2017/02/16 平松さとし「世界の騎手列伝」
【世界の騎手列伝 vol.71】アーメッド・アジュテビ
謎の多いジョッキーとして2000年代の後半から脚光を浴びたのが今回紹介するアーメッド・アジュテビ騎手だ。
元々は6歳の時、UAEのラクダレースで騎乗したのが騎手としてのキャリアのスタート。ラクダレースでトップジョッキーとなると、それを見ていたシェイク・モハメドに「UAEは馬こそ沢山いるが、騎手がいない」という理由で競馬の騎手を勧められた。このような経緯で競馬の騎手に転身したのが14歳の時。当時、彼は次のように語っていた。
「ラクダと馬は4本脚であること以外が全く違う。両方を乗りこなすのは難しいことです」
しかし、見習い騎手となった彼は2000年代後半、20代ですぐに名を馳せた。
ゴドルフィンのナンバー1ジョッキーがフランキー・デットーリだった当時、アジテビは同オーナーのセカンドジョッキーとなり、まずはUAEを中心に騎乗。09年のドバイワールドCデーではグラディアトールスでドバイデューティーフリー(現ドバイターフ)を、イースタンアンセムではドバイシーマクラシックをと、1日にGIを2勝してみせた。
また、同年の11月にはアメリカでヴェールオブヨークに騎乗してBCジュベナイルを制覇。翌10年にはビオンデッティでグランクリテリウムを、12年にはカッポーニでアルマクトゥームチャレンジR3を優勝。UAEが中心といえ、このようにゴドルフィンに認められたことで欧米でもGIを勝利してみせた。(文中敬称略)
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