2011/12/03 渡辺 壮「砂に埋もれた金脈を掴み取れ!」
【ジャパンCダート】決断?渡辺壮・JCダートの最終結論
☆今後の更新スケジュール
(更新済:序章?渡辺壮がJCダートの前哨戦を徹底回顧!
更新済:独断?渡辺壮の「俺ならこう乗る」前編 エスポワールシチーなど
更新済:独断?渡辺壮の「俺ならこう乗る」後編 トランセンドなど
更新済:推理?渡辺壮が展開を読む!)
今回:決断?渡辺壮・JCダートの最終結論
12月4日17時ごろ:完結?渡辺壮のJCダート徹底回顧
本題に入る前に、まずは後輩の吉原について書かせて欲しい。
地方競馬代表として今年のワールドスーパージョッキーズシリーズ(以下WSJS)に出場している吉原寛人は、金沢で彼がアンちゃんだった頃からかわいがっていた後輩。その吉原がWSJSの第1戦と第2戦を連勝して、今のところ単独トップに立っている。
1戦目のオーセロワも2戦目のレーザーバレットも、いずれもサッといい位置に付けられたのが良かった。もっともレーザーバレットは能力の違いで勝ったようなものだが、4コーナーで早めに先頭に立った所でもうひと息入れて我慢させたオーセロワの乗り方は褒めていい。さすが僕が育てただけの事はある(笑)。もう我が子を見ているようなもので、ハラハラしながら見ていたが、それにしても本当に上手になったなと思う。
ただ、今日一日の彼の乗り方を見て、ひとつだけ言わせてもらうと、後ろから行く馬に関しては(阪神の馬場に慣れていないという事もあって)金沢の時と同じようなコース取りをしていたのが気になった。“郷に入りては郷に従え”という言葉があるように、よその競馬場ではよその競馬場の乗り方をしなくてはダメ。もし教える事があるとすればそれくらいで、どこに出しても恥ずかしくない乗り役になったと思うし、ここまできたらWSJSの優勝を狙って明日も頑張って欲しい。
話が少し横道に逸れてしまったが、明日のジャパンCダートの話に移りたい。
まずは今日のダート競馬の傾向をおさらいする。今日は中山と小倉は午前中に結構雨が降ったようだが、幸い阪神は天気も崩れる事なく、終日良馬場でレースが行われた。全体的に速くもなく遅くもなく時計は安定していたし、特に癖のある馬場でもないので、脚質による有利不利もなかった。どの馬も力を出せる馬場状態だったと思う。
ジャパンCダートと同じ1800mで行われたのが、先ほども話が出た最終のゴールデンブライドルT。前の3頭がやり合っていたのでペースそのものは速かったが、吉原のレーザーバレットは離れた4?5番手あたりでジッと我慢できたし、直線もうまく外に持ち出して良く伸びていた。この馬の勝ちっぷりからも、「ダート最強馬を決めるには申し分ない舞台が整った」と言えるだろう。
それでは、最終的な予想を発表しよう。
◎トランセンド(連軸という意味での本命)
枠順的にもハナを切りたいエスポワールシチーにトウショウフリークが絡んで行けば、それを見ながら運べるこの馬が一番レースはしやすいと思う。前にも書いたように、南部杯とJBCクラシックで番手からの競馬にメドが立っているという意味でも、連の軸としては最適。よってこの馬を本命に抜擢した。
○エスポワールシチー(逆転の可能性もある対抗)
3枠6番という絶好枠を引いたので、恐らくハナを切るだろう。トウショウフリークが絡んでこなければマイペースに持ち込めるし、そうなれば断然エスポワール有利。トランセンドには前をまとめて差し切るだけの強烈な決め手はないので、ジワッと並ばれても簡単に交わされないと思う。したがって、対抗評価とはいえ逆転の可能性も十分。
何度も書いているように、トウショウフリークの出方が大きく左右するのだが、いずれにしてもこの2頭が崩れるという事は考えにくい。
▲ミラクルレジェンド
とにかく決め手だけならこのメンバーでも一、二を争う。ただ、もう少し馬場が軽くなって時計の速い決着になった方が、この馬にとってはいいのかもしれない。それを差し引いても、今の勢いは無視できない。今日のレーザーバレットのような位置取りで運べれば、2頭をまとめて差し切るという可能性も秘めている。
△ダノンカモン
どんなメンバーとでも大崩れしていない堅実さは評価できるが、トランセンドとエスポワールシチーの2頭に割って入れるかとなると…。それでも3着争いなら十分可能。
△ヤマニンキングリー
シリウスSを勝ってダート適性の高さを見せたが、あの時と今回とではメンバーが違う。それでも未知の魅力はあるので、ここは力試しの一戦。文字通り試金石になるだろう。
△テスタマッタ
ペースが速くなると、この馬の決め手も脅威。ただ、折り合い面に不安があるし、仮に折り合いが付いて流れが向いたとしても突き抜ける脚はないと思う。あくまでも3着候補。
もし荒れるとするならばミラクルレジェンドに一発があった時くらいで、馬券を買う人にとってみれば、決して配当妙味のあるレースではない。やはりトランセンドとエスポワールシチーの2頭が抜けているので、予想する上では「どちらが頭か」という切り口になるのはやむを得ないと思う。
馬券を買うのであれば、本線にしたいのがトランセンドとエスポワールシチーとミラクルレジェンドの3連単ボックス。もしミラクルレジェンドが差し切るようなら配当妙味も十分。それと、トランセンドとエスポワールシチーを1、2着にした3連単フォーメーションで、3着にダノンカモン、ヤマニンキングリー、テスタマッタへ流す買い方。これが一番妥当だと思う。
スポーツ新聞や競馬専門紙の記者さんなどと似たような印になったかもしれないが、今年のジャパンCダートはキッチリ獲れる堅いレースだと思っているので、ここは是非とも当てたいところだ。
さて、明日はこのジャパンCダートを徹底的に振り返ってみたいと思う。恐らくここでの結果や内容が年末の東京大賞典や、来年のフェブラリーSに必ずや繋がっていくはずなので、レース回顧も絶対に見逃さないで欲しい。
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