分析にいそしみたいと思います…!

それでは予想に参りましょう。

まずは中京のメイン、シリウスS(ダート1900m)から。

休み明けの実績馬に、3歳馬と古馬の上がり馬が挑む構図で、取捨に悩まされる一戦。そこで少しずつアタリをつけていきましょう。

最初に俎上に載せるのが3歳勢。3歳馬は2年前と4年前に優勝し、年齢別データでもいい成績が出ています。ただし、その勝ち馬2頭とはオメガパフュームとカフェファラオという後のGIウイナーであり、ここに出走するまでにも、かなり高いパフォーマンスを披露していました。今年のハピとハセドンは現時点ではそこまでの走りはできていません。

スピードとキレの要求度が高い芝レースとは異なり、ダートはスタミナや持久力が求められるので、古馬の優位度が高くなります。今年の3歳ダート路線は確かにレベルが高いとは見ているものの、同じようなことを言われて1番人気に支持された昨年のゴッドセレクションは最下位に惨敗しました。

しかも今年の2頭はいずれもテンにまったくいけない追い込み型。また鞍上を見ると、ハセドンに3戦連続乗っていた横山典騎手がハピへ謎の乗り替わりとなっている。安田翔厩舎とは蜜月なハズなので、前走の敗戦でオーナーからクビを通告されたのか? ハピの前走3着は途中から強気に押し上げた藤岡佑騎手の好判断と見ていたので、この鞍上変更はマイナスに働くのではないかと。

一方のハセドンには推しの鮫島駿騎手が跨るのですが、彼は先行策から距離ロスのない内々を立ち回るのが武器のジョッキーで、先週圧勝した神戸新聞杯がまさにそれ。反面、差し馬ではイマイチ信頼が置きづらく、伸びないインに突っ込んだり前が詰まったりで、ヘタを打つケースも少なくない。

どちらも展開がハマって差しが届く可能性はあるものの、それでも3着止まりと見て、シルシは連下△評価としました。

次に、休み明けの実績馬、オーヴェルニュとサンライズホープについて。2頭とも中京ダート1900mの重賞に優勝しており、特に後者は昨年の覇者。実績のみならず、コース適性があることも疑いようがありません。

ただしどちらも実績があるゆえに、目標はこのハンデGIIIではなく、次戦のGI・チャンピオンズCのはず。ここでキンキンに仕上げてきていることはないでしょう。一戦必勝態勢の社台グループに属する馬でもありませんし。

過去10年の勝ち馬のうち8頭が当レースでJRA重賞初制覇を収めているように、軸に買うならここで初タイトルを狙っている重賞未勝利馬のほうがいい。なので実績とコース適性を評価しつつも◎印は打てず。1900mの距離適性を比較したとき、道悪が得意なオーヴェルニュよりサンライズホープのほうが上と見て、サンライズホープを3番手、オーヴェルニュを4番手評価としました。

残るは中央重賞未勝利の上がり馬組。ジュンライトボルトとバーデンヴァイラーはどちらも天下のノーザンファーム生産の良血馬。しかしながら、ジュンライトボルトは芝レースを含めた過去の戦歴を見るとタフな中京ダート1900mが合うようには思えない。

またバーデンヴァイラーはポテンシャルが高く、好走時のパフォーマンスも優秀な反面、自分の競馬ができないと脆い。ここは骨っぽい先行馬が多く楽な競馬はできなさそう。ピンパー気質も感じるので、軸には買いにくい。

本命は、なんだか1番人気になりそうでバツは悪いのですが、2番のハヤブサナンデクンにしました。

僕は“コース成績”というものは世間ほどには信用していません。しかし中京だけは別。中京はなぜかそこだけ走ったり逆に走らなかったりする馬が明らかに存在するからです。これは中山・阪神のようなラストに急坂があるコースとも異なり、直線で急坂を上ったあとに平坦が続くという他場にはない特異なコース形態をしているからと推測できます。

芝のほうがその特異さが際立っているものの、ダートの中では1900mはかなり特殊な適性を有していると見ています。スタートは助走もなくいきなり急坂から始まり、そこからグルッとコースを1周して、もう一回坂越えをしてからの平坦勝負。ほかの1800m戦はもとより、阪神ダート2000mや東京ダート2100mとも違う、独特なレイアウトです。

だから中京ダート1900mの実績については、かなり前向きに信用したい。ハヤブサナンデクンは当コースで2戦2勝。良と稍重で勝っていて馬場状態も問わず、これはコース適性があると判断しました。

