2019/07/26 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.197】オイシン・マーフィー(PART-4)
27日に行なわれるキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(GI)。エネイブルが出走するここに挑戦する日本馬がシュヴァルグラン(牡7歳、栗東・友道康夫厩舎)。そして同馬に騎乗するのがオイシン・マーフィー騎手だ。
1995年9月6日、アイルランド生まれで叔父は元騎手のジム・カロッティ。幼少時はポニー競馬に騎乗した後、エイダン・オブライエン調教師の下で修行。18歳の2013年5月にイギリスを主戦場として騎手デビューした。
1年目にプリンスアルザインでチャーチルS(準重賞)を含む42勝。76勝を挙げた2年目も3月に準重賞を勝つと、5月にはホットストリークに騎乗してテンプルS(GII)を優勝。自身初の重賞制覇を飾った。
また、アブソリュートリーソーとのコンビではシティオブヨークSなど準重賞を3勝し、見習いリーディングを獲得した。
翌15年はカルピノでのドイツ2000ギニー(GII)やドルメロでのUAEのアブダビチャンピオンシップ(GIII)、コディベアーでの準重賞ミッドサマーS勝ちを含む91勝を挙げた。
16年、ブロンドミーでトルコのトプカピトロフィー(GII)、オペラティアラでドバイのバランシーン(GII)、ライティングスピアーでセレブレーションマイル(GII)、リッチレガシーでメイヒルS(GII)など重賞、準重賞計11勝を含む計116勝。自身初の100勝超えを記録した。
翌17年もブロンドミーでイギリス、ヨーク競馬場のミドルトンS(GII)、ライティングスピアーでセレブレーションマイル(GII)連覇、ベンバトルでハンプトンコートS(GIII)、ビートザバンクでノエルS(GII)、ロアリングライオンではロイヤルロッジS(GII)を優勝。また、9月にコンビでGIIを勝利したアクレイムに騎乗して10月にはフォレ賞(GI)を優勝。ついに自身初のGI制覇を成し遂げると、その2週間後にはブロンドミーでカナダのEPテイラーS(GI)を優勝。GI2勝目、重賞、準重賞計17勝を含む127勝を挙げた。
18年は更に素晴らしい活躍をみせる。重賞、準重賞は実に31勝。その中にはベンバトルで制したドバイターフ(GI)、前年のロイヤルロッジSを勝ったロアリングライオンとのコンビではエクリプスS(GI)、英インターナショナルS(GI)、愛チャンピオンS(GI)、クイーンエリザベス2世S(GI)を優勝。他にもライティングスペアーでサセックスS(GI)、ザティンマンでのスプリントカップS(GI)、ロイヤルマリーンでジャンリュークラガーディア賞(GI)などを優勝。英国内での198勝の他、日本でも初の短期免許で8勝を挙げるなど、世界中で計200を突破する勝ち鞍をマークした。
今年もその勢いは止まらずGIこそヴェラシウスでのファーマウスSのみだが、ダッシングウィロービーでのクイーンズヴァーズ(GII)やテレキャスターでのダンテS(GII)など、ここまでに重賞、準重賞13勝を含みすでに120勝以上を挙げている。(文中敬称略)
・<「PART-3」にあたる2018年7月のコラムはコチラ!>【世界の騎手列伝 vol.143】オイシン・マーフィー(PART-3)(UMAJINコラム 2018/07/12)
・<「PART-2」となる2018年4月のコラムはコチラ>【世界の騎手列伝 vol.129】オイシン・マーフィー(PART-2)(UMAJINコラム 2018/04/05)
・<「PART-1」にあたる2017年10月のコラムはコチラ!>【世界の騎手列伝 vol.104】オイサン・マーフィー(UMAJINコラム 2016/10/05)
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