2017/11/27　 吉岡 司「Mr.パドック吉岡司の「注目２歳馬勝ち上がりチェック」」

[京都2歳S]グレイル　能力高し

○11月25日（土）　京都11R　京都2歳S（芝2000m）
1着　グレイル　武豊騎手
牡2　栗東・野中厩舎

今年で4回目を数えた京都2歳Sは2人気グレイルが勝利。胸郭の長いゆったりとした造りで重苦しさを感じなかったし、覇気のある伸びやかな歩様も相まって、パドックの気配としては上々の域だったように思う。

レースは五分のスタートを切り、馬任せで中位の内から追走。掛かることなくぴったりと折り合いがついていた。向こう正面ではタイムフライヤーをマークする形となり、4コーナーを回ってから追い出しを開始。ラスト1Fよりグイグイ伸びると、ゴール直前、逃げ込みを図るタイムフライヤーをアタマ差捉えての勝利となった。最終週の馬場で勝ち時計2分1秒6なら悪くはないし、3着以下は2馬身半離されているのだから、素直に能力は高いと考えていいだろう。馬体面からも血統面からも長めの距離が向いていそうな感じで、このまま行けるようなら来年のダービーでも楽しめると思う。

▽【グレイル】
父ハーツクライ
母プラチナチャリス
母父Rock of Gibraltar
※半兄はダービー卿CT勝ちのロジチャリス。


○11月26日（日）　東京4R　メイクデビュー東京（芝1800m）
1着　リビーリング　M.デムーロ騎手
牡2　美浦・萩原厩舎

第5回東京第8日4Rを制したのがリビーリングだ。500キロ近い目方ながら、重苦しさは感じさせず実に均整の取れた体つき。歩様には小脚を使った活気の良さが窺え、騎手が跨ってもイライラするような面はなかった。

実戦では、まずまずのスタートから内枠を利してハナを切る形に。向こう正面で馬鹿つく面はあったものの、4コーナーまでタメ逃げして、直線ではノンステッキで楽々と押し切った。まだ荒削りな点が多分に残っているが、それでも勝つのだから能力はある。勝ち時計1分49秒7も、上がり34秒7も及第点。もっとレースが上手になれば、上のクラスでも十分活躍できる素材だろう。

▽【リビーリング】
父ヴィクトワールピサ
母インコグニート
母父Gone West
※叔父に日本ダービー3着、京都記念勝ちのシックスセンス。

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