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コラム

2010/05/06  山本 武志(スポーツ報知)「No.1の言葉」

栗東トレセンをさまよう理由

先週のこのコラムではPOG情報の「まとめ方」を書いたが、今回はPOG記事の「読み方」について書いてみたい。まずは例文を2つ作成したので目を通していただこう。

A「とにかく大物感のあるオーラを醸し出していて、調教でも豪快なフットワークを見せている。普段はおとなしくても時折見せるかん性のキツさは一流馬のそれ。じっくりとクラシックを狙っていく」

B「半年弱で馬体重は50キロ増えて成長が著しく、調教も順調。ハロン13秒は楽に出していて、負けん気が強く併せ馬ではほとんど先着する。5月入厩から阪神デビューの予定」

さて、あなたはどちらの記事に惹かれただろうか。仮想として作った記事なので、実際にどちらが走るかどうかの答えはないが、筆者が魅力を感じるのはBの方だ。その理由はAが個人の主観的表現が多いのに対し、Bは数字を示しての客観的で具体的な表現がされているからである。

一見、期待できそうなAの表現にはあいまいなところが多い。たとえば「大物感のあるオーラ」という部分。一部のスピリチュアルな方々(?)でなければ、実際にオーラは見えないはずだし、「豪快なフットワーク」とか「一流馬のそれ」なども個人の感じ方ではいかようにも解釈できる。また「じっくりクラシックを」というのも頻繁に使われる表現だが、必ずしもPOG向きとはいえないだろう。

一方、Bの記事。「50キロ増えて」というところで成長の大きさがわかるし、「ハロン13秒」というのも人の感じ方ではなく、実際に計時されたものだから信用できる。「併せ馬でほとんど先着」というのもその馬が実際に残してきた結果であり、デビュー時期が明確になっている点も心強い。いずれも具体的な事実としてとらえられないだろうか。

誤解しないでいただきたいのはAのような記事がダメと言っているのではないということ。こういった表現をされて実際に走る馬もいるだろうし、Bのような記事で走らない馬もいるだろう。肝心なのは記事の表現が明確なことなのか、それとも人の感じ方や表現によって左右される内容なのかを読み手で判断すること。後になって「記事に騙された」と感じないよう、あらかじめ行間を読みながらPOG記事に接していただきたい。
「UMAJIN-POG」

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