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ピックアップレース情報提供 World RaceNews.com【WRN】

2017年04月30日(日)

クイーンエリザベス2世C(GI)芝2000m

  • 【レース格】★★★★
  • 【総賞金】2000万香港ドル
  • 【開催競馬場】シャティン
  • 【勝馬】ネオリアリズム
  • 【騎手】J.モレイラ
  • 【トレーナー】堀宣行
見解

【展望】
4月30日、香港・シャティン競馬場で行われたGI戦クイーンエリザベス2世Cは、日本から参戦したJ.モレイラ騎手騎乗の2番人気ネオリアリズムが、道中で先手を奪うとそのまま押し切って優勝。自身初のGIタイトルを獲得した。

8頭立てという少頭数で行われた今年のクイーンエリザベス2世C。ネオリアリズムが挑戦した今年は、日本国内でも馬券が発売され、人気は昨年の勝ち馬ワーザー(Werther)が1番人気に。次いで、ネオリアリズム、パキスタンスター(Pakistan Star)、シークレットウェポン(Secret Weapon)という順で続いた。

レースは、それほど目立った出遅れはなかったものの、フランスからの遠征馬ディクトン(Dicton)が僅かに後手を踏む。ネオリアリズムも若干出が悪かったが、すぐさまリカバーし中団へ。しかし、やや行きたがる素振りを見せた。一方、先行争いは、後方からレースを進めると見られていたパキスタンスターが好スタートから前を伺うも、これを制してオーストラリアのザユナイテッドステイツ(The United States)がハナに。パキスタンスターは2番手の内に控え、その外に一昨年の覇者ブレイジングスピード(Blazing Speed)が並んだ。そして、そこから1馬身ほど後ろの4番手にワーザーとディクトン。以下、ネオリアリズム、シークレットウェポン、1頭離れた最後方にデザインズオンローム(Designs On Rome)がつけ、向こう正面に入る。

最初の2ハロン通過タイムが28.03秒、次のそれが26.77秒という超スローペースでザユナイテッドステイツが逃げるなか、真っ先に動いたのはネオリアリズム。バックストレッチの中ほど、残り1000m手前から外を通って進出すると、そのまま一気に先頭へ。後方の7頭を引き連れる形で3コーナーに入ったところで、ようやく2番手以降の各馬もペースを上げ始め、ブレイジングスピードが2番手に。ザユナイテッドステイツやワーザーもその直後に続いたが、パキスタンスターはやや置かれる格好になった。

迎えた最後の直線。逃げるネオリアリズムの外からブレイジングスピードとワーザーが襲いかかる。しかし、道中スローで流れた分、ネオリアリズムも余力十分で、簡単には並ばせない。残り200mを切ってリードは1馬身半ほど。徐々にワーザーとブレイジングスピード、さらには大外を追い込んできたパキスタンスターが差を詰めてきたが、最後まで先頭を譲らなかったネオリアリズムがそのまま押し切り、先頭でゴール板を駆け抜けた。

2着はクビ差でパキスタンスター。そこから半馬身差の3着に連覇を狙ったワーザーが入り、上位人気3頭での決着になった。

勝ったネオリアリズムは、父ネオユニヴァース、母トキオリアリティー(母の父メドウレイク)という血統の6歳牡馬。昨年の札幌記念、今年の中山記念と国内では2つの重賞を制していたが、GI制覇は国内外を通じて初めて。また、同馬の兄リアルインパクトはオーストラリアのGI戦ジョージライダーSを制しており、兄弟での海外GI制覇となった。通算成績は18戦8勝。

モレイラ騎手の好判断もあって初のGI制覇を果たしたネオリアリズム。管理する堀調教師とっては、昨年の香港C、香港ヴァーズに続く、5度目の香港でのGI勝ちになったが、今後、どういったローテーションを歩ませるのか。陣営の判断に注目が集まりそうだ。

【展望】
4月30日、香港のシャティン競馬場では、芝2000mのGI戦クイーンエリザベス2世Cが行われる。なお、このレースは日本国内でも馬券発売が行われることがJRAより発表されている。

