2011/04/05 高井 大輔「世界の競馬はでっかいぞ!」
【世界の競馬】ディープインパクトの血が世界に広がる
いよいよ、今週の日曜日に阪神競馬場で行なわれる桜花賞から、春のクラシック戦線がスタートする。そんな今年の3歳世代で大きな話題となっているのが、初年度から活躍馬が多数出てきているディープインパクトの産駒ということになるだろう。
まず、今週末の桜花賞にはドナウブルー、ハブルバブル、マルセリーナ、メデタシの4頭が出走予定。再来週に行なわれる予定の皐月賞、そしてニュージーランドT、NHKマイルCとマイル路線を目指す馬の中にも、ダノンバラード、コティリオン、リベルタス、トーセンラー、リアルインパクト、ディープサウンド、ダノンシャークなど、ズラリとディープインパクト産駒が名前を列ねている。
トーセンレーヴ、ターゲットマシン、サトノオーなどもそうだが、オークス、ダービーのトライアルを目指している馬の中にも素質馬が多くおり、今年の3歳世代は、ディープインパクト産駒の話題なしには語れないと言っても過言ではない。
今日は、そんなディープインパクトの産駒がフランスで初勝利を挙げた、ディープの血統が世界にも広がってきているという話をしたいと思う。
今回、フランスで初勝利を挙げたのは、バロッチ(Barocci)という馬。馬主は、パントルセレブルを所有したことでも有名なウィルデンシュタイン・ファミリー。初勝利に導いたのは、同馬主と今年から専属契約を結んでいる、日本でもおなじみのクリストフ・スミヨンだ。
昨年10月のデビュー戦では、これまた日本でも活躍しているクラストゥス騎手が騎乗し惜しくも2着に敗れていたが、2戦目に選択したオムニウム2世賞というレースで、1番人気に応えて1分48秒9(芝1600m、重馬場)での勝利となった。
ちなみに、オムニウム2世賞は、フランスのリステッドレース(日本でいうならトライアルかな)。過去の勝ち馬からはフランス2000ギニーを制した馬が出ているし、GIを4勝し種牡馬としてメイショウドトウを輩出しているビッグストーン(Big Stone)なんかも出ている。格付けこそ準重賞だが、出世レースと言えるんじゃないかな。
話をバロッチに戻すが、父がディープインパクトというだけでなく、実は母のバステット(Bastet)も超良血馬。現役時代こそフランスで2勝を挙げたに留まったが、半姉のマイトアンドパワー(Might And Power)は、メルボルンCなどGI7勝を挙げ、2年連続でオーストラリアの年度代表馬に輝いている。そんな母を馬主が白老ファームに持っていき、交配、そして出産という流れで誕生したのが、バロッチというワケ。
通算2戦1勝となったバロッチは、今月24日にフランス2000ギニーと同舞台となるロンシャン・芝1600mで行なわれる重賞・フォンテーヌブロー賞に出走予定。その後はもちろん、フランス2000ギニーにも出走する予定だ。
日本でも何かとディープインパクト産駒が話題になっているけど、世界の舞台でも日本の血統が脈々と広がっていく、そんな可能性を感じる今回の勝利だったね。
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