競馬サロン

齋藤翔人
221
2022/08/06 18:30
【エルムS】 当レースと好相性! マリーンSからの連勝を狙うフルデプスリーダー

二場開催も今週で終わり、来週からは再びの三場開催。日曜日のメインは、ともにダートの重賞です。
このコラムではエルムSの予想をしますが、まずはアイビスサマーダッシュの振り返りを少しだけ。勝ったのは7歳牝馬のビリーバー。騎乗していたのは、デビュー12年目の杉原誠人騎手でした。
杉原騎手は、名門・藤沢和雄厩舎から2011年にデビュー。近年では、グランアレグリアやスターズオンアースの調教をつけていることでもお馴染みです。
今春、藤沢調教師が定年を迎えて厩舎は解散。そのタイミングで杉原騎手はフリーになりましたが、それから1ヶ月半後。2回東京初日の7レースを12番人気のターニングアップ(ビリーバーと同じく石毛調教師の管理馬で、ミルファームが所有)で勝利すると、翌日も東京で騎乗し、13番人気と8番人気でともに2着。その後も、穴馬で度々連対を果たしました。
毎週月曜日、グリーンチャンネルで「先週の結果分析」という番組が放送されていますが、ちょうどこの頃、競馬ブックの吉岡哲哉さんが、今、最も注目すべき騎手として番組内で名前を挙げていらっしゃったのが、この杉原騎手。
それから、およそ2ヶ月。杉原騎手は、騎乗したビリーバーや、管理する石毛善彦調教師とともに、実際に重賞初制覇を成し遂げました。
同期には、今春GIを2勝した横山和生騎手や、今や障害のトップジョッキーの一人となった森一馬騎手などがおり、今後も彼らに負けない活躍を期待したいところです。
一方、重賞初勝利といえば、土曜日の新潟ジャンプSを制した黒岩悠騎手もそうでしたね。
今年、デビュー21年目を迎えた黒岩騎手。今回のホッコーメヴィウスをはじめ、清水久詞調教師の管理馬によく騎乗していますが、杉原騎手がグランアレグリアなら、黒岩騎手はキタサンブラックの調教をつけていたことでも知られています。有馬記念後の引退式では、武豊騎手はもちろん、もともとの主戦だった北村宏司騎手と一緒に参加されていました。
競馬の花形といえば、今年6度目のダービー制覇を成し遂げた武豊騎手やルメール騎手など、スタージョッキーであることは間違いありません。ただ、彼らが大舞台で活躍する裏には、調教助手さんや厩務員さんはもちろん、こういった騎手たちのサポートがあるということを、決して忘れてはならないと思います。
そして今週のエルムSでも、重賞初制覇を懸けて、デビュー13年目の水口優也騎手がブラッティーキッドに騎乗します。馬自身は、地方・園田から現在8連勝中で、間違いなく優勝候補の1頭。水口騎手については、ちょうど1年前、アイビスサマーダッシュのコラムで少し書きましたが、是非、先週の二人に続いてほしいところです。
それでは、そろそろ予想に。
今回は、そのエルムSの過去5年を深掘り調査。重視できそうな指標を探し出し、軸になる馬を探し出したいと思います(函館で行なわれた、2021年のレースも含みます)。
(1)前走人気
(2)前走の馬体重
(3)前走4コーナーでの位置取り
(4)馬齢
(5)キャリア
(6)前走コース
過去5年の傾向から重視できそうな指標は上記の6項目。まずは(1)。前走の人気です。
前走1番人気馬が[0-1-0-9/10]と、不振のエルムS。一方、狙い目は、前走オープンか重賞で2番人気から5番人気に推されていた馬で[5-4-3-20/32]。勝率15.6%、複勝率37.5%。単勝回収率108%、複勝回収率120%と、まずまずの成績。
中でも、関西馬の複勝率は43.5%で、回収率は単複とも130%を超えていました。
続いては(2)。前走の馬体重です。
ダートの重賞といえば、大型馬が活躍するイメージを持ちがち。ところが、エルムSに関しては、そうとも言えません。