もうひとつ肝心の能力比較ですが、今年になって本馬は4戦2勝2着2回と、一度も連対を外していません。4走前の雅Sでは、次戦名古屋城Sも連勝し、続くアンタレスSでは2着に好走したグロリアムンディとコンマ1秒差の2着。また3走前優勝した瀬戸Sでは2着のペルセウスシチーが次戦で快勝。このようにかなり骨っぽい相手と接戦を繰り広げていました。

さらに特筆すべきは前走の三宮S。後続に1秒差、6馬身以上突き放した勝ち方は見た目にも強かった。しかも2着に下したニューモニュメントは前走・アンタレスSでコンマ4秒差の3着に好走しており、次走のジュライSは快勝しています。

このニューモニュメントをモノサシに使えば、机上の空論ながらハヤブサナンデクンがアンタレスSに出走していれば、コンマ6秒差、3馬身差で快勝している計算になります。

もちろん、競馬はそんな単純なものではないにせよ、それでも今年に入っての充実ぶりから、少なくともハンデのGIII戦であれば、十分勝ち負けできるだけの力はあるはずです。それは先のモノサシ馬・ニューモニュメントを相手に、ハヤブサナンデクンと同じように勝ち負けを繰り返していたスマッシングハーツが、強豪揃いの平安Sで4着に健闘したことからも証明できます。ちなみに平安Sは同じGIIIでもハンデ戦ではなく別定戦ですからね。

本馬は名門・グランド牧場の生産馬。同牧場は6歳時に牝馬の身でチャンピオンズCを制したサンビスタに代表されるように、古馬になってから特にダート戦で力をつけてくる馬が多い。

ハヤブサナンデクンもまさにグランド牧場生産らしい一頭。若駒の頃から能力の片りんは感じさせながらも、それがすぐに開花することはなく、コツコツとレースに使われて着実に力を蓄えてきた。そして6歳となった今年に入り、遅まきながら本格化を迎えた。その“狼煙”が、デビュー以来最大の着差をつけた前走のパフォーマンスだったのではないでしょうか。

字面の時計面でも前走・中京ダート1800mの走破タイム・1分50秒0は、近5年の良馬場では6番目に速いタイム。しかも上の5レース中4レースはGII以上で、さらにそのうち3レースはGIチャンピオンズCで記録されたもの。時計から見ても、GIIIを勝てる根拠を説明できるのです。

前走快勝からの乗り替わりとはいえ、バトンを受けたのは勝利経験のある吉田隼人騎手。騎乗技術にはなんの不安もありません。展開もサンライズホープが逃げて、その番手につけられそう。タフな流れを避けたいバーデンヴァイラーは外から強気に競りかけてはこないでしょうから、ペースはそこまで速くはならないはず。展開は向くはずです。

これだけの好材料が揃ったのですから、1番人気に推されたとしてもそれは致し方ない。配当アップの期待は対抗以下に譲るとして、◎印はハヤブサナンデクンに打つことにします。先日さかなクンの映画を観たので、同じ“クン”つながりでもありますし(なんのこっちゃ)。

対抗は穴目を狙います。6番のクリノドラゴンです。

準オープンながら、前走・西日本スポーツ杯の勝利は強かった。4角2番手の馬が2着、3番手の馬が3着に入るような前残りの展開を、後方から外を回してマクり切ってしまったのですから。

同馬は2勝クラスもマクリ気味に差して勝ち、そのときのコースは中京ダート1900m。当コースは4回走って馬券になったのはその一度きりながら、勝ったときの脚の使い方を見ると、コース適性は高そう。4角過ぎの急坂で他馬が苦しくなるところを一気に追い上げ、そのあとの平坦は惰性で乗り切る、という走りはこのコースにピタリ合うように映ります。

本命ハヤブサナンデクンの説明のところで、ペースは速くならず先行馬向きの展開になると述べましたが、馬券3着内のうち、1頭くらいは差し馬が来てもおかしくはない。その差し穴の最有力候補としてクリノドラゴンの末脚を買いました。

穴屋の看板もあるので(苦笑)、当初はこちらを本命にしようかとも考えました。ただし、ひとつだけ引っかかったのはジョッキー。この馬、4勝すべてが武豊騎手の手綱によるもので、明らかにレジェンドがベストパートナーなんですよね。

成績を見てもムラ駆け傾向で、相性のいい武豊騎手でも流れや展開によっては末脚が不発になることも多々ある。そんな気難しそうな馬を、テン乗りの藤岡康太騎手が御せるのか? そこが心配になり、本命を打ち切れず、対抗にした次第です。もっとも藤岡康太騎手は差し追い込みジョッキーなので、息が合う可能性もあるかもしれません。

