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コラム

2010/09/16  片山 真(日刊ゲンダイ)「No.1の言葉」

【日刊ゲンダイ・片山真】セントライト記念を制した個性派

 GIIセントライト記念は上位3頭に菊花賞への優先出走権が与えられる重要なトライアル。なのに、このレースの勝ち馬は不思議と本番に縁がありません。昨年の勝ち馬ナカヤマフェスタがいい例。翌年にはG?宝塚記念を制し、凱旋門賞に殴り込みをかけるほどの高い能力があっても、菊花賞では12着と凡退しました。ほかにもロックドゥカンブ、コスモバルク、メリーナイスといったG?常連馬がここを勝ちながら、本番では結果を出せずじまい。セ記念→菊花賞の連勝は、昭和59年の3冠馬シンボリルドルフが最後、25年間も途絶えているのです。

 ボクがセントライト記念で思い出すのは、平成元年の勝ち馬サクラホクトオー。この馬も菊本番は5着に敗れましたが、あの菊花賞のゴール前は今でも強烈なイメージが残っています。まだボクは語り部になるトシではないけれど、IPAT世代、ネット系の新しい競馬ファンの方、この映像は必見ですよ。暇な時に探してみてください。バンブービギンが勝った菊花賞です。

 このレースは3度観て、その凄さが分かります。1度目のゴール前は「ん? 何だ、外を通った黒い影は?」といった程度。2度目の直線半ばで、外へもたれる怪しい格好をしている馬がいて、「ハハ?ン」と察しがつきます。3度見直すとこれはもうヤバイっス。3000mのラスト1Fから、常識を超えた脚を使った馬がいたことに気づくでしょう。いや、もしかしたら……ですが、爆笑する人がいるかもしれません。

「自分の馬を競馬で見失ったの、後にも先にもあの時だけだ」。昨年亡くなった名伯楽・境勝太郎調教師がこうこぼしたのを、廐舎の担当だった先輩記者から伝え聞いたことがあります。サクラホクトオーはダービーでも極端に内にもたれた(菊花賞とは回りが逆)乗り難しい馬でした。

 そのホクトオーの手綱をとっていたのが、小島太・現調教師。現役時代は実にJRA重賞85勝、G?級レースを11勝もしたスーパージョッキーでしたが、菊花賞Vはなし。その分、調教師に転身して9年前の菊花賞をマンハッタンカフェで快勝しました。その産駒、アロマカフェで挑むこの秋の菊戦線。美浦トレセンでは大きなパワーアップを感じさせる動きを見せています。菊を勝つには今週は勝たない方が……いやいや、セ記念は4着止まりだった父を超える可能性まであるのでは。

「ゲンダイネット」

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