2011/04/08　 井上 達也(デイリー)「トレジャーハンター」

今、最も注目すべきジョッキーといえば!?

　デイリースポーツの井上達也です。第4回UMAJINグランプリのMIP票数が評価され、このUMAJINサイトに戻ってきました。ただ、胸中は複雑。このUMAJINグランプリは昨年のなかでも1、2を争うほどの悪夢。13週のうち6週でトップを奪いながら、有馬記念当日に1位から3位に転落。天国から地獄を味わいました。勝負事は結果がすべて。きっと勝負弱いヤツと思われていることでしょう。当コラムで汚名返上まではできなくても、トレセンで取材した新鮮な話題がみなさんの馬券攻略のヒントになれば…と思います。

　今、最も注目すべきジョッキーといえばこの人でしょう。先週の4重賞で2勝、2着2回と大暴れした福永Jです。「勝ったときだけ評価されても…」と本人は複雑な表情。さらに上を、と向上心にあふれる彼にとっては当然の結果なのかもしれない。人気に応えたレースも立派だが、中山牝馬Sを勝ったレディアルバローザが10番人気なら、大阪杯2着のダークシャドウは8番人気。鞍上が馬の実力以上のものを引き出したといえるだろう。調教、レースで得た経験の蓄積が今、発揮できているという。「返し馬の短い時間でどれだけ把握してどう操るか。引き出しが多いと楽やからね。30代が一番だと思う。心・技・体がうまくかみ合って、自分も今が一番。結果を出せる自信があるんだ」と胸を張る。

　短期免許で来日する外国人ジョッキーにもライバル心をむき出しにする。「刺激になっているし、日本の競馬もいい方に向いていると思うよ。彼らのように“負けたら仕方がない”と思われるようにならんとアカン。結果を出せなかったときに、“他の騎手を乗せていても負けていたよ”と言われるのがトップジョッキー」。トップクラスの実力を手にした福永Jにとって、今年の目標は何だろうか? 「やっぱり関西リーディング。みんながそろった今年に獲らないと意味がない」。充実期を迎えたジョッキーに今年も期待したい。

　桜花賞はレーヴディソールの回避とドナウブルーの除外で、騎乗馬がいなくなったが、今週も重賞レース2鞍はとくに要チェックだ。土曜のNZTで騎乗するラトルスネークは初コンビ。「騎乗を志願したからね。調教の動きが良かった」とテン乗りにも力が入る。そして、日曜のマーチSは主戦を務めるキングスエンブレム。「休み明けの方が走る」とポン駆け実績に期待していた。先週、ヒルノダムールの1着固定で3連単を買いながら、ダークシャドウが抜け…。コスモネモシン(3着)が本命だった中山牝馬Sもワイドでレディアルバローザが抜けた。今週は味方に付けて笑いたい。


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