2018/06/28 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.141】サマンサ・コレット
サマンサ・コレットはニュージーランドの女性騎手だ。
1989年11月21日、ニュージーランドのハミルトンで生まれた。父親のジェームス・クロス・コレットはニュージーランドの他にオーストラリアやシンガポールなどで活躍し、通算1000勝以上を記録した元騎手。ワールドオールスタージョッキーズシリーズの前身であるワールドスーパージョッキーズシリーズでの来日経験もあり、1995年にJRA初騎乗、97年にはタイガロピーヌに騎乗してゴールデンブーツトロフィーを優勝。JRA初勝利も記録した。現在は騎手を引退し、調教師となっている。
また、サマンサの母親のトラディ・ソーントンは現在も現役の騎手で、彼女も通算1000勝以上を挙げている。
さらに2人の従兄弟もジョッキーで、1人はシドニー、1人はシンガポールで現在、騎乗している。
16歳で騎手になることを決意すると2006年12月7日、マタマタでジーザーという馬に乗って騎手デビュー。両親が見守る中、初騎乗初勝利を飾ってみせた。
最も印象に残っているレースは父親が管理していたレッドストライカーでホールマークスタッド準重賞を勝った時。これが彼女にとって初のステークス勝ちだった。
10年にはスペアアフォーチューンでメトリックマイル(GIII)を優勝、14年には1月にスティールローズでナディームウェイクフィールドチャレンジS(GII)を、10月にはアントニオランバルドでスプリングスプリント(GIII)をそれぞれ優勝している。
ニュージーランドのほかオーストラリアやマカオでも騎乗経験を重ね、現在に至る。GI勝ちこそまだないが、GII、GIIIや準重賞など、いわゆる日本流に言う重賞レースに相当するステークスレースは26勝。通算でも600勝以上をマークしている。(文中敬称略)
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