2011/10/09 渡辺 壮「砂に埋もれた金脈を掴み取れ!」
【マイルCS南部杯】今週の傾向を見ての最終結論
まずは今日のダート戦の傾向について。天気が崩れず終日良馬場でやれた事もあり、傾向としては昨日と変わらなかった。軽い馬場ではないので脚質の有利不利はなく、力のある馬が勝つといった感じ。
昨日の多摩川特別が1分38秒3、今日の7Rの500万条件が1分38秒6だった事を考えると、南部杯の勝ち時計は恐らく1分36秒台前半、今年のフェブラリーS(1分36秒4)とほぼ変わらないのではないかと見ている。なぜなら、トランセンドが単騎でハナを切るとペースも落ち着くし、トランセンドのハナを叩くような馬もいないはず。そうすると時計もそこまで速くはならないという見立てで、まさにフェブラリーSの時のような展開になると思う。
その点を踏まえた上で、最終的な予想を発表したい。
◎11.トランセンド
何と言っても今回は単騎逃げが濃厚。この馬の形で競馬ができる可能性が高いのが大きい。それに、馬場が軽くないので力の勝負になるのは必至。そうなれば、去年のジャパンCダートと今年のフェブラリーSを完勝、世界の強豪相手にドバイワールドCで勝ちに等しい競馬をしている実績を素直に評価するべきだろう。追い切りの動きを見ても力の出せる状態に仕上がっているし、この馬には死角がないと見るべきだろう。
○7.エスポワールシチー
状態がひと息だった今年の上半期でも、フリオーソやスマートファルコンといったダートの一線級相手に着順をまとめている訳だし、追い切りの動きを見る限り、ここにきてグンと上向いている印象で、少なくともその当時以上の状態にあるのは間違いない。トランセンドの番手に付けて、直線でトランセンドに馬体を併せる場面もあるかもしれないし、あわよくば前を交わすのも決して不可能ではないと思う。
馬場状態と展開面を考えると、この2頭の優位は動かないだろう。
▲5.ランフォルセ
北海道の2戦の勝ちっぷりが良く、ここにきてぐんぐん力を付けて馬が充実している。迷わず内を突ける器用さもあるし、横山(典弘)ジョッキーが手綱を取るのも心強い。スタートに不安がある事に目を瞑っても、今の勢いを支持して単穴評価。トランセンドとエスポワールシチーの2頭を脅かす存在になりうると思う。
△6.ダノンカモン
1400mの強さは成績が示す通りだし、今年のフェブラリーSでも差のない4着に入っているように、決して軽くは扱えない存在。その反面ワンパンチ足りないのも確かで、1ハロン距離が延びるのも決していい材料とは言えない。しかしながら、今乗れている福永ジョッキーの騎乗は頼もしい限りで、馬券圏内に食い込む可能性は十分あるだろう。よって、連下評価の筆頭とした。
△1.バーディバーディ
最内枠を引いて、いい位置に付けてロスのない競馬ができそうなのは強み。とはいえ絶好調だった今年のフェブラリーS当時のデキにはないし、近走の成績が冴えないので馬が自信をなくしていないかどうかも心配。初コンビとなるピンナ騎手との相性も未知数で、あくまでも最後の押さえという評価。
強い馬が先行してペースが落ち着いた場合、後ろから行く馬にとっては厳しいだろう。トランセンドとエスポワールシチーを負かすとなれば、どうしても展開の助けが必要になるのだが、今回は前が止まるような展開には残念ながらならないと思う。従って、15.ボレアスや9.オーロマイスターといった追い込み脚質の馬はノーマークとした。
あとは、レース当日の馬体重と、パドックでの気配に注意したい。特に休み明けの◎と○の2頭は大幅に馬体が増えている事も考えられるので、馬券を買う方はその辺もしっかりチェックした方がいいと思う。
明日はいよいよレース当日。レースを見た上で、上位馬を中心に1頭ずつ振り返りたい。
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