2021/12/29 UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」
【シンザン記念(GIII)攻略データコラム】前走の「格」に拘らない 狙うべきNF生産馬とは
シンザン記念(GIII) 3歳 別定 中京芝1600m
※例年京都芝1600mで行われるが、京都競馬場改修工事のため、昨年に引き続き中京芝1600mで行われる。コース適性が問われない項目をピックアップし過去10年のデータをもとに分析する。
■全体傾向
・人気と配当
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1人気【3.0.1.6】勝30.0% 連30.0% 複40.0%
2人気【3.2.2.3】勝30.0% 連50.0% 複70.0%
3人気【0.0.2.8】勝0.0% 連0.0% 複20.0%
4人気【2.1.1.6】勝20.0% 連30.0% 複40.0%
5人気【0.1.1.8】勝0.0% 連10.0% 複20.0%
6-9人気【2.5.1.32】勝5.0% 連17.5% 複20.0%
10人気以下【0.1.2.44】勝0.0% 連2.1% 複 6.4%
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1番人気と2番人気で3勝ずつ挙げているが、1番人気が3年連続馬券外に沈んでおり、2番人気は4着2回と大崩れがない。連軸候補は2番人気が良さそう。
また川田騎手騎乗で1番人気だった馬が【0.0.0.2】で、全体を見ても川田騎手は【0.0.0.9】と不振。一方、浜中騎手騎乗で1番人気だった馬が【2.0.0.0】で、全体を見ても【3.0.1.5】と好成績だった。
馬連平均は6763円、6番人気以下の穴馬もほぼ毎年1頭以上馬券内に入っているので三連複平均は2万3397円、三連単平均は15万4336円と妙味十分。
・前走クラス
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新馬【1.2.0.12】勝6.7% 連20.0% 複20.0%
未勝利【2.2.1.30】勝5.7% 連11.4% 複14.3%
1勝【4.3.4.32】勝9.3% 連16.3% 複25.6%
OP特別【0.0.0.5】勝0.0% 連0.0% 複0.0%
GIII【2.0.1.6】勝22.2% 連22.2% 複33.3%
GII【0.1.1.5】勝0.0% 連14.3% 複28.6%
GI【1.2.3.15】勝4.8% 連14.3% 複28.6%
※記載なしは未出走
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前走重賞組は堅実だが、全く絡まない年もある。重賞のレベルを把握して取捨すべきだろう。前走の格は拘らずに本命を決めたい。
・生産者
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ノーザンF【7.2.1.17】勝25.9% 連33.3% 複37.0%
社台F【0.2.0.7】勝0.0% 連22.2% 複22.2%
追分F【0.0.1.1】勝0.0% 連0.0% 複50.0%
白老F【0.0.0.2】勝0.0% 連0.0% 複0.0%
その他【3.6.8.80】勝3.1% 連9.3% 複17.5%
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社台系の中でもノーザンF生産馬が買い。2、3月生まれに限ると【5.1.1.7】で勝率35.7% 連対率42.9% 複勝率50.0%となる。
その他の中ではビッグレッドFが【0.3.0.1】と好成績。19年にはマイネルフラップが10番人気で2着だった。マイネル軍団が出走する際は要注意。
☆2、3月生まれのノーザンF生産馬☆
ソリタリオ、ラスール
☆マイネル軍団☆
未出走
■前走重賞組から狙うべき馬
