2011/01/28　 鈴木 正(スポーツニッポン)「No.1の言葉」

今週も絶好調の田辺騎手に大注目!!

　今週は東西で3重賞の豪華版。自分が最も楽しみなのは京都のシルクロードS。モルトグランデで田辺裕信騎手の初重賞制覇がなるか、注目しています。

　今年に入って絶好調。先週は土曜中山(アレキサンドライトS=タガノジンガロ)、日曜小倉(関門橋S=ラフォルジュルネ)のWメーン制覇をやってのけました。関門橋Sではゴール前で馬を追わず、後続に急追されて過怠金を課せられましたが「まだ若い牝馬。レースに嫌気を感じてほしくなくて…」(田辺騎手)と、馬に良かれと思っての勇み足。本人も反省しているので、その分も今週はいいところを見せてもらいましょう。

　モルトとは過去5度コンビを組み、当然、特徴はつかんでいます。「以前に降着があったように、直線ではヨレたりしていましたが、前々走の福島は良かったですね。直線、いつもは甘くなるあたりもしっかりクリア。成長を感じました」。前走・京阪杯でも直線で一瞬は先頭に立つシーン。決め手にますます磨きがかかり、今が充実期といえます。「使える脚が決まっているので、あとはどこでその脚を使うかでしょう」と作戦を練っています。

　まだ重賞勝ちがない田辺騎手。「獲りたい気持ちはもちろんあります。でも、それはタイミングでしょうね。まずはスムーズに馬に乗ること。その結果として重賞が獲れれば、うれしく思います」。焦る気持ちを持たず、平常心で乗ろうという気持ちが伝わってきます。

　これは余談ですが、栗東で松田博資調教師を取材した時、「田辺はウチの厩舎と本当に相性がいいな」と話していました。先週のWメーン制覇も同厩舎の馬。ブエナビスタ、レーヴディソールを擁する実力派厩舎から認められているのですから田辺騎手、たいしたものです。今の上昇気流を生かして、ぜひ初重賞を手にしてもらいたいですね。


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