2018/04/12 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.130】キャシー・オハラ
今週末、オーストラリアはシドニーのランドウィック競馬場ではザチャンピオンシップスの2日目の開催が行われる。ウィンクスの出走するクイーンエリザベスSのほか、日本馬プレストウィックが出走するシドニーCも行われ、そのシドニーCでシングルゲイズに騎乗するのが今回紹介するキャシー・オハラだ。
オーストラリア、ニューサウスウェールズのシングルトンで生まれた現在31歳の女性ジョッキー。
友人の薦めもあり一緒に馬に乗り始めた。正式にジョッキーとなると2004~05年シーズンには24勝。見習い騎手リーディングを獲得した。
2007年4月にアルヴァータでホークスベリーギニーズを優勝。これが自身初の準重賞勝ちとなったが、その後はしばらく大きいところを勝つことはなかった。
10年チャンスバイに騎乗してシルヴァースリッパーS(GII)を優勝。これが重賞初勝利。
12年3月にオフコースアイキャンに乗りリヴァプールシティC(GIII)で重賞2勝目を飾ると、その2週間後には同馬でクールモアクラシックも優勝。自身初となるGI制覇を飾る。これが名刺代わりとなり一気にブレーク。同年は他にもホークスベリーゴールドCなど重賞を2勝した。
また、軽量に乗れるのを武器に15年シーズンには3つの重賞を含む58勝。シドニー地区の女性リーディングになるほどの活躍をみせた。
その頃、出会ったシングルゲイズには主戦として騎乗。16年3月にはアローフィールドケンベラグランドクラシック(GIII)を勝利し、その2週間後にはヴァイナリースタッドS(GI)も優勝。自身2つ目のGI制覇を成し遂げた。
なお、同馬とは17年6月にもGIIを勝ったほか、17年のコーフィールドC(GI)でブームタイムの2着や18年ランヴェットS(GI)でゲイロショーの2着、17年のメルボルンC17着など、数々のGIへの参戦も経験。今週末のシドニーCでは大外21番枠となり「どうすべきか考えなくてはいけないわね」とインタビューに答えていた。
ちなみに通算勝利数は間もなく500勝を達成しよう数字になっているトップ女性騎手である。(文中敬称略)
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