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【今週の重賞】[朝日杯FS]ダノンタッチダウンが兄に続いて2歳GI制覇を狙う

■12月18日、阪神競馬場で第74回・朝日杯FS(GI、芝1600m)が行なわれる。

かつては東日本の2歳(旧表記時は3歳)チャンピオン決定戦という位置づけだった。しかし1991年に阪神3歳S(当時)が牝馬限定戦になると(現・阪神JF)、唯一の2歳牡馬の頂上戦に。長らく中山芝1600mで施行されていたのだが、2014年にホープフルSが重賞になったことに伴い、阪神芝1600mに移設。のちにホープフルSがGIに昇格すると距離による棲み分けが明確化し、2歳牡馬の“マイル王決定戦”という色彩が濃くなった。以前より春のクラシックには直結しないレースではあったものの、昨年の優勝馬ドウデュースはその後日本ダービーを制覇。朝日杯の勝ち馬がダービーを制するのは、1993年のナリタブライアン以来、実に28年ぶりの出来事だった。

今年1番人気に推されるのはダノンタッチダウン(牡2、栗東・安田隆)だろうか。半兄は無傷の3連勝でホープフルSを制したダノンザキッドで、父はジャスタウェイからロードカナロアにチェンジ。管理するのは兄と同じ安田隆厩舎だ。新馬を快勝すると、その毛並みのよさからデイリー杯2歳Sでは1番人気に。しかしスタートで出脚がつかず後方からの競馬となり、直線は鋭い末脚で追い込むも、マイペースで逃げた勝ち馬に半馬身届かず2着に敗れた。兄が2歳GIに勝っているように素材と仕上がりの早さは折り紙付き。また2戦連続で次位とは大差をつけた最速の上がりを繰り出しており、末脚の破壊力はメンバー随一だろう。ただし出脚が鈍くなっていることと、阪神移設後は前走負けた馬が戴冠できていない点は気がかりだ。

ライバル筆頭はドルチェモア(牡2、栗東・須貝)だ。父はルーラーシップ、母は桜花賞馬・アユサンという良血馬。札幌の新馬を逃げて圧勝すると、サウジアラビアRCでは大逃げした2着馬を2番手から抜き去って重賞タイトルをゲットした。その前走は先行しながらも上がり最速を記録する理想的な勝ち方。逃げ馬が引っ張ったとはいえ、勝ち時計1分33秒4も優秀だった。阪神芝マイルは母が桜花賞に勝った舞台で適性はあるはず。持ち味のスピードが活きれば、母仔GI制覇も十分狙えるのではないか。

同コースの覇者という点では、オールパルフェ(牡2、美浦・和田勇)にも注目。父は新種牡馬リアルスティール。叔父に現在OPクラスのアルピニズムがいる。2戦目の未勝利を逃げ切ると、続くデイリー杯2歳Sも大外枠からハナを奪い、ダノンタッチダウンの追撃を凌いで重賞勝利を収めた。デビューから3戦すべて逃げて連対しており、行き切れば渋太い馬。しかしここはほかにも速い馬が多く、ハナに立てなかったときは未知数。さらに阪神移設後は本レースで逃げ馬が連対したことはなく、脚質・展開ともに逆風が吹いている。

重賞ウイナーならもう一頭、オオバンブルマイ(牡2、栗東・吉村)も控えている。父はディスクリートキャット。叔父にビアンフェやエントシャイデンらがいるスピード血統だ。新馬勝ち後に挑んだ京王杯2歳Sは10番人気の低評価を覆して先頭ゴール。3連単222万の特大配当を“大盤振る舞い”した。もっとも、このレースは完全な前残り決着で、道中インベタ先行からゴール前でチョイ差しした同馬の走りはそこまで評価できるものではなかった。血統的にも短距離指向で1ハロンの距離延長もプラスとはいえない。C.ルメール騎手への手替わりも吉と出るかどうか。

ほかにも、東京芝マイルの新馬を3馬身半差圧勝したレイベリング(牡2、美浦・鹿戸)、藤田晋オーナーが所有する京王杯2歳S2着のフロムダスク(牡2、栗東・森)、サウジアラビアRCで大逃げして2着に残ったグラニット(牡2、美浦・大和田)、カンナS勝ち馬のウメムスビ(牡2、栗東・新谷)らがエントリー。阪神移設後は比較的順当に収まっていたレースだが、今年はかなり小粒なメンバー構成なので、過去にはない大波乱が起きるかもしれない。

(Text:Hattori)

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