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コラム

2021/10/12  UMAJiN.net/データ部「重賞攻略データ」

【府中牝馬S(GII)攻略データコラム】軽視できない東京芝重賞での実績

府中牝馬S(GII) 3歳以上牝馬 別定 東京芝1800m
※データについては、過去10年を対象として分析している。

エリザベス女王杯の重要な前哨戦となる府中牝馬S。昨年は8頭立てにもかかわらず、上位3頭は7番人気→6番人気→8番人気という波乱の決着に。荒れる印象もある重賞について、データから深掘りしてみよう。

■人気別成績

1番人気   【1.3.2.4】
2番人気   【0.2.3.5】
3番人気   【1.0.1.8】
4番人気   【3.1.0.6】
5番人気   【2.2.1.5】
6-9番人気  【1.2.3.33】
10番人気以下【2.0.0.46】

1番人気の勝率は10.0%と低いものの連対率は40.0%、複勝率は60.0%なので複軸としてはまずまずの数字。複軸ならまずまずというのは2番人気も同様。3番人気はかなりの苦戦傾向で、これを買うくらいなら4、5番人気を買った方が配当妙味がありそう。特に勝率を考えると、上位人気のアタマは敢えて買わず、4、5番人気を1着付けで買う戦略は十分に成り立ちそう。過去10年で2回もフタ桁人気の馬が勝っていることも含めて考えると、波乱傾向の重賞だ。

■前走別成績

前走2勝クラス【0.0.0.1】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%

前走3勝クラス【1.0.1.21】
勝率4.3%、連対率4.3%、複勝率8.7%

前走OP特別 【3.1.0.6】
勝率30.0%、連対率40.0%、複勝率40.0%

前走GIII 【5.7.6.52】
勝率7.1%、連対率17.1%、複勝率25.7%

前走GII 【1.0.1.10】
勝率8.3%、連対率8.3%、複勝率16.7%

前走GI 【0.1.2.15】
勝率0.0%、連対率5.6%、複勝率16.7%

好調なのは前走OP特別組。2015年は前走OP特別組のノボリディアーナとスマートレイアーがワンツー決着、昨年も前走小倉日経OPのサラキアが7番人気の低評価を覆して優勝した。単勝回収率は587%、複勝回収率でも156%なので、ベタ買いOKの数字となっている。

なお、前走OP組は前走着順が良い方が買いやすい。前走OP特別で1着だった馬は【1.1.0.1】、同2着馬【2.0.0.0】となっている。同3着馬は【0.0.0.1】ではあるが、サンプル数不足を考えるとギリギリ買えるラインか。

前走GIII組も複勝率25.7%と好相性。この組のメインとなるのは前走クイーンS組で、その成績は【3.4.3.21】。また、前走新潟記念組【1.1.0.4】、前走小倉記念組【1.0.0.0】、前走関屋記念組【0.2.2.2】あたりは良好な成績を収めている。

その一方で、前走マーメイドS組【0.0.1.10】、前走京成杯AH組【0.0.0.7】あたりは出走数のわりに結果が出ていない。

また、注意したいのが前走GI組。実力上位馬が多く参戦するはずのローテーションであるにもかかわらず、過去10年で勝ち馬はおらず、複勝率も16.7%と低水準。

前走GI組は賞金を十分に持っている馬が多いため、エリザベス女王杯へのひと叩きという側面が強いのかもしれない。上位人気に推される組でもあるため敢えて軽視する戦略があってもよさそうだ。

■年齢別成績

3歳 【0.0.1.1】
勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率50.0%

4歳 【6.5.4.43】
勝率10.3%、連対率19.0%、複勝率25.9%

5歳 【4.4.3.46】
勝率7.0%、連対率14.0%、複勝率19.3%

6歳 【0.1.2.13】
勝率0.0%、連対率6.3%、複勝率18.8%

7歳以上【0.0.0.4】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%

明確に若い馬の方が強い。優秀な牝馬は早めに繁殖に上がるという事情もあるが、7歳以上は全く結果を残せていない。3歳馬は秋華賞に向かうため出走頭数は少ないものの出てくればマークが必要。馬券の組み立ては4歳馬もしくは5歳馬からにしておけば、大きく間違うことはなさそうだ。

