2018/08/09 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.148】コルム・オドノヒュー(PART-2)
今週末、フランスで行われるジャックルマロワ賞の日本での馬券の発売が決定した。ここで人気になりそうなのがアイルランドの3歳牝馬アルファセントーリ。手綱を取るのはコルム・パトリック・オドノヒュー騎手だ。
1980年11月13日、アイルランド、コーク州バトヴァントの出身。
97年に同国の伯楽エイダン・オブライエン厩舎から見習いとして騎手デビュー。スライゴ競馬場でマイローレーンに乗り初勝利をマークした。その直後にはダービーデーのカラ競馬場でジョン・ローレー記念ハンデを勝利。乗れる若手が現れたとニュースになった。
2001年には自身初となる準重賞制覇を記録。翌02年にはオブライエン厩舎のスパルタクスを駆ってフェニックスSを優勝。GIジョッキーとなった。
05年にはハリケーンキャットでハリスヒルS(GIII)、07年にはこれもまたオブライエン厩舎のアストロノーマーロイヤルでフランスのプールデッセプーラン(フランス版の皐月賞)や08年のグリーンランズS(GIII)を優勝。その後もザボッグベリーでキルターナンS(08年、GIII)、ブラックベアーアイランドでダンテS(09年、GII)、ジョシュアツリーによるロイヤルロッジS(09年、GII)勝利などを経て、ヤンフェルメールでクリテリウム国際(09年、GI)も優勝。前出のジョシュアツリーとは10年にGI・カナディアン国際Sも優勝した。
また、11年にはトレジャービーチとのコンビでアイルランドダービー(GI)、セクレタリアトS(GI)なども優勝。同11年はトゥギャザーによるクィーンエリザベス2世チャレンジC(GI)も勝利している。
その後もマイスペシャルジェイズで12年のデビュタントS(GII)、14年にはブレイスレットでアイルランドオークス(GI)、ジャーメシーでルネッサンスS(GIII)、15年にはクォリファイで英オークス(GI)、16年にはボッカバチアタでエステイトS(GII)やセヴンスヘヴンによるヨークシャーオークス(GI)、17年にはチャンピオンシップスでザビールマイル(GII)など大レースを次々と勝っている。
そして今週末の有力馬であるアルファセントーリには同馬のデビュー戦以来コンビを組み続け、17年には準重賞のフィリーズスプリントを勝利、今年に入ってからは愛1000ギニー(GI)、コロネーションS(GI)、ファルマスS(GI)と目下GIを3連勝中。ジャックルマロワ賞で更にGIコレクションが増えるのか、注目されている。(文中敬称略)
・<「PART-1」にあたる2016年8月のコラムはコチラ!>【世界の騎手列伝 vol.45】コルム・オドノヒュー(UMAJINコラム 2016/08/11)
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