2021/12/07 UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」
【カペラS(GIII)攻略データコラム】斤量や枠、距離変更など顕著な傾向を多数発掘!
カペラS(GIII) 3歳上 別定 中山ダート1200m
※2011年-2020年の過去10年分のレースデータを基に分析する。
■人気
・1番人気/【1.1.1.7】
勝率10.0% 複勝率30.0%
・2番人気/【2.1.4.3】
勝率20.0% 複勝率70.0%
・3番人気/【2.3.0.5】
勝率20.0% 複勝率50.0%
・4番人気/【3.1.0.6】
勝率30.0% 複勝率40.0%
・5番人気/【0.0.0.10】
勝率30.0% 複勝率40.0%
・6番人気/【1.0.1.8】
勝率10.0% 複勝率20.0%
・7-9番人気/【0.3.4.23】
勝率0.0% 複勝率23.3%
・10番人気以下/【1.1.0.66】
勝率1.5% 複勝率2.9%
・1-3番人気/【5.5.5.15】
勝率16.7% 複勝率50.0%
1番人気は【1.1.1.7】と寂しい成績に映るが、2011年から2016年の5年は1頭も馬券になっていなかったのに対し、2016年以降の近5年は【1.1.1.2】という成績で、ここに来て信頼度は高まりつつある。
ただし、2番人気はそれを上回る好成績を残しており、複勝率は70%と優秀。複勝回収率も125%と儲かる数字を示している。3番人気も【2.3.0.5】複勝率50%と、3番人気としては上々の結果で、おまけに回収率は単勝125%、複勝107%と、単複ともにプラス収支を計上している点は見逃せない。
さらに4番人気も過去10年で人気別最多となる3頭の勝ち馬を輩出しており、単勝回収率208%、複勝回収率も101%とプラス収支を達成している。1-4番人気の合算成績は【8.6.5.21】となり、勝率20%、複勝率47.5%、単勝回収率110%を記録しているので、1着ないしは連軸はここから選ぶのがよさそうだ。
5番人気以下の中穴ゾーンは、7番・8番人気の好走率が少しいい程度で、あまり特徴的なところはない。たまたまかもしれないが、5番人気が過去10年で一頭も馬券になっていないのは少々気にはなる。
10番人気以下のフタ桁人気は2014年に12番人気のダノンレジェンドが1着になり、3連単165万馬券を打ち上げたりしたものの、ほかには2018年11番人気のサイタスリーレッド2着が一度あるきり。積極的に狙うゾーンではない。
先述したように2014年は大波乱となったが、その後6年連続で4番人気以内の馬が2頭以上、馬券圏内に走っている。昨年も4人気→1人気→2人気と入って、3連単は1万2千円強。大振りは狙わず、人気どころを軸に、手堅く買い目をまとめたほうがいいかもしれない。
■年齢
・3歳/【2.0.0.5】
勝率28.6% 複勝率28.6%
・4歳/【4.2.2.22】
勝率13.3% 複勝率26.7%
・5歳/【2.5.4.39】
勝率4.0% 複勝率22.0%
・6歳/【2.2.1.29】
勝率5.9% 複勝率14.7%
・7歳以上/【0.1.3.33】
勝率0.0% 複勝率10.8%
年齢別データを見ると、年齢が上がるにつれて好走率が下落しており、若い馬に有利なレースであることがわかる。特に、サンプル数は少ないものの3歳馬の2勝は2017年・2018年と最近のものであり、近年になって、より若い馬が走る傾向になっていることがうかがえる。
回収率を見ても若い馬のほうが優秀で、3歳の単勝回収率は145%、4歳のそれは209%と、いずれも儲かる数字を誇示している。
一般的にダート戦はパワーを求められるので、芝レースほど若い馬にアドバンテージはないものだが、ここはスピードが要求されるスプリント戦とあってイキのいい3・4歳馬が好走しやすいのだろう。
☆3歳馬⇒ゲンパチフォルツァ、デュアリスト、ミスズグランドオー
