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コラム

2012/03/30  『うまカレ』所属現役大学生「競馬学概論」

【競馬学概論】今年の中距離戦線を占う伝統の重賞を血統分析!

真っ先に名前の挙がったのがショウナンマイティ。待望の重賞制覇なるか!?(写真は11年青葉賞出走時)

こんにちは、スプリングS以来の登場となります、早大お馬の会佐藤です。そのスプリングS、ディープブリランテ2、3着付けまでは良かったものの、馬場に翻弄されてしまい…今回はそれに加え、先週担当の村山の分もリベンジしたいところです。

さて、その今回はGII大阪杯を取り上げようと思います。毎年好メンバーの集まるこのレースですが、今年も12頭立てながら、面白いメンバーが揃いました。このメンバーを血統分析していこうと思います。

阪神2000mで行われる大阪杯。過去のこのレースで好走した馬の父を見ると、オペラハウス、ステイゴールド、マンハッタンカフェ、ダンスインザダークと長距離もカバーできる種牡馬の名前が目立ちます。そして、このレースはサンデーサイレンスの血を持つ馬がここ5年で馬券圏内15頭の内10頭を占めるほど、サンデーの血が重要になってくるレースです。ノーザンダンサー系の重めの血を持つ馬も好走していることから、斬れ味だけではなく、持続力も求められるのが大阪杯というレースなのでしょう。

以上のことを踏まえて、まずは血統的注目馬を挙げていきましょう。

ショウナンマイティ
鋭い末脚が持ち味の本馬ですが、脚質からどうしても勝ち切れないレースが続いています。父はサンデー系マンハッタンカフェと、昨年の勝ち馬ヒルノダムールと同じです。

この馬の血統のポイントは母父がストームキャット、母母父がリボー系アレッジドという点でしょう。この配合では気性に敏感なところが出てくることが多く、外回りだと仕掛けどころの難しさが出てしまいます。

逆に、ストームキャットは持続力勝負を好む傾向があり、アレッジドは凱旋門賞連覇を達成した豊富なスタミナを持っています。この母系にマンハッタンカフェならば、むしろ内回りで急坂のあるタフなコースのほうが向く可能性があります。小回りでタフな洋芝が舞台の昨夏ポプラステークスの勝ち方は圧巻でした。

この馬のクセを知り尽くしている浜中騎手への乗り替わりにはマイナスはないと考えられることも踏まえ、ここでの好勝負は十分あると言えるでしょう。気が早いですが、今年の札幌記念に出てくれば注目の一頭と言えます。


ナカヤマナイト
父は持続力に長けた子を出すサンデー系ステイゴールド、母父はアメリカンなパワーを秘めるアリダー系カコイーシーズという配合。前走AJCCはルーラーシップに捻じ伏せられたものの、フランス遠征でパワーアップしたことがよく分かる内容でした。

サンデー×アリダーの配合で皐月賞馬イシノサンデーが出ているように、この配合は小回り急坂のコースに高い適性を示すことが多く、本馬もレベルの高かったホープフルSで上がり1位を記録するなど、持続力ある末脚を持っていることが分かります。母母父にスタミナと底力を補強するニジンスキーの名があるのも好感が持てます。

ステイゴールド産駒は阪神、特に内回りの重賞で強さを発揮することが多く、伸び盛りの本馬にも期待できそうです。


次に、人気になるであろうGI馬を血統的観点で考察していきましょう。

アーネストリー
ロベルト系グラスワンダー×トニービン×ノーザンテーストの配合の本馬は、血統的に小回り急坂コースの申し子とも言え、昨年の宝塚記念では私も◎を打ちました。2200mまでの小回り急坂コースで持続力勝負になれば日本で一番強いと思います。

ただ、今回は休み明け。先々週アルフレードの項で述べたように、ロベルト系は休み明けでフルの能力を出すことが難しい系統で、本馬は体調が整わず復帰をここまで延ばした経緯もあることから、いきなり勝利するまではどうでしょうか。本馬自身は休み明けから走ってきますが、このメンバーなら2、3着付けを基本に攻めるのがセオリーとは言えます。


トーセンジョーダン
ジャングルポケット産駒の本馬は、ヒストリカルなどを出して今波に乗っているクラフティワイフ一族出身です。この一族は基本やや晩成型が多く、本馬も昨年一気に本格化しGIで好勝負を演じてきました。

クラフティワイフ一族は器用な子が多いので小回り得意な子も多く、このコースに不安はないでしょう。ただ、最初に挙げたように、このレースで必要なサンデーや重めのノーザンダンサーの血が足りないこと、そして休み明けを加味すればここでは3着まで、巧く乗って2着までというワンパンチ足りない結果になる可能性は十分です。


ローズキングダム
本馬の出身母系『バラ一族』は数々の重賞勝ち馬を輩出している名門。昨年秋シーズンは使われるごとに体が減っていき、バラ一族の弱点である体重減からの調子下降を露呈してしまいました。今回は休み明けで体を増やしてきたということで、昨年秋シーズンほどの凡走はないとは思います。

バラ一族はシャーリーハイツ×リファールというヨーロッパの持続力競馬に合う配合が基礎となっているため、本質的に後ろから運んで届く血統ではないです。前前で運んで持続力を生かす競馬が合う配合のため、ここも昨年の宝塚記念のような先行策を取るのがベストでしょう。

馬格がないバラ一族らしい体型をしていることから斤量に敏感で、ここも斤量との戦いになるでしょう。前前で運んでよほど巧い競馬をしなければ勝ち切れないでしょうし、前に行かなければ届かず馬券にならないはずです。


最後に、注目の新星に触れましょう。

フェデラリスト
現在4連勝中、破竹の勢いを見せている本馬。前走逃げ粘り寸前だったシルポートを最後猛然と追い詰めて差し切った末脚は見事の一言でした。

父はアメリカGIベルモントS(2400m)を制したエンパイアメーカー、母はオークス馬ダンスパートナー。200m延長で持続力の問われるこのレースへの臨戦過程に、特に不安はありません。

母ダンスパートナーがサンデー×ニジンスキー×リボー系キートゥザミントと重い配合のため、このレースでスタミナが問われても問題なしのはずで、エンパイアメーカー産駒は勝ち切ることが多いことから頭から狙っていけそうです。血統的にも注目したい馬と言えます。   

蛯名騎手が骨折で乗れませんが、横山典弘騎手なら問題はないでしょう。まだ不安な要素もありますが、ここを勝ち切れば、今年の天皇賞秋では勝ち負け候補の一頭になるはずです。


まとめ
血統的注目馬…ショウナンマイティ、ナカヤマナイト、フェデラリスト
2、3着付け向き…アーネストリー、トーセンジョーダン
過信禁物…ローズキングダム


おまけ
・ダービー卿チャレンジトロフィー血統注目馬
オセアニアボスタガノエルシコ
父ロベルト系と相性のいい同レース。芝が傷んでおり、コース替わりでも極端な前残り馬場にならない限り注目。トニービンの血も活きる舞台のため、父方にトニービンの血を持つダイワファルコン、アプリコットフィズも押さえておきたいところです。


さて、うまカレでは、様々なコンテンツを通じて皆さまに競馬の面白さ&楽しさを伝えていきます。そのコンテンツのひとつ『うまゼミ!!』を土曜18:30からニコニコ生放送にて放送しています。次回放送は皐月賞前日の4月14日です。ぜひご覧ください! (早大お馬の会会長  佐藤 航)


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