2016/08/20 吉岡 司「Mr.パドック吉岡司の重賞・メイン「馬体診断予想」」
吉岡司の馬体診断予想「札幌記念」/「北九州記念」
吉岡司の馬体診断予想「札幌記念」
傾向
一番のポイントはモーリスの評価だ。父がスクリーンヒーローなので芝2000mに対応できそうだが、体型はマイル色が強い。また、前走の安田記念でも道中掛かる面があっただけに、折り合い面がカギとなる。それだけに当日のパドック状態が気になるところだ。テンションが上がっていたり、体が大幅に増えていたりするようだと評価は一枚下げざるを得ない。
パドック状態と今回の着目点
■スーパームーン
前走はマイナス14キロの506キロで出走したが、均整の取れた馬体をしておりどこにも減った印象はなかった。四肢が良く伸びていたし、肢先も軽くて仕上がり自体は良かったと思う。2年前の札幌戦を休み明けながら勝利していて、久々のレースでも力は発揮できるタイプ。今回、気分良さそうに周回できていれば、力を出せる状態と判断していいだろう。
■ダービーフィズ
前走のマイナス8キロは許容範囲で気にならなかったが、離地に力が入っていない感じでパドックの気配はもうひとつに映った。札幌競馬は経験済みでコース替わりは問題ないので、レース当日に力強い脚捌きが戻っているかが浮上のカギになる。
■トーセンレーヴ
函館記念はマイナス14キロでの出走だったが、これは絞れた分。引き締まった外見をしており、現状では480キロ前後の馬体重が丁度いいだろう。パドックでは小脚を使って活気もあり、雰囲気が良かった。馬体を良く見せるタイプではあるが、今回も品があり見栄えがするようなら体調面は問題ない。
■ヌーヴォレコルト
遠征帰りとなった大阪杯は456キロの馬体重が示す通り体はキッチリ仕上がっていたと思う。輸送慣れしている彼女だけに、イレ込むことなく水平首で大きいストライドで歩けていた。今回は4カ月ぶりとレースとなるが、休み明けでも勝っているのでその点は心配ないだろう。どんなレースでも対応できるので、初めての札幌競馬も問題はないはず。馬体重に大幅な変動がなければ、力を出し切れる状態と見ていい。
■ネオリアリズム
函館記念は小脚を使って活気があり、パドックの気配は良かった。ただ若干腹回りが太く映っていたのでマイナス体重が理想的だ。1度叩いて中身も変わってくるだろうし、2戦2勝の札幌コースに替わるのも大歓迎。前走同様のフットワークで周回できていれば、巻き返しは可能。
■ハギノハイブリッド
前走はマイナス4キロだったが、艶のある馬体で見栄えがして、減った印象はなかった。また、パドックではハミを噛んで力強い踏み込みをしていたと思う。休み明けとなる今回、前走同様の伸びがある歩様をしていれば、仕上がり自体は良好。
■ヒットザターゲット
512キロでの出走となった宝塚記念はどこにも重苦しさはなく、リラックスした状態でパドックを回れており、デキそのものは悪くはなかった。ただ、トモの張りが物足りないのでパンパンの良馬場ではないと力を発揮できないタイプ。相手云々よりも馬場状態が一番の敵となりそうだ。
■マイネルフロスト
函館記念は太くもなく細くもなくいい体に映っており、ほどよい気合い乗りで周回できていた。今回は札幌競馬場で調整していて、仕上げも楽なはず。前走時と同じくらいの馬体重で出走できていれば、叩いた変わり身は期待できる。
■モーリス
マイナス4キロの514キロだった安田記念は、綺麗な体の輪郭で見栄えがした。パドックではイレ込んでおらず、遠征帰りの影響は感じられなかったと思う。休み明けからでも動けるタイプで、血統的に距離延長は問題なさそう。今回、前走同様の馬体で出走していれば、力を出せる仕上がりと見ていいだろう。
■ヤマカツエース
柔軟性がある馬体で出走した宝塚記念はハミを噛んで気分良さそうに周回できていて、デキそのものは良かった。すでに札幌戦は経験済みで輸送面の心配はない。今回も首を使って動きも軽快ならば体調面は問題なさそうだ。
■レッドソロモン
五稜郭Sはハミを噛んでほどよい気合い乗りで歩けており、引き締まった馬体からは本格化の印象さえ受けた。前走後は函館競馬場で順調に乗り込まれているし、態勢は整っている。レース当日、体が大幅に減っていなければ力を出せる状態と見て良さそうだ。