☆4歳馬⇒サダムスキャット、トウカイエトワール、メイショウテンスイ、メイショウベンガル
■性別
・牡・セン/【9.10.9.109】
勝率6.6% 複勝率20.4%
・牝/【1.0.1.19】
勝率4.8% 複勝率9.5%
“牝馬優勢”が叫ばれる昨今だが、このレースはまったく別。ご覧の通り、牡馬・セン馬が牝馬の倍以上の好走率(複勝率)を収めている。牝馬は出走数が少ないとはいえ、やはり冬場の力の要るダートでは牡馬に一枚遅れをとってしまうようだ。
■斤量
・53-54キロ/【1.0.0.14】
勝率6.7% 複勝率6.7%
・55キロ/【2.0.0.8】
勝率20.0% 複勝率20.0%
・56キロ/【3.9.6.85】
勝率2.9% 複勝率17.5%
・57キロ/【2.0.3.15】
勝率10.0% 複勝率25.0%
・58キロ/【2.1.1.5】
勝率22.2% 複勝率44.4%
・59キロ/【0.0.0.1】
勝率0.0% 複勝率0.0%
斤量別データでは58キロが勝率・複勝率ともにトップの成績。回収率も単勝は124%、複勝は113%と、いずれもベタ買いで儲かる数字を弾き出している。全体的にも斤量が重いほうが好走率が高くなる傾向にある。
このレースは別定戦なので、賞金を稼いでいる馬ほど斤量が重くなる。つまり、実績のある馬がしっかり走ってくるレースなのだ。昨年は実績がありながら58キロの斤量が敬遠されたのか4番人気止まりだったジャスティンが優勝。このように斤量で人気を落としている馬がいたら、それは“買い”かもしれない。
■枠順
・1枠/【4.1.1.13】
勝率21.1% 複勝率31.6%
・2枠/【0.0.1.19】
勝率0.0% 複勝率5.0%
・3枠/【0.1.0.18】
勝率0.0% 複勝率5.3%
・4枠/【1.1.1.17】
勝率5.0% 複勝率15.0%
・5枠/【1.0.1.18】
勝率5.0% 複勝率10.0%
・6枠/【0.5.2.13】
勝率0.0% 複勝率35.0%
・7枠/【2.1.3.14】
勝率10.0% 複勝率30.0%
・8枠/【2.1.1.16】
勝率10.0% 複勝率20.0%
枠別では1枠が最多の4頭の優勝馬を送り出し、複勝率も31.6%と優秀。回収率も単勝は350%、複勝も121%をマークし、プラス収支を計上している。一方、複勝率は35.0%の6枠がトップで、7枠・8枠もそれぞれ2頭の勝ち馬を輩出し、好走率も悪くはない。
このように、1枠と、6枠から外の枠が好成績で、2枠から5枠の中枠は不振傾向となっている。最短距離を走れる内枠と、スタートの芝部分を長く走れる外目の枠が有利で、揉まれ込む中枠は不利に働くのだろう。
■東西厩舎
・関東/【1.2.3.31】
勝率2.7% 連対率8.1% 複勝率16.2%
・関西/【9.7.5.87】
勝率8.3% 連対率14.8% 複勝率19.4%
・地方/【0.1.2.10】
勝率0.0% 連対率7.7% 複勝率23.1%
関西から遠征競馬では東京よりも不利と言われている中山の重賞ながら、関西馬の成績が関東馬のそれを大きく上回っている。出走頭数が多いとはいえ、過去10年で関西馬が実に9勝。関東馬の勝利は創設まで遡っても2016年のノボバカラ一頭しかいない。地方所属馬のほうが関東馬よりも上(好走率)という有様だ。
ダート戦線は芝以上に“西高東低”と揶揄されているが、それがそのまま本レースにも表れている格好。今年は有力な関東馬も多いが、いくらかは割り引いて考えたほうがいいかも。
☆関西馬⇒オメガレインボー、サダムスキャット、サンライズカラマ、スナークスター、スマートダンディー、デュアリスト、トウカイエトワール、ミッキーブリランテ、ミッキーワイルド、メイショウテンスイ、メイショウベンガル、モズスーパーフレア、ヨシオ、ロイヤルパールス
■前走レース
・オータムリーフS/【3.2.1.18】
勝率12.5% 複勝率25.0%
