2010/09/30　 片山 真(日刊ゲンダイ)「No.1の言葉」

【日刊ゲンダイ・片山真】ハナ差で勝てる男になりたい

　秋のG?開幕戦はスプリンターズS。ローレルゲレイロとビービーガルダンの長い長い写真判定から、早くも1年が経ちました。下半期の短距離王決定戦は、印象に残る大接戦が多いですよね。去年のレース後、すぐに浮かんできたのが14年前。暮れの大一番は逃げるエイシンワシントンを高松宮杯馬フラワーパークがぴったりとマークする展開になり、あの時はフラワーが写真判定で「ハナ」だけ出ていました。厳密には去年と同じ、「1センチ」差と言われたのを覚えています。
ビリーヴとデュランダル、内外で離れたのは7年前。果たしてデュランダルが届いたのか。当然、この時もハナ差の決着でした。

　競馬のハナ差は、馬の運命をガラリと変え、そして馬券を買っているボク達の懐具合を左右する大きな大きな差になります。では、ハナ差の競り合いに強いジョッキーはだれなのか。調べてみると今年(先週終了現在)だけで、181回のハナ差勝負(1、2着のみ)と5回の1着同着がありました。計186回のハナ差の写真判定に強かった騎手はだれか。5戦以上を対象として光るのは、蛯名騎手の11勝2敗1引き分け。もちろん、引き分けはアパパネのオークスです。目下、関西で売り出し中の高倉騎手は5戦全勝! 丸田騎手の6勝2敗、藤田騎手の5勝2敗が続き、4勝1敗には川田、国分恭、吉田隼騎手がいます。

　ちょっと気になる負け越し組は、3勝8敗の幸騎手、2勝7敗の丸山、和田騎手ですが、ま、それはともかく、蛯名、高倉、丸田騎手らの勝負強さはぜひとも覚えておきましょう。今週の蛯名騎手はナカヤマフェスタで凱旋門賞挑戦。もし、ラストのたたき合いまで持ち込めれば……。

　木曜に担当させていただいたコラムも今回が最終回。ボクはこれからも予想者として、ギャンブラーとして、勝負強い男を目指します。ブラックジャックなら「絵札+9」で親の「絵札+8」に一目でも勝てれば上等。バカラでは「7」対「6」のチャーシュー勝ちで運をグッと引き寄せて、ポーカーなら「キッカー勝ち」で大きなポットを取りたいです。あ、競馬から離れてゴメンナサイ。今週末からの第4回UMAJINグランプリに、また参戦させてもらうことになりました。有馬記念ウィークに、ゴール前の大接戦にいられるよう頑張ります。