2017/04/08　 吉岡 司「Mr.パドック吉岡司の重賞･メイン「馬体診断予想」」

吉岡司の馬体診断予想「桜花賞」

●●●●吉岡司の馬体診断予想「桜花賞」●●●●

傾向
春の牝馬はデリケート。当日イレ込んでいたり、腹回りが淋しく映る馬は評価を下げた方が無難だ。また、馬場が悪化している場合は、後トモが薄くボリュームのない馬では対応ができない。目方うんぬんではなく、馬体を観てしっかり判断してから馬券を買って欲しい。当日10Rの大阪-ハンブルクCのレースを参考にして馬場状態を把握することをおススメする。

パドック状態と今回の着目点

■アエロリット
胸郭が長くゆったりとした造りの馬体だけに、広々としたコースにより適性がありそう。当日大きいストライドでしっかりと踏み込んでいれば、体調面は問題ない。目方的には現状480キロ前後がベスト。あとは一戦級との力関係か。

■アドマイヤミヤビ
柔らかい筋肉でいかにもバネを感じさせる体つき。33秒台の脚を使えるのも容易に想像がつく。東京まで輸送してもゆったりと歩けていたし、精神面での強さも認識できた。中7週あいたとはいえ順調に乗り込まれており、現状これといって文句をつける部分は見当らない。未勝利勝ちした時計はソウルスターリングには1秒6見劣るが、上がり時計では0秒1上回っている。実力はヒケをとらないはず。

■アロンザモナ
前走は470キロでの出走になったが、柔らかい筋肉で実に見栄えのする馬体に映った。リズミカルな歩様で周回できていたし、パドックの雰囲気は良かったように思う。レースではキャリア不足を露呈したが、映像を見る限りもっとやれていいはず。パッと見ていいなぁと感じたら、馬券の押えには是非加えて欲しい。

■ヴゼットジョリー
アーリントンCからの臨戦になるが、中5週あいているだけに、余裕を持って調整ができたよう。叩いた上積みは十分期待できる。しっかりとした踏み込みで、体の輪郭も綺麗なら体調面の心配は必要ない。

■カラクレナイ
新馬戦4着のあと未勝利戦を勝ち上がったように、叩いて良くなるタイプ。中間稽古の動きもいいだけに、前走からの上積みはあっても、悪くはなることはあるまい。前向きな気持ちで、伸びやかな歩様が見られるようならば。

■カワキタエンカ
チューリップ賞5着、前走の君子蘭賞を快勝と、力は感じるものの、さすがに中1週での参戦は楽ではないか。スンナリ先行できれば入着程度なら望めそうだが。

■ゴールドケープ
前回はスタートが良くなく後方からの競馬を強いられたが、意外にも差す競馬で結果を残せたのは収穫と考えていいだろう。勝ち星2勝はマイル戦であげたものだし、ここも同じような競馬ができればそこそこやれるかも。そのためにも430キロ台の馬体は維持していて欲しい。

■ジューヌエコール
クロフネ産駒だが、柔らかい筋肉の持ち主で、いかにも芝向きといった馬体だ。当然前走を叩いての上積みが見込めるだけに、安易な軽視は危険だろう。適度な気合いとともに歩様に伸びがあれば体調面は良好と考えていい。

■ショーウェイ
アネモネSがマイナス16キロ。数字通り腹回りに余裕がなかった。それだけにここでのプラス体重は絶対条件。なお、メイショウボーラー産駒で血統的にも馬の造り的にも距離には限界がありそう。楽な競馬は望めそうにない。

■ソウルスターリング
脚長の体型だけに歩幅が広く大きいストライドが特徴的。身のこなしも柔らかで、首を伸ばしての推進力ある歩様は息を呑むほど。スケールそのものが他馬とは違う印象を受ける。今回も前走くらいの馬体重で気持ちも前向きなら、望むような結果が期待できるはずだ。

■ディアドラ
前回、中山に輸送しても落ち着いて周回できていたし、思い返せば初勝利も新潟への遠征時のもの。精神的にどっしりとしている点が、そのまま成績の安定さに繋がっているのかもしれない。目方は470キロを切っていなければ問題はないかと。当日しっかりとした踏み込みを確認できれば、ここもそうそう崩れはしないだろう。

■ベルカプリ
これまでのパドックを見るに、馬体はスラッとしていて好印象を抱くのだが、まだトモの踏ん張りが甘く、追ってから味が出ていない。メンバーも大幅強化されるし距離も延長されるここでは苦戦必至か。

■ミスエルテ
かなり激しい気性。使い込むよりは間隔をあけた方がより良い結果が生まれるのでは。軽い走りをするのでパンパンの良馬場が前提も、プラス体重かつ、弾むステップで適度に活気があれば力は出せるはず。

■ミスパンテール
新馬戦のパドックから能力の高さを認識していた馬だけに、前走の2着は何ら驚かない。また、終い重点とはいえ先週の坂路では11秒9で駆け上がってきたし、叩いた変わり身は十分に窺える。無駄肉なく、首を伸ばして適度な気合い乗りで周回できていれば、前走以上のデキと判断していい。逆転の目はあるはず。

■ライジングリーズン
牝馬とは思えない雄大な馬体の持ち主。が、初となる関西圏への輸送で体が減らないかが心配。当然それに伴うテンションの度合いも気にかかってくる。当日のパドックでそのあたりをきっちり見極めて欲しい

■リスグラシュー
前走チューリップ賞で気になった部分は2点。華奢な馬だけに体を増やしていたことは評価したいが、正直まだモノ足りず。少なくとも440キロ台は確保すべきだろう。また、首を盛んに動かし目線が定まっておらず、気性的な不安が垣間見えた。1度使ったことでうまくガス抜きができていればいいのだが。そのあたりをチェックすべきだろう。

■レーヌミノル
過去2度ある東京輸送で体を減らしていないように、精神面で安定している部分は評価したい点。また、馬体は柔らかい筋肉の塊といった感じで見栄えがいいし、常に首を使って気分良さそうに歩けており、現状これといって注文をつけるような部分は見当らない。ただ、どちらかと言うとピッチ走法だけに、距離延長は気になるところ。

吉岡の結論
◎ソウルスターリング
○ミスパンテール
▲アドマイヤミヤビ
△1カラクレナイ
△2アエロリット
△3リスグラシュー

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