2010/03/18 山本 武志(スポーツ報知)「No.1の言葉」
ローズキングダム擁する橋口厩舎に、隠し玉が…
自分自身の優柔不断さが嫌になります。前回の当コラムでスイリンカに関する情報を書きながら、最終的に本命としたのはツルマルハローの方。ズルズルと失速していくツルマルに対し、抜け出すスイリンカの力強いこと。フィリーズレビューも迷ったサウンドバリアーが▲という中途半端な印に落ち着くなど、何とも不完全燃焼な先週でした。
今週末は4重賞ですが、特に3歳戦線で熱いレースが多そう。スプリングSはローズキングダムの始動戦です。1月下旬の帰厩後は順調な乗り込みを続けている2歳王者。目標は先ですが「何とか負けずに皐月賞へ」と橋口調教師が「無敗」という部分にこだわっているだけに、中途半端な仕上げでは出してこないと思います。
その橋口厩舎で大穴として注目しているのがファルコンSのカレンナホホエミ。昨秋のレースぶりからはとても買えないと思われがちなんですが、この中間の動きがやけにいいんです。先週、今週とローズキングダムと併せたんですが、2歳王者相手に決してヒケを取らない動きを見せているんです。先週の動きを見届けたトレーナーも、僕はローズの取材だったというのに、「カレンナホホエミ、やけに動きが良かったな」と口にしていたのが印象的でした。昨秋はこの馬への評価が厳しいものだっただけに、余計にそう思えた面もあります。「一変とまでは言わんが、どこまでやれるかだね」強敵もいませんし、どうも穴心をくすぐる1頭になっています。
さて、他に今週の気になる馬を少々。まずは伊丹Sのコンティネント。前走は「今回は休み明けだけに」と陣営のトーンは全く高くなかったのですが、今回は「うん、変わってきた。距離もいいと思うし、外枠にでも入れば」と東田助手の感触は悪くなかったですね。それに当コラムの第1回で推奨したミリオンウェーブ。「今週の動きも良かったんですよ。距離短縮もいい方に出ると思います」と引き続き手綱を執る藤岡康のトーンは下がっていません。先週の教訓を生かし、狙った獲物は最後まで、を貫きたいものです。では、また来週。
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