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コラム

2016/05/17  UMAJIN.net編集部「【POG 2015-2016】特別企画 現場発POG耳より情報」

[クラシック座談会] 桜花賞2着シンハライトが中心 別路線2騎も強力

桜花賞ではジュエラー(右)の鬼脚にハナ差敗れたものの、世代最上位級の力をシンハライト(左)は示した。今回、ジュエラー、そしてメジャーエンブレムが不在。堂々の主役として樫舞台に立つ。

春のGI戦線はクライマックス寸前。世代の頂点を決し、POGファンにとってはゴールとなるオークスと日本ダービーは秒読み段階に入っております。今回は「【POG 2015-2016】特別企画 2016年のダービー馬を探せ! パート3」と題して雑誌「月刊UMAJIN」編集長・山田、UMAJIN.net編集部員N、東西トレセンTMが集結。ここまでの牝馬クラシック戦線を総括、そして女王決定戦オークスに向けての展望を語り合います!

UMAJIN.net編集部N(以下、N) ??今週末5月22日がオークス、そして来週29日に日本ダービー。春のクラシック戦線、そしてPOGのゴールが見えてきました。牡馬についてはダービー週に改めて語るとして、今回は牝馬路線のまとめと、オークスへの展望について話していきましょうか。

UMAJIN山田編集長(以下、山田) ??まずはやはり桜花賞の結果を振り返っておかなければいけないわけだけど、単勝オッズで1.5倍と断然の1強と目されたメジャーエンブレムが4着。前の座談会では、彼女がどんなパフォーマンスを見せて勝つかに注目で、もし負けるとすればデンコウアンジュのような“出し抜け”を喰らうパターンだろう、という話になったと思うけど……

栗東トラックマン(以下、栗東TM) ??自滅、は言い過ぎかもしれんけどメジャーエンブレムは自分の形に持ち込めんかったのがすべてやね。スタートで安目を売った場合のプランを(クリストフ・)ルメールは当然練っとったはず。自爆覚悟で無理な逃げを打つ馬もおるやろうし、ハナにはこだわらない、っちゅう考えがあったんやろうな。で、実際スタートで後手を踏んだんやけど、そこでの一瞬の判断がな。

美浦トラックマン(以下、美浦TM) ??前に行かせても2、3頭という想定だったのかもしれないが、まさかの7番手。そのまま直線に入り、動くに動けない形になったのが痛恨だったな。結果論になるがゲート直後、メジャーエンブレムの進路は開いていた訳だし、強引にでもハナを奪って後続に脚を使わせる競馬だったら、突き放しての戴冠は十分にあったと思うぞ。

山田 ??結局、桜花賞は前半5Fで59秒1、前後半3Fが34秒8-34秒3と、そこまでは速い流れにはならず瞬発力上位組に有利な流れに。チューリップ賞で僅差のワンツーだったジュエラーとシンハライトが入れ替わって1着、2着。メジャーが敗れるなら、相手はハイレベルだったチューリップ賞組、という見立ては間違ってなかった。

N ??チューリップ賞ではいったんジュエラーに差されたシンハライトがゴール前で僅かに差し返す勝負根性を見せましたが、桜花賞ではシンハライトが抜け出したところで猛然と後方からジュエラーが追い込み僅差でV。この2頭の激突は見応えがありますね。

美浦TM ??メジャーがNHKマイルに回ったということで、この2頭が“2強”としてオークスに臨むと思われたんだが、ジュエラーは骨折で離脱。幸いそこまで重度ではなく秋には帰ってこれそうという話だが、東京芝2400mという舞台でこの2頭がどういう戦いを見せてくれるのか楽しみだっただけに、残念だ。

栗東TM ??ジュエラーはガシッとした、ちょっと寸が詰まったマイラー体型っちゅうのが自分の見立て。お姉ちゃんがスプリント巧者のワンカラットやし、オークスでは消すぐらいのつもりやったんやけどな。そもそも出てこないんならしゃあない。対し、シンハライトは全身を伸び伸びと使う走法で距離が延びたほうが、更に良さが出てきそうや。

山田 ??そのシンハライトが、ある意味“消去法”で中心視されそうな今回のオークス。ここまで見せてきたパフォーマンスから確かに総合力で抜けた存在に違いないけど、別路線組も魅力たっぷりだ。まず注目はフローラSを快勝したチェッキーノ

美浦TM ??アネモネSを勝った後、若干疲れが出たとかで桜花賞は回避。こういった慎重な姿勢は、さすが藤沢和雄厩舎だな。休ませた甲斐あって、体に実が入り逞しさをグンと増してきた。馬体重そのものはそんなに変化していなかったが、肉体の中身がガラッと変わった印象。休む前は強靭なバネを誇りつつも、まだ肉体がしっかりしておらずブレるような印象があったが、帰ってきてからは真一文字の伸び。大人びたレースセンスの持ち主だし、大舞台でこその馬だと思う。