21年は朝日杯FS4着だったバスラットレオンが3着に好走。20年は3頭すべてが前走重賞組。馬券絡みがある年もあれば絡まない年もあるので取捨を悩ます【3.3.5.27】からピックアップしていきたい。
(1)前走9着以内
【3.3.4.17】勝11.1% 連22.2% 連37.0%
重賞でフタ桁着順からの巻き返しは難しい。
(2)さらに継続騎乗
【3.2.4.9】勝16.7% 連27.8% 連50.0%
若駒は引き続き同じ騎手が騎乗した方が好走。
(3)さらに前走4角で1番手を除いた1/2頭(半分)より前にいた馬
【2.2.3.4】勝18.2% 連36.4% 複63.6%
中団より前にポジションを取れる馬の方が成績が安定。
単複回収値は70/196。
☆今年の該当馬☆
セルバーグ(想定和田騎手)
■前走1勝クラス組から狙うべき馬
最も多い4勝を挙げている前走1勝クラス【4.3.4.32】からピックアップしていきたい。
(1)同距離
【3.3.2.15】勝13.0% 連26.1% 複34.8%
前走もマイル戦だった馬が好走傾向。
(2)さらに関西騎手
【3.2.2.9】勝18.8% 連31.3% 複43.8%
関東騎手は不振傾向。
(3)さらに前走で負けた馬
【2.2.1.4】勝22.2% 連44.4% 複55.6%
単複回収値は554/304。
勝った馬は【1.0.1.5】で単複回収値は22/34と買いづらい。
☆今年の該当馬☆
騎手未定のため、関西騎手であれば下記の馬が該当する▼
ウナギノボリ、アバンチュリエ、ロードカテドラル、サウンドビバーチェ
■前走未勝利組から狙うべき馬
馬券絡みがあるクラスから、最も好走率が低い前走未勝利戦【2.2.1.30】からピックアップしていきたい。
(1)前走15頭立て以上
【2.2.0.20】勝8.3% 連16.7% 複16.7%
15頭以上の多頭数で勝利した実績が必要。
(2)さらに前走馬体重460キロ以上
【2.2.0.12】勝12.5% 連5.0% 複25.0%
小柄な馬は馬券絡みなし。
(3)さらにノーザンF生産馬
【2.1.0.1】勝50.0% 連75.0% 複75.0%
単複回収値は172/197。
いずれも全体傾向でも取り上げた「ノーザンF生産馬」がポイント。またいずれも2.3月生まれだった。
☆今年の該当馬☆
なし
デルマグレムリンとショウナンアメリアの生産は非社台系。またデルマグレムリンは前走馬体重が440キロで馬格が足りない。ショウナンアメリアはマイル実績なし。
今年の未勝利組は厳しそう。
■前走新馬組から狙うべき馬
これまで3頭しか馬券絡みがないが、メンバーレベルによってはキャリア2戦目での重賞好走も可能性のある前走新馬戦【1.2.0.12】からピックアップしていきたい。
(1)前走1600-1800m
【1.2.0.6】勝11.1% 連33.3% 複33.3%
馬券に絡んだ3頭はすべて同距離か1ハロンの距離短縮組。
(2)さらに前走初角2番手以下
【1.2.0.4】勝14.3% 連42.9% 複42.9%
馬券に絡んだ3頭はすべて逃げずに2番手以降で競馬をした馬。
(3)さらに中3週以上
【1.0.2.2】勝20.0% 連60.0% 複60.0%
馬券に絡んだ3頭はすべてある程度間隔が空くローテーションの馬。
単複回収値は136/152
☆今年の該当馬☆
ラスール
よって、データから導き出されたシンザン記念は
■押さえておくべきノーザンF生産馬は、ソリタリオ、ラスール
■前走重賞組から狙うべき馬は、セルバーグ(想定和田騎手)
■前走1勝クラス組から狙うべき馬は、関西騎手であればウナギノボリ、アバンチュリエ、ロードカテドラル、サウンドビバーチェ
■前走未勝利組は、今年は軽視
■前走新馬組から狙うべき馬は、ラスール
となった。
昨年はのちのGI馬・ピクシーナイトが勝利したレース。今年は小粒な印象を受けるが、未来のGI馬は現れるのか。クラシックが始まる今後を占う上でもしっかり見ておきたい、配当妙味も期待できる3歳世代戦に注目だ。
(Text:funaki)
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