9月からシーズンが始まる香港競馬において、シーズン後半戦の中距離王者を決める一戦となるこのクイーンエリザベス2世Cは、イギリスのエリザベス女王による香港訪問を記念して1975年に創られており、その歴史は年末に行われる香港国際競走よりも長い。だが、当時から現在のような国際競走だったわけではなく、初年度はハッピーバレー競馬場のダートコースでレースが施行された。その後、翌年から芝コースでのレースに替わると、1979年には前年に開場したシャティン競馬場へ舞台を移動。エリザベス女王がシャティン競馬場を訪れた1986年には、4月と10月にそれぞれ芝2000mと芝1600mでレースが2度行われたこともある。このように、距離は創設時から度々変更されてきたが、1997年以降は現在の芝2000mに固定された。また、グレードについては、1992年に初めて国内GII戦(HKGII)のグレードを獲得。国際競走になった1995年に国内GI戦(HKGI)に格上げされ、そこから1999年に国際GII戦、2001年に国際GI戦と昇格し、現在に至る。

過去、日本からは1995年のフジヤマケンザンを皮切りに延べ17頭が挑戦して3勝しているが、そのうちの2勝はエイシンプレストンによるもの。2002年、2003年とこのレースを制した同馬は、日本調教馬初の海外GI連覇という偉業を達成している。さらに、同馬が勝利した2002年のレースでは、2着にも日本のアグネスデジタルが入り、海外GI戦で初めて日本調教馬によるワンツーフィニッシュが実現した。残る1勝は2013年のルーラーシップ。同馬はこのレースで初のGIタイトルを獲得している。

上記の日本馬以外では、1998年の安田記念でタイキシャトルの2着に入ったオリエンタルエクスプレスが、同年のこのレースを制しているほか、日本調教馬初の海外GI制覇になったシーキングザパールのモーリスドギース賞で2着だったジムアンドトニックが、1999年のこのレースを勝利している。近年の勝ち馬にはヴィヴァパタカ、アンビシャスドラゴン、デザインズオンローム、ワーザーといった香港を代表する実力馬たちの名が並ぶ。

次に、舞台となるシャティン競馬場についてだが、創設年は前述の通り1978年。香港の新界、沙田区の埋立地に建てられた競馬場で、GI戦だけでなく香港競馬の重賞レースのほとんどが当地で行われる。

コースは右回りで、1周1899mの芝コースと1周1555mのオールウェザーコースがある。芝コースの直線の長さは430m。芝2000mのスタート地点は、ゴール板から80mほど手前のところに設けられるが、スタートして200m足らずで1コーナーを迎えることから外枠は不利と言われる。とはいえ、今年のクイーンエリザベス2世Cは8頭立てという少頭数で行われるため、それほど気にする必要はないのかもしれない。

さて、ここからはその8頭の出走馬について紹介したい。今年は日本から参戦するネオリアリズムを含めた3頭の海外馬が地元勢に挑むが、過去10年の結果を見ると海外勢は3勝に留まっている。特に近4年は全て地元勢が勝利しているだけに、過去3年の優勝馬が出揃った今年も優位か。まずは、その香港馬たちを紹介していきたい。

5頭が出走する香港馬の中で、大将格になるのがディフェンディングチャンピオンのワーザー(Werther)である。日本からラブリーデイなど3頭が出走した昨年のこのレースで、4馬身半差という圧勝劇を演じた同馬。今シーズンは、開幕前に負った怪我の影響から、昨年末の香港Cなど前半戦を棒に降ったが、年明けに復帰を果たし、このレースの連覇を目指してきた。昨シーズンの年度代表馬であることを考えると、3戦1勝という復帰後の成績は満足できるものではないかもしれないが、そのうちの2戦は叩き台として出走したマイル戦で、そのことは去年のこのレースでも手綱をとっていた主戦のH.ボウマン騎手を呼び寄せなかったことからも分かる。事実、ボウマン騎手が騎乗したレースでは、復帰2戦目のG1香港ゴールドCを勝利するなど、7戦4勝、2着2回、3着1回という好成績を残しているのだから、再度ボウマン騎手が騎乗する今回も無視できない。何より、同馬はレーティングで次位に5ポンドの差をつけているように、頭ひとつ抜けた存在と見られている。昨年の圧勝は道悪の影響が大きかったと思うが、良馬場でも十分に優勝候補と言えるだろう。

一昨年、ステファノスを下してこのレースを制したブレイジングスピード(Blazing Speed)は、既に8歳だが衰えを見せておらず、昨シーズンの最終戦チャンピオンズ&チャターC(シャティン、GI、芝2400m)で、クイーンエリザベス2世Cを勝った直後のワーザーを破って、自身が制したクイーンエリザベス2世C以来の勝利を挙げた。今シーズンは、ここまで6戦して未勝利とはいえ、ワーザーが勝利した前述の香港ゴールドCで短頭差の2着に入っているように古豪は未だに健在。マイルのGII戦チェアマンズトロフィー(シャティン、芝1600m)をひと叩きしてここに向かうというローテーションはワーザーと同じで、こちらも2000mに距離が延びて本領を発揮しそうである。

