おしらせ
【今週の重賞】[ニュージーランドT]朝日杯FS馬・ドルチェモアがNHKマイルCに向けて始動
■4月8日、中山競馬場で第41回・ニュージーランドT(GII、芝1600m)が行なわれる。かつては東京で施行されていたが、2000年より中山芝1600mへ移行。NHKマイルCのトライアル競走で3着馬までに優先出走権が与えられる。レースレイティングの低下によりGIII降格の警告を受けていたが、昨年のレイティングが格付基準を満たしたため、本年以降もGII格付が継続されることになった。
朝日杯FS優勝馬・ドルチェモア(牡3、栗東・須貝)は今年ここから始動する。父はルーラーシップ。母は桜花賞馬・アユサンという良血だ。札幌の新馬戦を横山和騎手騎乗で快勝すると、サウジアラビアRCも連勝。続く朝日杯FSでは鞍上が坂井騎手にスイッチするも、ここも1番人気に応えて優勝。無傷の3連勝でGI戴冠を果たした。先行力がありながら末脚もしっかり。3勝すべて異なる競馬場だったようにコースも問わない。今年の登録馬の中では能力・実績とも抜けており、普通に考えれば勝ち負けだろう。気がかりなのは中山の馬場状態。雨に祟られて差し馬場傾向にあるので、先行脚質の本馬にとっては不利に働く恐れがある。もっとも手綱が横山和騎手に戻るので、鞍上の奮起には期待できそうだ。
モリアーナ(牝3、美浦・武藤)はなんとしても重賞タイトルがほしい。6月の東京新馬では鋭い瞬発力を発揮して差し切り。札幌のコスモス賞は先行押し切りで制覇。異なるコースを異なる戦法で連勝した走りが評価され、阪神JFでは2番人気に支持された。だが初の長距離輸送がこたえたのか、道中は折り合いを欠いて12着に大敗。仕切り直しのクイーンCは直線最速の上がりで追い込むも、前半の位置取りが悪く3着止まりで賞金加算に失敗。桜花賞を断念し、こちらに出走することになった。連勝の内容やクイーンCの末脚を見ても能力があるのは間違いない。また、今の中山の馬場はこの馬に向くのでは。重賞未勝利の武藤騎手とともに重賞初制覇に向けて勝負気配は高そうだ。
ここに来て急上昇しているのがエエヤン(牡3、美浦・伊藤大)。父はシルバーステート。京成杯を優勝したプレイアンドリアルを筆頭にきょうだいがコンスタントに勝ち上がっている、地味ながら優秀な一族出身だ。東京でのデビュー戦は3着だったが、2、4、5着馬がのちに勝ち上がるハイレベルな一戦だった。ひと息入れた3戦目に中山芝1600mを勝ち上がると、続く同コースの1勝クラスを1番人気に応えて連勝。道中2番手を進み、最速の上がりを繰り出して後続に3馬身差と、パーフェクトな勝ち方だった。近2走は明らかにパフォーマンスを上げており、成長が目覚ましい。同じ中山芝マイルで連勝している点も好感。あとはライバルとの力関係だ。
メイクアスナッチ(牝3、美浦・武市)も桜花賞出走に賞金が足りず、本レースに参戦する見込み。ドルチェモアと同じルーラーシップ産駒。いとこにNHKマイルC勝ち馬のラウダシオンがいる。札幌の新馬を勝ち上がり、東京の1勝クラスも連勝。7番人気の伏兵扱いだったフェアリーSでは、ゲートが悪く意図せぬ後方からの競馬となったが、直線外からよく追い込んで2着に激走。それまでの先行策から、期せずして脚質転換を図ることができた。中山芝1600mでの重賞で好走歴がある点は心強い。ガサのない牝馬だけにゆとりのあるローテは好都合。今の差し馬場も歓迎だろう。フェアリーSのレースレベルは疑問ながら、展開がハマれば上位争いに加われるかも。
ほかに、チューリップ賞4着のルミノメテオール(牝3、美浦・金成)、もみじS勝ち馬・ウンブライル(牡3、美浦・木村)、芙蓉Sに勝ったシーウィザード(牡3、美浦・鹿戸)、ダート戦ながら兵庫ジュニアGP1着と全日本2歳優駿2着の重賞実績があり、芝の函館2歳Sでも3着に好走したオマツリオトコ(牡3、美浦・伊藤圭)なども出走予定。ドルチェモア以外は例年以上に寂しいメンバーで、休み明けの同馬がどのような走りをするかが最大の焦点になりそうだ。
(Text:Hattori)
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