狙い目は、前走の馬体重が500kg未満で、なおかつ前走6着以内の牡・せん馬。その成績は[4-5-3-16/28]で、勝率14.3%、複勝率42.9%。単勝回収率80%、複勝回収率115%。(1)と同様、過去5年で3着内に好走した馬の大半が該当していました。
(3)は、前走4コーナーでの位置取り別成績。
ローカルのダート戦だけに、ある程度の先行力が要求されるエルムS。やや微妙な区切り方ですが、前走4コーナーで3番手から5番手に位置していた馬が[3-3-1-12/19]。勝率15.8%、複勝率36.8%。単勝回収率128%、複勝回収率142%と、まずまずの成績を収めています。
次は(4)。馬齢について。
ここはシンプルに5歳馬が強く[2-3-2-10/17]。勝率11.8%、複勝率41.2%。単勝回収率53%、複勝回収率166%と、なかなかの好成績です。
その一方で、7歳以上は[0-1-0-19/20]と、不振。連覇を狙うスワーヴアラミスや、前走プロキオンS2着のヒストリーメイカーなどは、割引が必要かもしれません。
(5)は、キャリアです。
過去5年のエルムSをキャリア別でみると、枠順と関係があることに気付きます。
まず、今回5枠から8枠に入った馬は、キャリア20戦以下の馬が強く、その成績は[2-1-1-7/11]。勝率18.2%、複勝率36.4%。単勝回収率64%、複勝回収率156%と、まずまず。
一方、今回1枠から4枠に入った馬は、キャリア21戦以上30戦以下の馬が強く[2-1-1-6/10]。勝率20.0%、複勝率40.0%。単勝回収率154%、複勝回収率117%と、サンプル数が少ないながらも、好成績でした。
最後は(6)。前走コースについて。
エルムSで強いのは、前走函館のダート1700mで2着以内の馬。こちらも、少数ながら[4-2-0-1/7]で、勝率57.1%、複勝回収率85.7%。単勝回収率321%、複勝回収率188%と、超のつく好成績。過去5年、該当馬が毎年1頭以上連対しています。
以上の6項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎9 フルデプスリーダー
○2 アイオライト
▲3 オメガレインボー
☆8 ダノンファラオ
△10 ブラックアーメット
△1 ロードエクレール
△5 アメリカンシード
△6 ウェルドーン
△4 ブラッティーキッド
△14 ダンツキャッスル
△12 スワーヴアラミス
【買い目】
・単勝 9
・馬単マルチ 9=2、3、8、10、1、5、6、4、14、12
2=3 計22点
・ワイド 9→2、3、8、10、1、5、6、4、14、12
2→3 計11点
・3連単ボックス 9、2、3 計6点
本命は、唯一4項目に該当したフルデプスリーダー。以下、3項目に該当したアイオライトを対抗に、オメガレインボーを単穴としました。
やや人気先行タイプで、条件戦をなかなか勝ち上がれない反面、掲示板を外したのは、全17戦でわずか1度と安定していたフルデプスリーダー。オープンに昇級後も、安定して掲示板を確保していましたが、3走前に10着と崩れると、2走前も8着。一転して、下降線を辿るかに思われました。
ところが、前走のマリーンSで、見事に巻き返して優勝。オープン昇級後の初勝利を飾ったのです。
(6)で書いたように、前走函館ダート1700mで連対した馬、とりわけマリーンS好走馬は当レースと相性抜群なだけに、連勝も十分考えられるでしょう。関東リーディングの斎藤誠調教師が管理している点も、大変心強いです。
馬券は、馬単マルチとワイド、そして単勝を購入。また、3項目に該当したアイオライトとオメガレインボーですが、エルムSは、2、3枠の好走率が高く、この2つの枠を合わせると複勝率は46.7%。ということで、この2頭の馬単とワイドも押さえ、フルデプスリーダーと合わせた、3連単3頭ボックスも買います。
ちなみに、冒頭で触れた水口騎手のブラッティーキッドは、1項目該当で△評価に。本命にできず、すいません・・・。でも、ちゃんと応援します!
それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このコラムではエルムSの予想をしますが、まずはアイビスサマーダッシュの振り返りを少しだけ。勝ったのは7歳牝馬のビリーバー。騎乗していたのは、デビュー12年目の杉原誠人騎手でした。
杉原騎手は、名門・藤沢和雄厩舎から2011年にデビュー。近年では、グランアレグリアやスターズオンアースの調教をつけていることでもお馴染みです。
今春、藤沢調教師が定年を迎えて厩舎は解散。そのタイミングで杉原騎手はフリーになりましたが、それから1ヶ月半後。2回東京初日の7レースを12番人気のターニングアップ(ビリーバーと同じく石毛調教師の管理馬で、ミルファームが所有)で勝利すると、翌日も東京で騎乗し、13番人気と8番人気でともに2着。その後も、穴馬で度々連対を果たしました。
毎週月曜日、グリーンチャンネルで「先週の結果分析」という番組が放送されていますが、ちょうどこの頃、競馬ブックの吉岡哲哉さんが、今、最も注目すべき騎手として番組内で名前を挙げていらっしゃったのが、この杉原騎手。
それから、およそ2ヶ月。杉原騎手は、騎乗したビリーバーや、管理する石毛善彦調教師とともに、実際に重賞初制覇を成し遂げました。
同期には、今春GIを2勝した横山和生騎手や、今や障害のトップジョッキーの一人となった森一馬騎手などがおり、今後も彼らに負けない活躍を期待したいところです。
一方、重賞初勝利といえば、土曜日の新潟ジャンプSを制した黒岩悠騎手もそうでしたね。
今年、デビュー21年目を迎えた黒岩騎手。今回のホッコーメヴィウスをはじめ、清水久詞調教師の管理馬によく騎乗していますが、杉原騎手がグランアレグリアなら、黒岩騎手はキタサンブラックの調教をつけていたことでも知られています。有馬記念後の引退式では、武豊騎手はもちろん、もともとの主戦だった北村宏司騎手と一緒に参加されていました。
競馬の花形といえば、今年6度目のダービー制覇を成し遂げた武豊騎手やルメール騎手など、スタージョッキーであることは間違いありません。ただ、彼らが大舞台で活躍する裏には、調教助手さんや厩務員さんはもちろん、こういった騎手たちのサポートがあるということを、決して忘れてはならないと思います。
そして今週のエルムSでも、重賞初制覇を懸けて、デビュー13年目の水口優也騎手がブラッティーキッドに騎乗します。馬自身は、地方・園田から現在8連勝中で、間違いなく優勝候補の1頭。水口騎手については、ちょうど1年前、アイビスサマーダッシュのコラムで少し書きましたが、是非、先週の二人に続いてほしいところです。
それでは、そろそろ予想に。
今回は、そのエルムSの過去5年を深掘り調査。重視できそうな指標を探し出し、軸になる馬を探し出したいと思います(函館で行なわれた、2021年のレースも含みます)。
(1)前走人気
(2)前走の馬体重
(3)前走4コーナーでの位置取り
(4)馬齢
(5)キャリア
(6)前走コース
過去5年の傾向から重視できそうな指標は上記の6項目。まずは(1)。前走の人気です。
前走1番人気馬が[0-1-0-9/10]と、不振のエルムS。一方、狙い目は、前走オープンか重賞で2番人気から5番人気に推されていた馬で[5-4-3-20/32]。勝率15.6%、複勝率37.5%。単勝回収率108%、複勝回収率120%と、まずまずの成績。
中でも、関西馬の複勝率は43.5%で、回収率は単複とも130%を超えていました。
続いては(2)。前走の馬体重です。
ダートの重賞といえば、大型馬が活躍するイメージを持ちがち。ところが、エルムSに関しては、そうとも言えません。
狙い目は、前走の馬体重が500kg未満で、なおかつ前走6着以内の牡・せん馬。その成績は[4-5-3-16/28]で、勝率14.3%、複勝率42.9%。単勝回収率80%、複勝回収率115%。(1)と同様、過去5年で3着内に好走した馬の大半が該当していました。
