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【今週の重賞】[皐月賞]共同通信杯Vファントムシーフ クラシック獲りへ視界良好

■4月16日、中山競馬場で第83回・皐月賞(GI、芝2000m)が行われる。

ファントムシーフ(牡3、栗東・西村)は注目ステップレース・共同通信杯の勝ち馬。2走前のホープフルSでは身動きのとりづらい最内枠で仕掛け遅れが響いた4着。賞金加算が必須となった前走・共同通信杯は、東スポ杯2歳Sで負けて強しの2着だったダノンザタイガー、スローペースの新馬戦で3馬身半差をつけたタスティエーラ、逃げて6馬身差をつけたタッチウッドなど好素材が揃ったなか、先行押し切りの正攻法の競馬で勝ち切った。1週前追い切りでは3頭併せの追走スタートから鋭く脚を伸ばし、6F80秒3-1F11秒5をマーク。若干だけ遅れたのは大外を回った分で、中間は至って順調。スタートを決めてスムーズに運べれば勝ち負けになるだろう。

ソールオリエンス(牡3、美浦・手塚)は、初年度から怪物イクイノックスなど多数の大物を輩出するキタサンブラック産駒。新馬戦は超スローペースでラスト3Fが11秒5-11秒0-11秒0の瞬発力勝負を制し、前走・京成杯も上がり1位の末脚をマークして重賞制覇を果たした。今回は速い流れになった際に対応できるかカギとなるも、無敗の皐月賞馬誕生なるかに注目だ。

タスティエーラ(牡3、美浦・堀)は弥生賞の勝ち馬。2走前の共同通信杯ではファントムシーフに0秒2差の4着。勝負どころでズブさを見せ瞬発力で劣ってしまった。そこから中2週で臨んだのが前走・弥生賞。外先行で自ら動いていけるポジションにつき、直線早め先頭から押し切る競馬で皐月賞への切符を手にした。スプリングSではなく共同通信杯から間隔の詰まる弥生賞を選択したことから、逆に本番に向けてじっくり調整が可能となった。同じ堀厩舎で管理された父サトノクラウンは弥生賞を制すもクラシック戴冠は叶わず。ファーストクロップがいきなりリベンジを果たすか。

2歳GIで好走歴があるのはトップナイフ(牡3、栗東・昆)とダノンタッチダウン(牡3、栗東・安田隆)。今年のメンバーならいずれも実績はトップとなる。前者は3走前・京都2歳Sで差して2着→ホープフルSを逃げて2着→前走・弥生賞では先行して2着と、あと一歩の競馬も脚質の自在性が魅力。大きな休みを取っていないが、手元に置いてメリハリをつけながら調整を続けてきた結果であり、ここでの大崩れは考えにくい。ダノンタッチダウンもデイリー杯2歳S、朝日杯FSと連続2着。初の長距離輸送、初の2000m戦と課題は多いが、スピード能力に長けており警戒したい1頭だ。

他にも、桜花賞に続き武豊騎手×武幸四郎調教師の“兄弟タッグ”で臨むタッチウッド(牡3、栗東・武幸)、D.レーン騎手を迎えるきさらぎ賞勝ち馬フリームファクシ(牡3、栗東・須貝)、スプリングS勝ち馬のベラジオオペラ(牡3、栗東・上村)、若葉Sで権利を勝ち取ったショウナンバシット(牡3、栗東・須貝)などが出走予定。混戦必至のクラシック1冠目・皐月賞に注目だ。

(Text:Funaki)

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