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コラム

2011/02/18  【月刊UMAJIN編集部】インタビュー・コラム「「独占!」【月刊UMAJIN編集部】インタビューコラム」

藤岡康太/09年初GIを勝った若手騎手インタビュー Vol.3

「一瞬の出会いも宝石」藤岡康太

08年はケガを負い、デビュー以来初めて、2カ月も馬に乗れない苦汁を味わった。
巻き返しを誓った09年、目標に掲げた重賞制覇だけでなく、弱冠20歳にしてGI制覇をも成し遂げる。
初めてのダービー、海外競馬などを経験し、2010年、藤岡康太はどこへ向かうのか。
(2010/01/13発売 UMAJIN No.09に収録)
撮影=桂伸也 取材・構成=編集部

冷静さと度胸と努力でつかんだGIジョッキーの座


 藤岡康太が21歳になったばかりの師走。年の重大ニュースをねてみると、彼から返ってきた言葉に、まず驚かされた。

「宝塚記念の日、イベントで来ていたアッキーナにアドレスを渡したんですけど、メール来なかったんです。振られちゃいましたかねぇ。いけると思ってたんすけど…」

 とんだ肩透かしをくらってキョトンとしているわれわれに、藤岡康太は満面の笑みで対応した。

「冗談です。やっぱりNHKマイルCですね。それからダービー初騎乗。もっといってしまえば、それらも含めてジョーカプチーノに巡り合えたことです」

 ジョーカプチーノは夏の札幌、武豊騎乗でデビュー。その後、M・デムーロ、三浦皇成、中舘英二など名だたるジョッキーが手綱をとってきたのも、いま思えば陣営の期待の表れだろう。そして6戦目で小倉の萌黄賞(初めての芝1200m戦)。ここで、後のGIコンビとなる康太に手綱が回ってきたのである。

「運がいいですよね。条件が合ってましたし、馬自身もグングン良くなってきているときでしたから。ただそのときは、まさかGI馬になるとは思いませんでした」

 逃げて萌黄賞を快勝。芝の短い距離への適性を示したジョーカプチーノは、GIIIファルコンSへ照準を定める。そういえば彼は、09年の初めにこんな目標を立てていた。

「08年はケガがあったり悔しい思いもしたので、09年は去年以上の勝ち星をあげるのはもちろんだけど、なんとか重賞を勝ちたいと思っています」

 年が明けてからわずか2カ月半、重賞に有力馬(4番人気)で挑むという千載一遇のチャンスが巡ってきたのだ。しかし、あいにくゲートが悪く後手を踏んでしまう。

「?やってしまった?って感じでしたね。でもこうなったら、腹を括って後ろから行くしかない。そう思いながら乗っていたのですが、最後は本当にいい脚を使って勝ってくれました。とにかく、差す競馬で勝てたのは大きな収穫。最後は僕のほうが、気持ちが入りすぎてバラバラになってましたけど(笑)」

 彼より先に同期の浜中俊が小倉2歳Sを、荻野琢真が日経新春杯を制していたことも「刺激になったし意識していた」という。しかしそのわずか2カ月後、同期に先んじ20歳4カ月の若さでGI・NHKマイルC制覇を成し遂げるとは誰も予想しなかっただろう。これはグレード制導入後、10番目のスピード記録だった。

「秋華賞でGIは経験してましたし、それほど緊張はしませんでした。ゲートを出てから、とにかく馬任せに考えようと。競馬は出てみないとわからないですからね。ある程度作戦は練りますが、あまり決めつけないようにしているので…、」

 当時20歳の若者にしては冷静。大舞台でも物怖じしない度胸が、彼の最大の武器なのかもしれない。以下は同期である丸田恭介の証言。

「康太は競馬学校のころから、いつもクールで、何かに焦ってる姿をあまり見たことがない」

 冷静さ、そして度胸がもたらした勝利。カプチーノ&康太はピッタリと2番手で折り合い、早めに抜け出して押し切るという強い競馬を見せた。しかしレース後、彼は丸田の証言を裏切ることになる。

「道中は冷静でしたけど、ゴールしてからは頭が真っ白。全然実感がなかったですね。上がってきてから声を掛けられて、ようやく沸いてきた感じ。勝利騎手インタビューも答えを用意してなかったんで、もうちょっと気の利いたセリフを言えたはずなのに…」

 勝利騎手インタビューでの「そうですね」の繰り返しは、多くのファンの記憶に残っている。そういえば勝利騎手インタビューの最後に「今日はカプチーノを飲みたいです」と話していたが…。

「あの後、鮫島先輩と的場先輩とご飯を食べに行ったんですけど、上野でお茶しながら福島から来るふたりを待ってたんです。そのときにカプチーノを飲みながら。寒いこと言ったなぁってひとり大反省会でした(笑)」

