2017/08/10 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.96】ビクター・エスピノーザ(PART-2)
1972年5月23日、メキシコで生まれたのがビクター・エスピノーザだ。
偶然寄った競馬場で競馬に興味を持ち、騎手になったという変わり種。92年、メキシコでデビューし、翌93年にはアメリカ西海岸へ移籍。ベイメドウズ競馬場をベースに騎乗し、同地区の見習いリーディングになると、その後は一気にスタージョッキーにのぼりつめた。
2000年にはアーリーパイオニアに騎乗してハリウッドゴールドC、ノーマターホワットでデルマーオークス、スペインでBCディスタフとラブレアSとGIを勝ちまくった。
もちろんその後も大レース制覇は枚挙に暇がなく、02年にはウォーエンブレムでケンタッキーダービーとプリークネスSの二冠を制覇、06年はザティンマンでアーチントンミリオンらを勝利。カリフォルニアクロームとのコンビでは14年のケンタッキーダービー、プリークネスSの他、16年にはドバイワールドCも制した。
また、15年のクラシック戦線でコンビを組んだアメリカンファラオではケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントSの三冠を全て優勝。同馬を78年のアファームド以来37年ぶりとなる三冠馬に輝かせた。なお、同馬とのコンビではその後、BCクラシックも優勝している。
現在は45歳となったエスピノーザだが、健在で今年に入ってからもゴームリーによるサンタアニタダービー、ステラーウインドによるアップルブラッサムH、ビホルダーマイルSなどGIを優勝した他、7月末には同じくステラーウインドでクレメントL.ハーシュS(GI)も制覇した。
なお、短期免許での来日経験もあり、藤沢和雄厩舎のダンスインザムードがアメリカに遠征した際にはキャッシュコールマイル(GII)で騎乗し、見事に優勝に導いている。(文中敬称略)
・<「PART-1」にあたる2015年11月のコラムはコチラ!>【世界の騎手列伝 vol.6】ビクター・エスピノーザ(UMAJINコラム 2015/11/05)
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