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コラム

2011/12/27  渡辺 壮「砂に埋もれた金脈を掴み取れ!」

【東京大賞典】乗り役だからわかる!大井コースの特徴とは!?

騎乗経験から大井で強いのは「先行して、終いにもうひと伸びできる馬」だという渡辺壮。明日の結論に注目!

今回は特別編という事で、明後日29日に行われる東京大賞典について書かせてもらいたいと思う。

実はこのレースに2回ほど騎乗経験がある。1995年のミスタールドルフ(10着)と1996年のハヤテサカエオー(11着)。ミスタールドルフの時は付いて回るのに精一杯といった感じだったが、ハヤテサカエオーの時は中団のインコースで出るに出られず、脚を余す不完全燃焼の競馬。いずれも上位馬とは力の差があったのは否めないものの、ハヤテサカエオーの時は「スムーズならもう少しやれたはず」と悔いが残ったのを覚えている。

この東京大賞典以外でも大井には何度か乗りに行ったが、「先行した方が有利な馬場」という印象を受けた。地方の競馬場は全体的に内の2?3頭分は馬場を重くして、レース中の事故を極力少なくするように工夫がなされているのだが、大井に関してはインコースも馬場を軽くしているような感じ。その結果、インコースに馬が殺到するので厳しいレースになる事が多いし、馬場に癖もないので先行した馬が断然有利なのは確か。大井の外回りは直線が長い(東京大賞典が行われる外回りコースの直線は386m。阪神競馬場の352.5mよりも長い)ので、「道中でうまく脚を溜められれば直線だけで差を詰められるかな」と思っていたのだが、実際に乗ってみると他の地方の競馬場と同様、先行馬が断然有利なのが分かった。直線勝負で前の馬を差し切れるほど甘くはない(能力のある馬なら話は別だと思うが)。

それがハッキリしたのが、ハヤテグレシャスに乗った1996年の東京盃。地元金沢のオープン下(A2クラス)でも勝てないような馬だったので、使いに行くこと自体あまり賛成していなかった。ノドが鳴る馬で短い距離がいいのは分かっていたのだが、思い切って3番手に付けたら際どい3着に粘ってくれた(勝ったトキオクラフティーとはコンマ2秒差)。これで「少し能力が劣る馬でも先行すれば粘ってくれる。逆に後ろから行ったのでは届かないんだな」と改めて思った。きっとそれは2000mであっても同じことが言えると思う。

金沢の馬場は内の2?3頭分の馬場が深いので、2?3番手の外めというのがベストポジションだが、大井は逆にハナを切るか2?3番手のインコースがベスト。直線が長い分、3?4コーナーのカーブがキツイので、外を回って上がってくる馬にはどうしても無理が掛かる。したがって、直線で伸びてきたとしても前をまとめて差し切るほどの脚はなかなか使えないもの。東京大賞典もこの辺の位置に付けられる馬がレースを有利に運べるのは間違いのないところだろう。

自分が乗った当時の東京大賞典は2800mだった。ハヤテサカエオーの時に勝ったキョウトシチーなどは影も見えないほど前にいたし、2000mに距離が短縮されて以降も、やはり「先行して、終いにもうひと伸びできる馬」が勝ち負けの競馬をしているし、少々無理をしても止まらない。スマートファルコンが大井の馬場を得意にしているというのも当然という気がする。

それでは、後編の方で今年の東京大賞典を展望していきたいと思う。後編は明日のお昼ごろの更新を予定している。


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