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コラム

2011/07/26  高井 大輔「世界の競馬はでっかいぞ!」

【世界の競馬】アイルランドから大物が“やっと出てきた”

今年の凱旋門賞は日本馬にとって絶好のチャンスかも(写真は昨年の凱旋門賞で2着に善戦したナカヤマフェスタ)

 最近の僕のコラムでは、「主役級が少ない今年の凱旋門賞に向けて、新たな主役候補が出てきた」というような話をすることが多くなっているけど、今日もそういった話をしたいと思う。

 今日のコラムで取り上げるのは、アイルランドのレッドドバウィ(Red Dubawi)という3歳馬。デビュー前の2歳時から日本でいうところのPOGでもかなりの話題になって、「父Dubawiの産駒の中では一番走るんじゃないか」と言われていた馬なんだけど、ここにきてようやく能力の片鱗を見せ始めてくれた。

 今回、レッドドバウィがいい走りを見せてくれたのは、フランス・コンピエーニュ競馬場の芝2000mで行われたペレアス賞という、3歳馬限定のリステッドレース。リステッドレースは日本で言うところのオープン特別ぐらいのレースなんだけど、出世レースとしても結構知られている。

 そんな6頭立てのペレアス賞を、2分8秒24の勝ち時計で2着馬に3馬身差をつけて危なげなく快勝した訳だけど、これまでの大きな期待からすれば、このレースを勝っただけで終わるはずはないし、地元のメディアでは「やっと期待の大物が出てきた」という言われ方で報道されているとのこと。

 母親は長距離戦線で活躍した馬だし、距離は2400mまで延びても全然大丈夫なんじゃないかと思う。もちろん、2400mというのは凱旋門賞を意識して言っている訳だけど、次のレースの走り次第ではまた1頭、凱旋門賞に向けて面白い馬が主役候補に名乗りを挙げる可能性が出てくるかもしれない。

 今年の凱旋門賞戦線は、まだまだ力の抜けた馬が不在で、ブックメーカーでも各社オッズはバラバラ。日本馬にとっても大チャンスなんだろうけど、レッドドバウィのように、今から名乗りを挙げてきても十分間に合いそうな気がする、そんな今年の凱旋門賞戦線になっているよね。


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