■ロジチャリス
エプソムCは550キロで出走したが、全体のバランスを考慮すれば決して太くはなかった。小脚を使って活気もあったし、パドックの気配も良好だったと思う。前向きな気性なので休み明けでも好走するタイプ。当日大幅な馬体変動がなければいきなりから力を出せるだろう。
吉岡の結論
◎ヌーヴォレコルト
○モーリス
▲ヤマカツエース
△1レッドソロモン
△2ロジチャリス
△3ハギノハイブリッド
吉岡司の馬体診断予想「北九州記念」
傾向
毎年ハンデ頭が苦戦しているレース。また牝馬は毎年3着以内に入線しているだけに当日馬に活気があって歩様もシャープに映った牝馬を1頭選んで、3連複の軸馬にする方法も悪くない。
パドック状態と今回の着目点
■オウノミチ
474キロだった前走は艶のある馬体で見栄えがしたし、しっかりとした踏み込みで周回できていた。現状では470キロ台の馬体重が丁度いい。小倉コースも得意にしているし、今回も第一印象が良ければ好調維持だ。ハンデ戦だけに十分勝負になる。
■ジャストドゥイング
前走が548キロで出走となったが、重苦しさがない馬体に仕上がっており現状では550キロ前後の馬体重が良さそう。ハミを噛んで活気もあったし、休み明けを勝った反動は感じられなかった。小倉戦は初めてとなるが、輸送慣れしている馬で問題はないだろう。今回はハンデに恵まれているので、好走が期待できそうだ。
■プリンセスムーン
アイビスSDは4キロ増えていたが、どこにも太め感がなかった。体重はあまり気にする必要はなさそう。力強い脚捌きをしていて相変わらずデキは良好。近走は新潟の直線競馬を使っているが、芝1200m戦の勝利経験があるので距離延長は問題ない。今回も好勝負は必至だ。
■ベルカント
パドックで気合いを表に出して周回するタイプ。前走は2人引きで曳いていたが、イレ込むことはなかった。体が4キロ増えていたのもいい傾向で迫力がある馬体に仕上がっていた。アイビスSDを勝ってこのレースを使うのは去年と同じローテーション。今年も好勝負が期待できるが、イレ込んでいないかパドックで確認する必要がある。
■ベルルミエール
前走はマイナス6キロだったが、均整の取れた馬体をしていて減った印象はなかった。現状では470キロ前後の馬体重が丁度いい。首を使って動きもリズミカルだったし、パドックの雰囲気は良かった。歩様の硬い馬だけに冬場が良くないタイプ。反対にこの時期を得意としている馬なので、レース当日活気があって歩様に勢いがあれば好調と判断していいだろう。
■マイネルエテルネル
アイビスSDはバランスがいい馬体に仕上がっていたが。6歳馬ということもあって、離地に力が入っていなかったように見えた。今回、踏み込みに力強さが戻っているかが浮上のカギとなる。
■メイショウライナー
CBC賞では大きいフットワークで周回できていて、張りと柔らかみのある馬体でパドックの気配は良かった。小倉コースは5戦して4連対と相性がいい。今回も大きいストライドで力強く踏み込んでいれば、力を出し切れる状態と見ていいだろう。
■ラヴァーズポイント
6キロ減った506キロで出走したCBC賞だったが、これは絞れたもので現状では500キロ台の馬体重がベストだろう。パドックでは水平首で落ち着いて歩けていたし、身のこなしも柔らかく見栄えがした。小倉戦では3勝を挙げているし、ハンデ戦なら連続しての好走も夢ではない。今回も前走同様にリラックスしていれば、引き続き好調だ。
■ローズミラクル
前走はしっかりとした踏み込みで周回できていたし、キッチリと仕上がっていた。小倉競馬はすでに経験済みで輸送面の心配はなく、3勝を挙げている芝1200mに替わるのも好材料。叩いて中身も変わってくるだろうし、今回は楽しみが多い。
吉岡の結論
◎ベルルミエール
○プリンセスムーン
▲ベルカント
△1メイショウライナー
△2ジャストドゥイング
△3オウノミチ
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