2010/12/24 難波田 忠雄(大阪スポーツ)「No.1の言葉」
【大スポ・難波田】土曜日は小倉1Rに注目!!
今月20日をもって現役を引退した騎手は8人。20代が4人もいて早すぎる引退を惜しまれていましたが、ある若手騎手が「ほかのプロスポーツに比べれば恵まれているんじゃないですかね」と本音を漏らしたようにまだ競馬の世界の引退後は恵まれた環境が整っている。プロ野球では3年して結果が出なければ解雇されるケースが多く、次の就職先の斡旋などは皆無。競馬の場合はデビューしてからの3年間は見習い期間として減量の恩恵が受けられるし、万が一、怪我をした場合でもそれなりの保障がある。騎手を引退した後も調教助手へ転身できるように生活に困ることはまずない。
今回、彼らが引退を早めたのは来年からの従業員の賃金カット(今年中に助手へ転身すればカットされずに済む)によるものが大きいという声もあるが、朝日杯FSで3着のリベルタス(福永)以外は外国人ジョッキーが掲示板を独占したように今は海外のトップ騎手の参戦で騎乗機会が少なくなっている上、内田博、岩田などの地方出身者が活躍、さらに再来年には南関の戸崎圭太の中央入りもほぼ確実な状況でこれ以上の上がり目を望めないのが決断に踏み切った理由だろう。
福永騎手が阪神JFのレーヴディソールの勝利インタビューで「これから自分がJRAの顔にならなければならない」と言っていたように、ポスト武豊、それも競馬学校出身に生え抜きの活躍が待たれるところ。そういう意味では2年目の今年、大ブレークした丸山元気騎手もこれからの中央競馬の顔になれる男。通算100勝に王手をかけているだけに、今週すっきり決めて2011年のシーズンに突入してほしいものだ。ただ、土曜1R(ビーム)で決める公算が大きく、「土曜の小倉1Rで達成すると、みんなから華がないって言われそうだから来年でもいいんですけどね」と本人には切実な悩みがあるようだ。
記者のコラムも今週がラスト。何のお役に立てず申し訳ない限りでしたが、少しでも競馬に興味を持っていただけたなら光栄です。ウマジンGPで優勝すれば来年1月からまたコラムを担当できるようなので日曜の一発勝負にご期待ください。
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