2019/01/10 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.169】フィリップ・ミナリク(PART-2)
現在、短期免許で来日しているフィリップ・ミナリク騎手を改めて紹介しよう。
1975年3月10日、旧チェコスロバキア社会主義共和国・プラハ出身の43歳。
父親はチェコスロバキアのナンバー1騎手。そんな家庭で育ったため、幼い頃から馬に親しむ生活を送っていた。高校生の頃にはもうアマチュアながらジョッキーとしてレースに騎乗。91年にプラハで初勝利を挙げた。
96年にはドイツへベースを移す。3年目の98年に31勝。翌99年も26勝した。
その後、ペーター・シールゲン(デインドリームやタイガーヒルなどGI馬を多数育てたドイツのリーディングトレーナー)厩舎の馬に乗るようになると更に成績は上昇。2004年にはイタリアでGIグランクリテリウム(ケーニヒスティーゲリュ)、05年にはドイツでドイツ賞とオイロパ賞(いずれもGI)をゴンバルダで優勝。この年は自身最多となる110勝を挙げ、自身初のリーディングジョッキーとなった。
以降も毎年、安定して活躍。バーデン大賞(GI)は06年にプリンスフローリで、10年にはナイトマジックで、14年にはアイヴァンホウ、17年はギニョールでそれぞれ勝利している。また、バイエルン大賞(GI)も12年のテミダ、14年のアイヴァンホウ、15年にはイトウ、そして17年にはギニョールで優勝している。他にもドイツオークスは12年にサロミナ、18年にはウェルタイムドで勝利、ダルマイヤー賞は15年にジュリアーニで勝利するなどで大レースも数々勝利している。
前回ここで紹介した後だけでも先述のバイエルン大賞やドイツオークスといったGIの他、アンシエントスピリットでドイツ2000ギニーなどGIIを2勝、先出のウェルタイムドとのコンビでもHGIIやリステッドレースなど大レースを勝利している。
ドイツのリーディングジョッキーはこれまでもジャパンCや昨年の短期免許での来日もあり、今回もその活躍ぶりから目が離せない。(文中敬称略)
・<「PART-1」にあたる2017年5月のコラムはコチラ!>【世界の騎手列伝 vol.113】フィリップ・ミナリク(UMAJINコラム 2017/12/07)
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