おしらせ
NFTが変える競馬の世界
WEB3.0、ブロックチェーン、NFT。
ITの世界では目まぐるしくその技術が進歩し、実社会における「生き方・働き方」にも革新の波が訪れている。
コロナ禍を経て元の生活を取り戻したかに見える世界だが、リモートワークやZOOM飲みといった新たなコミュニケーションの在り方が浸透。競馬領域においても「おうち時間」が増えた事で「PAT登録者」が急増し、売り上げを伸ばすという結果に繋がった。
そういったIT技術の進歩は「競馬の世界」にもどんどん投入されている。
全てを上げればきりはないが「JRAダイレクトの投入」による馬券購入機会の増加への目論見だけでなく、遂に始まった「トラッキングシステムの導入」や「レース映像無料公開」、更には「ジョッキーカメラの映像の公開」。
また、競走馬の競り市場ではオンラインで購入できる「オンラインビット方式」が導入され、競馬界のIT化は枚挙にいとまがない。
また、スポーツメディア等も「予想AI開発」や「YouTube」などを通じたファンサービスの充実を図り、「ウマ娘」のヒットなどを通じた「競馬ファンの底辺拡大」に寄与している。
その様な競馬を取り巻く背景の中、今回、筆者が特に注目しているプロダクトをご紹介させていただく。
キーワードは「NFT×競馬」。
「NFTって聞いたことはあるけどなんなんだ?」
とおっしゃる方もまだ多いとは思う。
まだまだ生まれたての技術であり、生まれたての概念であるということを前提に、NFT自体のもつ細かな機能や技術の話は割愛させていただくが、今回はその視点を、
「【NFT×競馬】が創造する大きな可能性」
に置き記事を展開させていただく。
今回ご紹介させていただく「NFT×競馬」の実例は2例。
◆楽天NFTサラブレット
◆META POG
この2例に筆者が感じた「NFT×競馬の持つ大きな可能性」は今後の競馬への携わり方や範囲が大きく変わる起爆剤になると確信している。
まず初めに「楽天NFTサラブレット」について触れていく。
その概要は以下の通り。
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楽天NFTサラブレッド
https://thoroughbred.nft.rakuten.co.jp/
運営元:楽天グループ株式会社
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このサービスは「NFT化された競走馬カードを使ったPOG」といえば分かりやすいのではないかと思う。POGに参加する際にこの「競走馬NFT」を購入し、ゲームを楽しむという流れだが、このサービスの肝は、その「競走馬NFT」を個人間で容易に売買できるマーケットプレイスが用意されていることにある。
つまり、野球などでは盛んな「トレーディングカード」のようなカタチで、様々なサラブレッドが「NFT化」され、POGで遊びつつ「売買も出来る」という仕組みである。
現在はGI競走を中心とした「局地的なPOG」であるが、これが全ての馬がNFT化されるような広がりを見せた際には、「自ら発掘したデビュー前の馬がその成績の向上と共にNFTの価値も上がっていく」という未来が想像できる。肖像権管理などの難しい部分は残っているが、競馬ファンから見た際に「好きなサラブレッドを共有させてもらえる喜び」に加えて、「NFTとして実際に保有する喜び」を生み出してくれる点が胸アツだと感じている。
そして数年後、自分が保有した大好きな競走馬のNFTが「マーケットプレイスで数百万円の値がついていたら売るか売らないか」という悩みに襲われたい自分がいる。
今後の発展が大いに楽しみなサービスである。
続いて「META POG」について触れていく。
その概要は以下の通り。
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META POG
https://meta-pog.com/index
運営元:Sports Perfecta Vietnam LLC
NFT販売代理店:Neo Sports
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このサービスは前述した楽天NFTよりも更に衝撃を受けた。
楽天NFT社のサービスは「競走馬をNFT化」し、副次的にPOGで遊んでいただきながら、そのNFT自体の価値を高めていこうという取り組みだが、この「META POG」は、何とそのまま「稼げるPOG」としてのサービスなのである。
これは「競走馬そのもののNFT」という考え方ではなく、POG内に「NFTの馬房を持つ」という考え方であり、正直筆者からは「目から鱗」といえる概念であった。
その馬房NFTの事をMETA POGでは「LQ=ライセンスキューブ」と呼んでいるが、そのLQ1つにつき1頭の馬を格納でき、そのLQに格納した競走馬の実際の競走成績に応じて、賞金を稼ぐことができるというサービスがMETAPOGである。
つまりMETAPOGに参加するにはこの馬房NFT=LQを購入し、POGに参加するという仕組みである。
更にこの「METAPOG」は、POGとは言うがその期間は「ダービーまで」ではなく、引退後も続くのだ。
つまり、実際の競走成績に応じた賞金は3歳ダービーまでではなく「古馬」になってからも入り続けるばかりか、種牡馬・繁殖牝馬になってからの成績も加味されるという驚愕の内容なのだ。
もしもこのMETAPOGであの「ディープインパクト」を指名できていたらその賞金は「約2700万円」にもなるという。
「稼げるPOG」
自ら書いていて稼げるなら「ペーパーではないじゃないか」と思いつつも、夢のような仕組みに今なお驚いている。
これはMETAPOG開発チームが、「遊びながら稼ぐ」PLAY TO EARN(P2E)の先駆的なグローバルタイトル「Axie Infinity」を産出した地、ベトナムのベンチャー法人ならではの発想であると驚きを隠し得なかった。
これは正に競馬版「PLAY TO EARN」であり、夢のサービスであると感じた。
METAPOGに関しては来年の「2024-25」シーズンからPOGによるPLAY TO EARNを実践していただくべく、現在は「LQのプレセール」が開始されている。
以上2例を題材に記事を書き進めたが、お読みいただいていかがだろうか。
詳しくは両サービスとも公式HPを閲覧していただくことをお薦めするが、この2例は「競馬×NFT」の未来に向けた素晴らしい発想を持った2社による展開としてご紹介させていただいた。今後まだまだ多くのプロダクトやサービスが競馬領域にて展開される可能性を感じたのは筆者だけではないと考える。
とりわけ、後半ご紹介した「META POG」の取り組みは、NFTの持つ新たな可能性を「POGというフィールド」で表現する、革命的なアイデアであり、事実世界初のサービスであった。
これは既に「ペーパー」の領域を超えた、仮想現実の中で行える「競馬版PLAY to EARN」であり、馬券購入活動、馬主活動、一口クラブ出資、という競馬経済圏の主軸活動に、もう1つの可能性が加わったことを意味すると考えている。
今後もこの「2例」は勿論の事、この2例に続く革新的サービスやプロダクトをご紹介させていただきたい。
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▼筆者プロフィール▼
小田修人
野村ID野球に感銘を受けた世代。「スポーツとIT技術の融合こそがスポーツファンを喜ばせることに繋がる」が口癖。スポーツメディア「SPREAD」のSPORTS IT編集局の局長を務め、「スポーツとIT」の創り出す様々な先鋭的なサービスやプロダクトを中心に取材・執筆活動に勤しむ。
=メディア紹介=
スポーツの未来を読みとくメディア
=SPREAD=
https://spread-sports.jp/
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