■所属別成績

美浦 【2.4.4.44】
勝率3.7%、連対率11.1%、複勝率18.5%

栗東 【8.6.6.63】
勝率9.6%、連対率16.9%、複勝率24.1%

多くの芝中距離重賞の傾向にもれず関西馬が優勢。ただ、関東馬は2012年マイネイサベル(10番人気1着)、19年フロンテアクイーン(9番人気2着)、20年シャドウディーヴァ(6番人気2着)のように大駆け傾向にあるのが特徴。軸とするには少し勇気がいるかもしれないが、ヒモ穴狙いで何頭か拾っておくと面白いかもしれない。

■穴馬の共通点

過去10年の府中牝馬Sにおいて、6番人気以下で馬券に絡んだ馬は以下の通り。

・2012年 マイネイサベル  (10番人気1着)
・2013年 スイートサルサ  (7番人気3着)
・2015年 ノボリディアーナ (11番人気1着)
・2018年 フロンテアクイーン(7番人気3着)
・2019年 フロンテアクイーン(9番人気2着)
・2020年 サラキア     (7番人気1着)
     シャドウディーヴァ(6番人気2着)
     サムシングジャスト(8番人気3着)

この7頭(※事例数は8例)のうち、ノボリディアーナとサムシングジャストを除く5頭には「東京芝1600m-2000mの重賞で3着以内」の実績があった。

・マイネイサベル  :クイーンC2着
・スイートサルサ  :クイーンC2着
・フロンテアクイーン:クイーンC2着
・サラキア     :エプソムC2着
・シャドウディーヴァ:フローラS2着、東京新聞杯2着

過去に東京競馬場への適性を示していながら近走不振等で人気を落としている馬がいれば狙ってみたいところだ。

ちなみに今年の登録馬では、以下の6頭がこの条件を満たしている。

・クラヴァシュドール:サウジアラビアRC2着
・サンクテュエール :アルテミスS2着
・シャドウディーヴァ:フローラS2着など
・ホウオウピースフル:フローラS2着
・マジックキャッスル:ヴィクトリアマイル3着など
・リアアメリア   :アルテミスS勝ち

【データからのピックアップ】

・マジックキャッスル
阪神牝馬S、ヴィクトリアマイル、クイーンSと惜しい競馬が続いている。クイーンCでの連対実績がある馬は府中牝馬Sと相性がよく、上述したマイネイサベルやスイートサルサ以外にも、ホエールキャプチャやマジックタイムなども好走してきた。能力上位は明らかな一戦。エリザベス女王杯に向け、ここを勝って勢いをつけたいところだろう。

ただ、1番人気が勝ち切れないのも府中牝馬Sの特徴。マジックキャッスル自身のキャラクターも踏まえると、馬券を買うなら複軸として買う方が無難かもしれない。

・リアアメリア
東京マイル重賞のアルテミスS勝ちの実績馬。左回りの重賞は中京開催だったローズSも制しており相性抜群だ。キレイな馬場でないと走れないタイプで、最終週の荒れた馬場を走らされた前走の新潟記念はノーカウントでいいだろう。GIで1番人気に支持されたほどの素質馬。ベストの舞台で復活を期す。

・ミスニューヨーク
府中牝馬Sで好成績を残してきた前走OP特別組。今年の登録馬からは前走小倉日経OPで3着と好走したこの馬をピックアップしたい。阪神内回りコースで開催される今年のエリザベス女王杯はこの馬にとってベストの舞台。賞金に不安がある状況となれば、ここはメイチ勝負で収得賞金の加算を狙っている可能性も。昨年のサラキアに続く小倉日経OP組の勝利なるか。

(Text:inoue)

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