先述の通り、単穴は5番のサンライズホープ、☆印は3番オーヴェルニュ。注印に本レース2年前3着で、昨年も5着に善戦したサクラアリュールをチョイスしました。

そのほかのシルシや序列は以下に記しました。買い目と一緒に発表します。

〈中京11R・シリウスS〉
◎2 ハヤブサナンデクン
○6 クリノドラゴン
▲5 サンライズホープ
☆3 オーヴェルニュ
注11 サクラアリュール
△12 バーデンヴァイラー
△16 レーヌブランシュ
△14 ハセドン
△8 ハピ
△9 ジュンライトボルト
△10 エイコーン

【馬単ウラオモテ】2⇔3、5、6、8、11、12、14、16(16点)
【3連複フォーメ】2=3、5、6、11=3、5、6、8、9、10、11、12、14、16(30点)
【3連複フォーメ】6=3、5、12=3、5、8、9、11、12、14、16(18点)


先週の神戸新聞杯はジャスティンパレス(5人1着)、小倉2歳Sではバレリーナ(9人2着)と、最近穴で推した対抗に走られて大きな馬券を獲り逃すケースが目立つので、ここは対抗クリノドラゴンからの3連複もしっかり押さえておきます。ちなみにこちらのフォーメーションでは相手のサクラアリュールをバーデンヴァイラーに変え、さらにエイコーンはヒモから削除しました。差し穴馬が2頭同時に馬券には入らないと思ったので。

ここまで長くなってしまいましたし、今夜は重賞ひとレースで十分かなとも思ったのですが、さすがにそれも寂しいのと、ちょっと気になるレースもあったので、もうひと鞍だけ。

中山9Rの芙蓉S(芝2000m)を予想します。

ここは新潟2歳S3着好走のシーウィザードが1番人気になる見込み。しかしながら、今年の新潟2歳Sは近年稀に見る低レベルレースだったと思うのです。

どちらも低調なメンバー相手に未勝利戦を勝ち上がった馬が連闘でワンツーフィニッシュ。その走破タイム1分35秒9は近20年では最低の時計で、それは不良馬場で行なわれた2008年(勝ち馬セイウンワンダー)よりコンマ5秒も遅いもの。もちろん今年は良馬場施行であり、当日の新馬よりコンマ4秒も遅かったことも付け加えねばなりません。

看板こそGIIIの重賞ながら、中身は1勝クラスも怪しいほどのスカスカの内容。そこで3着に敗れているような馬を1番人気ではとても買えません。

本命は3番のオンザブロッサム。

前走の新馬戦は、明らかに相手が脚を余したとはいえ、それでも超良血馬ダノンザタイガーを下してデビュー勝ちを果たしました。そのダノンザタイガーは次走を楽勝。とてもオープンとは思えないこの酷いメンバーなら、この事実だけで本命の理由になるのでは? “6月の東京芝1800mの新馬勝利”はそれのみで一定以上の評価をすることができますし。

それに一応(?)この馬は社台ファームの生産馬。おじのナリタスターワンは北九州記念2着、おばのボーンスキルフルは中央4勝でオープンまで出世と、血統も筋が悪くありません。

前走・永野騎手から田辺騎手に乗り替わるのもプラス材料。7頭立てとはいえ、それでも有利な内目の枠に入りましたし、ここはこの馬から入りたいと思います。

そのほかのシルシや序列は以下の通り。買い目と併せてご覧ください。

〈中山9R・芙蓉S〉
◎3 オンザブロッサム
○2 ナチュラルハイ
▲6 フェアエールング
注1 ゴールデンハインド
△4 シーウィザード
△7 キミノナハマリア

【馬単ながし】3⇒1、2、4、6、7(5点)
【3連単フォーメ】3⇒1、2、6⇒1、2、4、6、7(12点)
【3連単フォーメ】1、2、6⇒3⇒1、2、4、6、7(12点)


7頭立てでもシーウィザードが飛べば、3連単はそこそこ配当がつくのでは?

中山の芝は先週の日曜日、びっくりするほどの内伸び馬場でした。オールカマーが1、2、3番枠で決着したのは、まさにその象徴ですよね。当初フェアエールングにも気があったのですが、外目の枠ということで単穴にシルシを下げた経緯もありました。

この週末も内伸びの公算が高いとはいえ、やはりそれは実際に見てみないことには判断できません。日曜日の大一番・スプリンターズSに向けて、土曜日は馬場状態をしっかり見極めたいと思います。

それでは、無敵の現状維持を突破せよ!

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