2023/01/17 UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」
【東海S(GII)攻略データコラム】6勝を挙げる活躍の5歳馬に注目
東海S(GII) 4歳以上 別定 中京ダ1800m
※データについては本文中に特に記載のない限り、1月施行となった過去10回分を対象として分析している。
■人気別成績
・1番人気【5.1.3.1】
・2番人気【2.2.0.6】
・3番人気【0.2.2.6】
・4番人気【2.0.1.7】
・5番人気【0.0.0.10】
・6-9番人気【1.3.2.34】
・10番人気以下【0.2.2.56】
過去10年の人気別成績をみると、1番人気が5勝、2番人気も2勝を挙げるなど、1-2番人気で勝ち馬の半数を超えているように、上位人気の馬が期待に応えて好走するパターンが多い。どちらも揃って連対を外したのは2013年まで遡る。京都開催だった2020年も上位人気3頭で決まっているように、コースが変わっても人気馬上位の傾向は同様だった。
その他に注目したいのは昨年勝利を挙げた7番人気を含む7-8番人気で【1.2.1.16】と無視できない成績を挙げている。2年連続で連対を果たしているように、ヒモ荒れに要注意だ。
■年齢
・4歳【1.1.2.13】
勝率5.9% 複勝率23.5%
・5歳【6.3.3.23】
勝率17.1% 複勝率34.3%
・6歳【1.1.5.39】
勝率2.2% 複勝率15.2%
・7歳【2.4.0.27】
勝率6.1% 複勝率18.2%
・8歳【0.1.0.12】
勝率0.0% 複勝率7.7%
勝率は5歳がダントツの成績。単勝回収率を見ても、5歳馬が78%でトップの成績。ただし昨年は5歳馬が6頭出走したにも関わらず1頭も馬券に絡むことが出来なかった。
また4歳馬は1勝に終わっているものの、1-2番人気に限ればすべて馬券圏内に好走しており、上位人気に推された馬なら押さえが必要。
注意したいのは7歳馬。昨年7番人気で1着のスワーヴアラミス、一昨年7番人気で2着のアナザートゥルース、2020年3番人気で2着のヴェンジェンスと3年連続で連対しており、ここでも侮れない。今年も前走プロキオンSを勝ったゲンパチルシファーなど高齢馬が多いので取捨に気をつけたい。
■馬体重
・459キロ以下【0.0.0.5】
勝率0.0% 複勝率0.0%
・460-479キロ【2.1.2.20】
勝率8.0% 複勝率20.0%
・480-499キロ【3.6.4.35】
勝率6.3% 複勝率27.1%
・500-519キロ【1.1.2.35】
勝率2.6% 複勝率10.3%
・520キロ以上【4.2.2.25】
勝率12.1% 複勝率24.2%
馬体重別の成績からはダートレースだけにやはりというべきか、当日520キロ以上の大型馬の成績が、勝率・複勝率ともにもっとも高く出た。そして520キロ以上の大型馬8頭が好走したレースは全て良馬場で行われていた点も考慮したいポイント。
逆に重馬場以上の道悪馬場で行われた2020年と2021年の2回は、520キロ以上の大型馬が1番人気に支持されたインティなど6頭出走したものの、すべて馬券外に敗れている。
一方、雨が降って重馬場、不良馬場開催だった前述の2年では、500キロ以下の馬から2頭の勝ち馬が出るなど軽体重の馬の好走が目立つ。特に2021年は顕著で、476キロのオーヴェルニュが勝利しただけでなく、牝馬で472キロのメモリーコウが12番人気の低評価を覆し3着に激走している。
大型馬を狙えるのは、含水率が低いパサパサの良馬場時のみで、雨が降るとスピード勝負になりやすくなるため、体重の軽いスピード馬が台頭するのだろう。
■枠順
・1枠【0.0.0.16】
勝率0.0% 複勝率0.0%
・2枠【0.1.2.14】
勝率0.0% 複勝率17.6%
・3枠【1.2.2.13】
勝率5.6% 複勝率27.8%
・4枠【5.0.1.13】
勝率26.3% 複勝率31.6%
・5枠【1.1.1.17】
勝率5.0% 複勝率15.0%
・6枠【1.2.0.17】
勝率5.0% 複勝率15.0%
・7枠【1.2.3.14】
勝率5.0% 複勝率30.0%
・8枠【1.2.1.16】
勝率5.0% 複勝率20.0%
5勝を挙げる4枠が際立った好成績だが、5頭のうち1番人気馬が4頭、残りの1頭も2番人気馬であった。3着に入った1頭も4番人気と好走馬はすべて上位人気馬で占めていた。
また中京ダート1800mの馬場傾向として外枠不利がよく言われているが、2枠以内からは勝ち馬が出ていないという意外な結果となった。特に1枠は過去10年で1頭も馬券になっておらず、上位人気馬が配置されても疑った方がいいだろう。
■前走クラス別成績
・3勝クラス【1.0.1.7】
勝率11.1% 複勝率22.2%
・OP特別【3.2.3.71】
勝率3.8% 複勝率10.1%
・重賞【4.6.5.31】
勝率8.7% 複勝率32.6%
中心となるのは前走重賞組。馬券内30頭中半数の15頭がこれに該当していることからも、前走重賞組が馬券内率の大半を占めていることがわかる。なかでも【3.4.4.15】のチャンピオンズC組(JCダート組含む)が好調。昨年は前走チャンピオンズC組がワンツーフィニッシュを決めており、今年も注意が必要だ。
さらに前走重賞組の着順に注目してみると、前走3着内馬が【1.0.1.6】、単勝回収率16%、複勝回収率28%とあまり振るわない結果となっているのに対し、前走5-8着馬は【2.5.0.5】、単勝回収率185%、複勝回収率194%と魅力のある成績を残している。
この条件に当てはまる馬の出走があった年が6回あったが、全ての年で3着内に好走馬を出している活躍ぶり。展開が恵まれず着順を落としてしまった馬や不利を受けて着を落とし、このレースで伏兵扱いを受けている馬を狙ってみるのも面白そうだ。
(Text:nakai)
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