一方、歴代優勝馬の中で陰りが見え始めているのが、2014年の覇者デザインズオンローム(Designs On Rome)である。同年には香港C(シャティン、GI、芝2000m)も勝利して中距離の二大GI戦を制した同馬だが、ここ2シーズンはともに1勝止まり。今シーズンも初戦のGII戦シャティントロフィー(シャティン、芝1600m)を勝って以降、5戦連続で6着以下と全くいいところがない。年齢的にはブレイジングスピードより1歳若い7歳馬だが、近走を見るとここでの激走は考えづらい。

むしろ、同じ7歳馬であれば、昨年末の香港Cでモーリスに次ぐ2着だったシークレットウェポン(Secret Weapon)を上位と見るべきだろう。実際、同馬はGI勝ちこそないものの、レーティングではワーザーに次ぐ存在で、ステファノスやラブリーデイに先着した香港Cの内容からも勝ち負け可能と思われる。3着に敗れた2月末の香港ゴールドC以来の実戦になるため、他馬に比べると間隔が開いているが、能力はこのメンバーでも引けを取らない。

そして、残ったパキスタンスター(Pakistan Star)は、香港の新時代を担う4歳世代の1頭。レーティングは出走8頭の中で最も低い112ポンドだが、これは重賞への出走経験がないため。元々、同馬は最後方一気を決めたデビュー戦直後から話題を集めた馬で、今年に入ってからは4歳クラシックシリーズと呼ばれる、香港で調教された4歳馬限定のレース3戦に出走してきた。結果は5着、2着、2着といずれもラッパードラゴンの後塵を拝したが、2着だった香港クラシックC、香港ダービーではともに後方から強烈な末脚を見せている。実質、4歳世代のナンバー2と言っていい馬で、ワーザーやデザインズオンローム、アンビシャスドラゴンなどが4歳でこのレースを制していることから、同馬にもチャンスはありそうだが、上記の3頭は香港ダービーを制した世代トップの馬だったことが気になる。

一方、海外勢は後述するネオリアリズムを除くと、オーストラリアから参戦するザユナイテッドステイツ(The United States)とフランスから参戦するディクトン(Dicton)の2頭。前者は以前、アイルランドのA.オブライエン厩舎に所属しており、3歳時にGIII戦エンタープライズS(レパーズタウン、芝1800m)を制している。ただ、ヨーロッパでの目立った勝ち鞍はその一戦だけで、5歳になってオーストラリアへ移籍した。移籍後の同馬は、昨年3月のGI戦ランヴェットS(ローズヒルガーデンズ、芝2000m)で初GIタイトルを獲得するなど重賞を3勝。近3走はいずれもGI戦に出走し、5着、3着、4着と勝利はないが、前走のGI戦クイーンエリザベスSに関して言えば、勝ったのがロンジンワールドレースホースランキングで2位にランクインしている、17連勝中の名牝ウィンクスなのだから仕方ない。2着以下はそれほど差がなかったことから、ウィンクス並みの強敵がいないここであれば、とも考えられる。

対するディクトンは、昨年の仏2000ギニー、仏ダービーの3着馬。重賞勝ちは、仏2000ギニーの前哨戦GIII戦フォンテーヌブロー賞(シャンティイ、芝1600m)の1勝だが、仏ダービーで先着を許した2頭は、昨年の愛チャンピオンS、英チャンピオンSを制したアルマンゾルと、先日のドバイターフで1番人気(4着)に支持されたザラックであり、ザユナイテッドステイツと同様に相手が悪かったと考えることができる。今季初戦のGIII戦エドモンブラン賞では2着と上々のスタートを切っており、一度使われた今回は上積みも見込めそうだ。香港を知り尽くすO.ペリエ騎手が引き続き手綱をとる点も心強い。

最後に日本のネオリアリズムだが、今回のメンバーに逃げ馬がいないことから、同馬がハナを切る可能性は十分にある。そうなれば自然とペースも落ち着くはずで、モーリスを破った札幌記念(札幌、GII、芝2000m)の再現も十分に期待できるだろう。今シーズンもぶっちぎりでリーディングトップを独走するJ.モレイラ騎手の判断が、レースの流れを大きく左右しそうだ。

※記載している出走予定馬については4月28日(午後6時)時点でのものであり、今後、出走取消等により出走しない場合もありますので予めご了承ください。

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