2012/05/24 平松 さとし「平松さとしコラム」
【平松さとし】負けて競馬を知り、ダービー圧勝につながったオルフェーヴル
こんにちは、平松さとしです。
今週末はいよいよ日本ダービーです。昨年はオルフェーヴルが勝ち、後に三冠馬となったわけですが、日本ダービーでの単勝は3・0倍。後々の実績を考えれば、妙味のあるオッズだったかもしれませんね。
震災の影響で東京競馬場で行なわれた皐月賞を制していたにも関わらず、単勝で3倍ついたのは、オルフェのそれまでの成績が影響していたことは間違いありません。
新馬戦を圧勝し、素質の片鱗をみせていたオルフェ。しかし、続く芙蓉Sでホエールキャプチャの2着に敗れると、3戦目の京王杯2歳Sではなんと10着に大敗。折り合いの難しい面をみせてしまいます。
その後、3歳初戦となったシンザン記念、きさらぎ賞といずれも勝つことは出来ませんでした。皐月賞のトライアルであるスプリングSを勝ち、続く皐月賞も連勝してダービーに出走したわけですが、その前の4連敗には大敗も含まれていたため、それほど一本被りにならなかったということでしょう。
しかし、陣営は手応えを掴んでいました。管理する池江泰寿調教師は言っていました。
「負けたことによって、どういう競馬をしてはいけないか、など、課題がみつかりました」
この言葉を裏付けるように、そして具体的に池添謙一騎手も言っていました。
「とにかく折り合いをつけること。それさえ出来れば切れることがよく分かりました」
負けて競馬を知ったことが、日本ダービーでの圧勝につながったのでした。
その後、菊花賞で三冠を制したオルフェは有馬記念も制覇。四冠馬となりました。
しかし、今年は阪神大賞典でよもやの逸走をして2着に敗れると春の天皇賞はまさかの11着。現在は宝塚記念へ向けて、再調整をされています。昨年の強かったオルフェが帰ってくることを期待したいですね。
今年の日本ダービーではどんなドラマが待っているでしょうか?2009年に生産されたサラブレッドはマル外や持ち込みを含めると7572頭。その頂点に立つのはどの馬でしょうか?
さて、長らくご愛顧いただきましたこのコラムも今回が最終回。読者の皆様及びUMAJINのスタッフの方々には感謝をしております。ありがとうございました。沢山の馬に色々なドラマがあります。それをまた紹介できる時、皆様と再会できると信じ、ひとまず筆を置かせていただきます。本当にありがとうございました。
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