2023/01/17 UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」
【AJCC(GII)攻略データコラム】明け6歳馬に隠れた共通点
AJCC(GII) 4歳上 別定 中山芝2200m
過去10年のデータをもとに分析する。
■人気
・1人気【2.3.0.5】
勝20.0% 複50.0%
・2人気【3.0.2.5】
勝30.0% 複50.0%
・3人気【2.2.1.5】
勝20.0% 複50.0%
・4人気【1.0.2.7】
勝10.0% 複30.0%
・5人気【0.2.1.7】
勝0.0% 複30.0%
・6人気【0.0.2.8】
勝0.0% 複20.0%
・7人気【2.1.1.6】
勝20.0% 複40.0%
・8人気以下【0.2.1.70】
勝0.0% 複4.1%
7番人気までは複数回好走を果たしており、中穴までなら積極的に狙ってもよさそうなレース。1-3番人気は毎年最低1頭は馬券に絡み、2頭以上が揃って馬券になったのは10回中5回と半数を占めている。どこからでも入れるレースだが、上位人気馬の取捨も重要となっている。
■年齢
・4歳【2.4.3.14】
勝8.7% 複39.1%
・5歳【3.1.3.21】
勝10.7% 複25.0%
・6歳【4.1.3.28】
勝11.1% 複22.2%
・7歳【1.3.0.19】
勝4.3% 複17.4%
・8歳以上【0.1.1.31】
勝0.0% 複6.1%
もっとも安定しているのは明け4歳馬だが、人気にもなりやすくそれを裏切る結果もしばしば。昨年は1番人気のオーソクレースが6着、2021年は1番人気のアリストテレスが勝利するも2番人気サトノフラッグは11着、2019年は1番人気フィエールマンが2着に入ったものの2番人気ジェネラーレウーノが4着、2016年はサトノラーゼンが1番人気で10着など、上位人気でも信頼しきれない側面は頭に入れておきたい。
明け5歳馬で好走したのはすべて、海外含む前走重賞組で【3.1.3.15】複勝率31.8%。明け6歳馬はキャリア20戦以内なら【3.1.2.10】複勝率37.5%へアップ。使い減りされていない6歳馬なら積極的に狙ってもいい。
明け8歳以上になると厳しい傾向だが、4-6歳馬ならどこからでも入れる印象だ。
■前走クラス
・3勝【1.0.1.12】
勝7.1% 複14.3%
・OP特別【0.1.1.16】
勝0.0% 複11.1%
・リステッド【0.0.0.6】
勝0.0% 複0.0%
・GIII【1.5.4.28】
勝2.6% 複26.3%
・GII【3.0.3.22】
勝10.7% 複21.4%
・GI【4.4.1.26】
勝11.4% 複25.7%
・地方【0.0.0.2】
勝0.0% 複0.0%
・海外【1.0.0.0】
勝100.0% 複100.0%
格が上がるにつれて勝利数、勝率ともにアップしているので実績重視でよさそう。GI組は有馬記念【2.0.0.10】、菊花賞【1.3.0.5】が主要ローテ。
有馬記念組なら、キャリア20戦以内【2.0.0.3】、6歳馬【2.0.0.4】と上述した明け6歳馬との相性がいい。また中山2200-2500mの重賞勝ち経験があれば【2.0.0.4】という成績だった。
この3つに該当していた2019年のシャケトラと2014年のヴェルデグリーンがそれぞれ勝利を飾っている。今年はアリストテレスが3つすべての条件を満たす。
菊花賞組なら、菊花賞から継続騎乗【1.3.0.3】、関西騎手【1.2.0.1】、ノーザンF生産馬【1.3.0.3】と、大手生産牧場で継続騎乗の関西騎手なら信頼できる傾向だ。
ガイアフォースは追分F生産馬。鞍上は松山騎手からC.ルメール騎手へと乗り替わる。セントライト記念勝ちの経験もあり、適性とメンバーレベルを思うと逆らいづらいが、評価を下げてみていいかもしれない。
前走重賞以外だと、4歳馬【1.0.2.4】、前走2番人気位以内【1.1.1.4】、前走0秒1以上の勝ちまたは0秒2以内の負け【1.1.1.14】がポイントになりそう。成長期にある明け4歳で、前走時に上位人気に推されて勝ち負けできた馬なら通用可能と見ていいだろう。今年、この3つの条件に該当しているのがエピファニー。
■脚質
・逃げ【1.0.1.9】
勝9.1% 複18.2%
・先行【7.5.1.24】
勝18.9% 複35.1%
・中団【2.4.7.46】
勝3.4% 複22.0%
・後方【0.0.0.34】
勝0.0% 複0.0%
・マクリ【0.1.1.0】
勝0.0% 複100.0%
昨年はマクりが決まり先行勢に出番はなかったものの、例年の傾向からは先行馬が12連対とある程度の位置を取れる馬が優勢だ。また1/2頭(半分)より前で競馬した馬が【8.5.4.56】なので、軸はこのラインをもとに選ぶのがいいだろう。
■枠順
・1枠【1.1.2.11】
勝6.7% 複26.7%
・2枠【1.1.1.12】
勝6.7% 複20.0%
・3枠【1.1.0.14】
勝6.3% 複12.5%
・4枠【1.1.3.11】
勝6.3% 複31.3%
・5枠【2.2.1.13】
勝11.1% 複27.8%
・6枠【2.1.1.16】
勝10.0% 複20.0%
・7枠【1.2.1.16】
勝5.0% 複20.0%
・8枠【1.1.1.20】
勝4.3% 複13.0%
7、8枠は勝率がガクッと落ちる。枠なりに外を回されるので厳しいレースを強いられるためだろう。4-6枠は揉まれにくく勝負所をストレスなく運びやすいからか、勝率、複勝率ともに安定傾向。
開催が進んできて馬場状態から逃げ馬にはさすがに厳しくなってくるだろうが、もっとも距離損を抑えられる1枠は先行できる馬ならプラスだ。
AJCCのデータ注目馬はアリストテレスとエピファニー。
奇しくも2頭ともエピファネイア産駒で、片や菊花賞でコントレイルに迫った過去のある6歳馬、片や伸び盛りの4歳馬。
アリストテレスは近頃の凡走を見ると末脚も鈍っており買いづらいが、有馬記念では引っかかっていたので距離を詰めて流れに乗れそうな点はプラス。2走前のように出脚がつけばワンチャンスあってもいい。
エピファニーは中山コース実績があるものの内回りのみ。距離延長の外回りに対応できれば、メンバーレベルから好走も可能だろう。
(Text:funaki)
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