栗東TM ??チェッキーノは伯母さんにシンコウラブリイがおって、全兄はコディーノと厩舎ゆかりの良血やね。イメージ的には千八あたりがベストっちゅう気がするけど、前走は大外の不利を跳ね返しての3馬身差勝ちやったしな。あと2Fぐらい、なんとかなりそうや。

山田 ??別路線で勝ち上がってきた良血馬と言えばロッテンマイヤーも注目に値するところ。ただしチェッキーノがフローラSを勝ったタイムは1分59秒7で、同じ芝二千だったロッテンマイヤーの忘れな草賞勝ちは2分3秒3だった。この辺をどう見るかだけど……

栗東TM ??行く馬がおらず、ロッテンマイヤーが押し出されてしゃあなしにハナへ立つ流れやったから時計が遅いんは不問でええ。こっちもレースセンスは抜群で、あの流れでしっかりタメることができたことを評価したいね。それにメジャーエンブレムがあり得ん時計で逃げ切ったクイーンCでは、ちゃんと流れに乗って3着やで。それもデビュー2戦目、新馬戦を勝ったばっかりでの関東遠征でのことやから、並みの馬にできる芸当やない。奥の深さやったらこっちに軍配っちゅう気はするね。攻めに関しても、消耗度が大きい桜花賞組と比較するとかなり濃密やで。

N ??ちなみにロッテンマイヤーという馬名は「アルプスの少女ハイジ」に登場する登場人物の名前から。口うるさい家政婦長として、印象的なキャラクターですね。祖母がビワハイジ、母がアーデルハイトでこれはハイジの本名ですから、そこからの連想で……

山田 ??(無視して)1600mとは言え東京で好走した経験は大きい。これはシンハライトらコース未経験組に対して大きなアドバンテージだし、余程の時計勝負にならなければここでの好勝負は可能だろう。去年に続いて忘れな草賞の勝ち馬がオークス制覇、という可能性は十分に考えたいな。

栗東TM ??シンハライトは高い勝負根性の代償なんか、一戦一戦の消耗が大きいタイプのようや。チューリップ賞の激戦を経て前走の桜花賞が馬体重426キロでの出走。ぶっちゃけ、あれがギリギリの線やと思う。コース未経験っちゅうか、関東への輸送が未経験。中間はなんとか順調に来とるようやけど、輸送でガクッと体を減らすようなら力を出し切れんかもね。

美浦TM ??遠征を苦にしなかったという点では、中山のフラワーCを逃げ切って勝ったエンジェルフェイスが要注意の1頭。桜花賞をパスした余裕のある臨戦過程に好感が持てるし、鞍上にはルメールを確保した。そして何より、管理するのは藤原英厩舎だ。先週のヴィクトリアマイルでストレイトガールを勝たせたように“厩舎力”の高さは折り紙付き。

栗東TM ??先々週、先週と2週続けてルメールが稽古で乗って、完全に手の内に入れとるらしいね。逃げ切り勝ちは正直イメージできんけど、上位食い込みはあって驚けんで。

山田 ??あとは桜花賞組の巻き返しがどうかだけど、3着だったアットザシーサイドは何枚か落ちるとジャッジされたフィリーズRからの臨戦だった。距離が延びていいタイプとは思えないけど、相手なりに走れる安定感は尊重したい。

栗東TM ??山田編集長が桜花賞で見直したいと言っとったエルフィンS勝ちのレッドアヴァンセは、体が戻り切らず7着やったね。せやけどこの中間はだいぶ戻ってきたらしいで。この馬も血統的にはマイルがベストやろうけど、瞬発力勝負の競馬になったら浮上してきそうや。

N ??桜花賞組ならデンコウアンジュの逆襲に期待したいです。なんと言ってもメジャーエンブレムを破った実績がありますからね。桜花賞は10着に終わりましたが、直線でドン詰まりになる不利があってのもの。気難しさは相変わらずですが、ハマれば面白い。父メイショウサムソンでこの距離も合うと思いますし、川田騎手がずっと続けて乗り続けている点も見逃せません。

山田 ??オークスの結論は、輸送に一抹の不安はあるもののシンハライトが「1強」でいいと思う。2番手は同列でロッテンマイヤーとチェッキーノ。最終的な優劣は追い切りを見て判断したいな。馬場次第だけどエンジェルフェイスも上位候補だろう。奇しくも今シーズン(2015-2016)のUMAJIN POG、一口馬主モードで牝馬ナンバーワンの指名となっているのはシンハライト。皆さんの期待に応える走りとなるのか、それとも裏切ってしまうのか、楽しみに見守りたい。

■[クラシック座談会 パート2はコチラ!]牡馬は弥生賞組2頭がリード 牝馬は“メジャー1強”で仕方なしか(2016/03/22)

■[クラシック座談会 パート1はコチラ!]一歩リードのサトノダイヤモンド 唯一の死角は…(2016/02/16)

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