・JBCスプリント/【2.2.3.14】
勝率9.5% 複勝率33.3%
・武蔵野S/【2.0.2.2】
勝率33.3% 複勝率66.7%
・霜月S/【1.3.2.15】
勝率4.8% 複勝率28.6%
・室町S/【0.1.1.20】
勝率0.0% 複勝率9.1%
・3勝クラス/【1.0.1.15】
勝率5.9% 複勝率11.8%
ステップレースについて調べると、過去10年で3頭の勝ち馬を送り出しているオータムリーフSからの臨戦馬の活躍が目立つ。距離1400mで施行されていたときも好走馬を出しているので、ローテーションがドンピシャなのだろう。さらに精査すると、サンプル数は少ないものの3、4歳馬の成績が【2.1.0.1】と優秀なので、狙い目はここだ。
JBCスプリント組も【2.2.3.14】とよく馬券になっている。JBCは持ち回り開催なのだが、競馬場が替わっても好走馬は輩出している。こちらもローテーションが向くのに加え、出走馬のレベルが高いからと推測できる。狙い馬の目安は「着差」。JBCスプリントでコンマ9秒差以内だと【2.2.2.8】と精度が高まってくる。
上記2レース以上に注目は武蔵野S組。出走数は少ないものの【2.0.2.2】という成績で、勝率33.3%、複勝率66.7%は強烈な数字。この中に前走掲示板に載った馬は一頭もおらず、フタ桁着順から巻き返して優勝した例もある。こちらも目安は着差で、前走コンマ9秒差以内なら【2.0.2.0】とパーフェクト好走を果たしている。
霜月Sは一見成績はよく映るが、2016年以降は好走馬ゼロ。人気サイドの馬がそこまでいなかったとはいえ手は出しにくい。臨戦馬の多い室町Sは勝ち馬ゼロとサッパリな成績で、本レースと相性はよくなさそう。3勝クラスを勝ち上がった馬もパッとせず、オススメはできない。
☆前走オータムリーフS⇒ロイヤルパールス
☆前走JBCスプリント⇒モズスーパーフレア、リュウノユキナ
☆前走武蔵野S⇒オメガレインボー
■距離変更
・同距離/【3.5.4.79】
勝率3.3% 複勝率13.2%
・距離延長/【0.0.0.2】
勝率0.0% 複勝率0.0%
・距離短縮/【7.5.6.47】
勝率10.8% 複勝率27.7%
前走との距離変更について見てみると、距離短縮で臨んだ馬が同距離だった馬の倍以上の好走率を残していた。当然回収率も優秀で、単勝は129%、複勝も92%と上々の成績だった。
中央競馬唯一のダート1200mの重賞レースで快速自慢が集まり厳しい流れになること。くわえてラストに急坂が控える中山コースだけに、距離短縮馬のほうが最後のひと踏ん張りが利くスタミナに勝るからではないだろうか。
☆前走から距離短縮⇒オメガレインボー、ゲンパチフォルツァ、スマートダンディー、ミッキーワイルド、メイショウベンガル、モズスーパーフレア、ヨシオ、リュウノユキナ、ロイヤルパールス
■脚質
・逃げ/【2.1.0.7】
勝率20.0% 複勝率30.0%
・先行/【3.1.2.31】
勝率8.1% 複勝率16.2%
・差し/【2.5.5.49】
勝率3.3% 複勝率19.7%
・追込/【3.3.3.41】
勝率6.0% 複勝率18.0%
脚質別の成績は、数字的には逃げの好走率がトップなのだが、実数を見ると先行・差し・追い込みと、満遍なく馬券になっている。過去を振り返っても、先行決着の年もあればズブズブの追い込み競馬になった年もあったりと、どの脚質にも展開ひとつでチャンスがある。
脚質がらみで面白いのは、前走の上がり順位。前走ラスト3ハロンのラップタイムが1位だった馬の成績は【1.2.1.3】複勝率57.1%と、2回に1回以上、馬券になっている。芝のレースとは違い、前走上がり1位の馬が出てくることは少ないが、覚えておいて損はないだろう。
☆前走上がり1位⇒オメガレインボー
(Text:sakura kyosuke)
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