 予期せぬ勝利ゆえ、冷静さを取り戻すまでに時間はかかったが、ひとりになってから反省する姿が、なんとも若者らしくて好感が持てる。

デビューからの巡り合わせが、日本ダービー初騎乗に繋がる


「この世界はやっぱり、人と人との繋がり、人と馬との繋がり、巡り合わせが大切だと思うんです」

 常日頃から、こんな言葉を口にしてきた康太。デビューして間もないころから、自作の名刺を各厩舎に配ってアピールを続けたというのも彼の大きな特徴だ。

「完全に兄貴のパクリなんですけどね。いいと思うものは、どんどん取り入れていかなきゃと思ってたんで…」

 ひょっとしたら、デビュー間もないころの、その名刺作戦で中竹調教師にも名刺が届き、今あるジョーカプチーノとの出会いに繋がっているのかもしれない。人と人との繋がりということもできるが、デビューから重ねてきた努力が実を結んだGI勝利といえるだろう。

 そして彼は、GIジョッキーの勲章を与えてくれた相棒とダービーに出走。もちろん初めての大舞台だった。

「いやぁ、緊張しました。デビュー戦よりも、初GIよりも、いや人生で一番かもしれない。週中まではワクワクしてたんですけど、当日は浮き足立って周りが見えてなかった。もうパドックから、雰囲気がほかのレースとは全然違うんです。馬もテンションが上がってしまって、ゲート裏などで、もう少しうまくなだめられたんじゃないかと…。ジョッキーの経験の差が出ましたね」

 それでも果敢に先手を奪い、極悪馬場の中で軽快にラップを刻んだ姿は、とてもダービー初騎乗とは思えない。きっとファンの目にも、その勇姿は焼きついているだろう。

「レース中は冷静になれましたからね。とにかく馬場に出てから、もうちょっとうまくなだめたらと悔いが残ります。ただ素直に、ダービーに出られたことはうれしい。これも巡り合わせです。もしこの馬に出会わなかったら、もしNHKマイルCで負けていたら、あの挑戦はなかったと思いますから。もう次は緊張しないと思いますし、2度目はもっと、いい精神状態で臨めるはずです」

 現在ジョーカプチーノは、放牧に出て英気を養っているそうだ。カンパニーが退いた今、おそらく今春は古馬のマイル路線を引っ張ってくれるだろう。ジョーカプチーノの今後の課題は?

「そうですねぇ、真面目すぎるところかな。馬房ではおとなしいんですけど、馬場に出るとスイッチが入りすぎてしまう。もっと抜くことを覚えてくれば、さらに上を目指せると思います」

 康太は岩田康誠、田中勝春らと同じAB型人間。やるときはやり、抜くところは抜くことができるタイプのようだ。嫌なことはひと晩たったら忘れる。買い物、競艇、カラオケなど、ストレス発散の術を身に着けているのも、彼の強みなのかもしれない。

間違いなく走ると確信。タガノパルムドールとの挑戦


 ダービー騎乗から約2カ月後、康太はオーストラリアに飛び立った。第1回「アジアヤングガンズチャレンジ」に選出されたためだ。

「本来なら勝ち星で丸田か浜中が行くはずだったと思うんです。でもやっぱりGIを勝ったことが認められたんでしょう。海外に行く経験ができたのも、やっぱりジョーカプチーノと巡り合えたからなんです」

 ここで35ポイントを獲得し、優勝を手土産に帰国をはたす。

「もちろんうれしかったですけど、経験として積み重ねることができた。そのことのほうが、僕にとっては大きい。言葉の通じないなかでのコミュニケーションとか、あとはアグレッシブな外人騎手と戦えたこと。コースも特殊で、本当にいい経験をさせてもらいました」

 さまざまな経験を経て「09年はいい年でした」と振り返る彼に、今年の抱負を聞いた。

「具体的なところでは、もうひとつGIを勝ちたいです。今度はうまくガッツポーズも決めたい。ダービーにも乗りたいですね。あと精神的な部分では、波を小さくしたい。リズムがいいときはいいんですけど、その波が激しいんで、高いレベルで安定させられるようにしていきたい。誰にでもバイオリズムはあると思うんですが、リーディング上位の騎手ほど、その波が小さくて安定してると思うんです」

 たしかに彼は、朝イチで調子がいいと、人気薄の馬を馬券圏内にポンポン持ってきたりする。これは前述の岩田、田中勝、丸田らとイメージがだぶる。

 最後に、2010年、楽しみな馬を聞いてみた。

「たくさんいて、1頭挙げるのは難しいですが、なんとか自厩舎の馬で大きいところを狙いたいと思ってます。タガノパルムドールとか、楽しみな馬がいますからね」

 タガノパルムドールとのコンビでは、GI阪神JFに挑戦するも13着に敗退。

「もろにキャリアの差が出てしまいましたね。でも走る馬であることは間違いないですから、これから一緒に成長して、大きいところを狙っていきたい」

 宮厩舎の所属になっていなければ、タガノパルムドールと巡り合うこともなかったのかもしれない。そう、すべては「一期一会」なのだ。そんな思いを大事にしてきた康太だからこそ、素晴らしい、そして新しい出会いが、今年もきっと待っているはずだ。

「あっ、そうだ。アッキーナのことも、今年の目標のひとつですから。ちゃんと書いてくださいね。もしかしたら、本人がこれ見てメールしてくるかもしれないじゃないですか」

 …。きっとそっちの方面でも、彼には新しい出会いが待っているだろう。

(文中敬称略)


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