2017/02/20 吉岡 司「Mr.パドック吉岡司の「注目2歳馬勝ち上がりチェック」」
[ヒヤシンスS/つばき賞]モノが違うエピカリス、ファンディーナ
○2月19日(日) 東京9R ヒヤシンスS(ダ1600m)
1着 エピカリス C.ルメール騎手
牡3 美浦・萩原厩舎
日曜東京9RのヒヤシンスSは、フェブラリーS当日の東京ダート1600mとあって注目度の高かったレース。昨年ゴールドドリーム(今年のフェブラリーS覇者)がここを制しているように、3歳ダート路線を占う重要な一戦であり、加えて今年から米GIケンタッキーダービーの出走馬選定ポイントシリーズに位置付けられている。これを制したのが、北海道2歳優駿の優勝馬であるエピカリス。馬体重は前走比プラス18キロの506キロと、2歳時よりひと回り大きくなっての出走だったが、太め感はなく成長ぶんと考えていいだろう。水平首でリラックスして周回できており、久々でも仕上がりは良好だった。
実戦では二の脚を利かせて好位のインで脚を温存。向こう正面では少し行きたがる面を見せたが、3コーナーを回る頃にはピッタリと折り合っていた。直線に向くと、開いたインを突いて追い出し。渋太く粘るアディラートをねじ伏せるように競り落とし、4連勝のゴールを決めた。2着馬との着差は3/4馬身差だが、これはアディラートを褒めるべきだろう。乾燥した力のいるダートで、自身の上がり3F35秒7は素晴らしく、見た目以上に強い内容と言える。すでに同世代のダート路線ではナンバーワンの存在。今後どこまで連勝を伸ばすか楽しみでならない。
▽【エピカリス】
父ゴールドアリュール
母スターペスミツコ
母父カーネギー
※半兄に小倉記念・七夕賞勝ちのメイショウナルト、いとこに新潟記念の覇者アデイインザライフなど。
○2月19日(日) 京都9R つばき賞(芝1800m)
1着 ファンディーナ 川田騎手
牝3 栗東・高野厩舎
この時期に条件戦を走っている馬は、クラシック出走へ向けてタイトなローテになってくる。しかし近年は1、2月の500万クラスを突破し、そのままトライアル・前哨戦で好走して、クラシック18頭の枠へ滑り込むケースが多くなってきた。日曜京都9Rのつばき賞を制したファンディーナは、1カ月前のデビュー勝ちから2連勝。牝馬にしては大型の馬体重512キロだが、前走と比べて馬体は絞れていた印象。パドックでは小走りでおてんばぶりを見せていたが、とくにイレ込んでいたというわけではない。
実戦では五分のスタートからスッと前に出たが、ハナを主張したタガノアスワドに譲って3、4番手を追走。4コーナーで徐々に進出したが、逃げたタガノアスワドが一気のスパート。直線に向いた時には逃げ馬のセーフティーリードに思えたが、残り100mからエンジンが掛かると、あっという間に抜き去った。最後は2着馬に1馬身3/4差を付け、3着馬はそこからさらに7馬身差。勝ち時計1分50秒6は平凡だが、レース上がり3F33秒9を楽々と差し切ってしまうのだから恐れ入る。ここではモノが違った。ハイレベルの3歳牝馬路線にまた1頭、大物候補が現れた。
▽【ファンディーナ】
父ディープインパクト
母ドリームオブジェニー
母父Pivotal
※伯父に凱旋門賞馬バゴ、近親にアメリカンオークスなど米GI4勝のエモリエントなど。
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