(3)は、前走4コーナーでの位置取り別成績。
ローカルのダート戦だけに、ある程度の先行力が要求されるエルムS。やや微妙な区切り方ですが、前走4コーナーで3番手から5番手に位置していた馬が[3-3-1-12/19]。勝率15.8%、複勝率36.8%。単勝回収率128%、複勝回収率142%と、まずまずの成績を収めています。
次は(4)。馬齢について。
ここはシンプルに5歳馬が強く[2-3-2-10/17]。勝率11.8%、複勝率41.2%。単勝回収率53%、複勝回収率166%と、なかなかの好成績です。
その一方で、7歳以上は[0-1-0-19/20]と、不振。連覇を狙うスワーヴアラミスや、前走プロキオンS2着のヒストリーメイカーなどは、割引が必要かもしれません。
(5)は、キャリアです。
過去5年のエルムSをキャリア別でみると、枠順と関係があることに気付きます。
まず、今回5枠から8枠に入った馬は、キャリア20戦以下の馬が強く、その成績は[2-1-1-7/11]。勝率18.2%、複勝率36.4%。単勝回収率64%、複勝回収率156%と、まずまず。
一方、今回1枠から4枠に入った馬は、キャリア21戦以上30戦以下の馬が強く[2-1-1-6/10]。勝率20.0%、複勝率40.0%。単勝回収率154%、複勝回収率117%と、サンプル数が少ないながらも、好成績でした。
最後は(6)。前走コースについて。
エルムSで強いのは、前走函館のダート1700mで2着以内の馬。こちらも、少数ながら[4-2-0-1/7]で、勝率57.1%、複勝回収率85.7%。単勝回収率321%、複勝回収率188%と、超のつく好成績。過去5年、該当馬が毎年1頭以上連対しています。
以上の6項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎9 フルデプスリーダー
○2 アイオライト
▲3 オメガレインボー
☆8 ダノンファラオ
△10 ブラックアーメット
△1 ロードエクレール
△5 アメリカンシード
△6 ウェルドーン
△4 ブラッティーキッド
△14 ダンツキャッスル
△12 スワーヴアラミス
【買い目】
・単勝 9
・馬単マルチ 9=2、3、8、10、1、5、6、4、14、12
2=3 計22点
・ワイド 9→2、3、8、10、1、5、6、4、14、12
2→3 計11点
・3連単ボックス 9、2、3 計6点
本命は、唯一4項目に該当したフルデプスリーダー。以下、3項目に該当したアイオライトを対抗に、オメガレインボーを単穴としました。
やや人気先行タイプで、条件戦をなかなか勝ち上がれない反面、掲示板を外したのは、全17戦でわずか1度と安定していたフルデプスリーダー。オープンに昇級後も、安定して掲示板を確保していましたが、3走前に10着と崩れると、2走前も8着。一転して、下降線を辿るかに思われました。
ところが、前走のマリーンSで、見事に巻き返して優勝。オープン昇級後の初勝利を飾ったのです。
(6)で書いたように、前走函館ダート1700mで連対した馬、とりわけマリーンS好走馬は当レースと相性抜群なだけに、連勝も十分考えられるでしょう。関東リーディングの斎藤誠調教師が管理している点も、大変心強いです。
馬券は、馬単マルチとワイド、そして単勝を購入。また、3項目に該当したアイオライトとオメガレインボーですが、エルムSは、2、3枠の好走率が高く、この2つの枠を合わせると複勝率は46.7%。ということで、この2頭の馬単とワイドも押さえ、フルデプスリーダーと合わせた、3連単3頭ボックスも買います。
ちなみに、冒頭で触れた水口騎手のブラッティーキッドは、1項目該当で△評価に。本命にできず、すいません・・・。でも、ちゃんと応援します!
それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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