UMAJIN.net

スマートフォンアプリ

UMAJIN.netのスマートフォンアプリが登場!

バナーをクリックして、リンク先よりお持ちのスマートフォンにダウンロードしてください。
タブレット端末にも対応しております。

iOS端末の方はこちら

app store

Android端末の方はこちら

google play
馬市ドットコム
相川牧場採用情報

コラム

2012/04/12  平松 さとし「平松さとしコラム」

【平松さとし】お互いの信頼で勝ち取った二冠…石橋守&メイショウサムソン

石橋守騎手とのコンビで二冠を制したメイショウサムソン

こんにちは、平松さとしです。

先週はクラシック第一弾の桜花賞が行なわれました。直前でハナズゴールが出走を回避し、勝ったのは2番人気のジェンティルドンナ。1番人気のジョワドヴィーヴルは6着に終わりましたが、皆さんはどのように思われましたか?馬券はいかがでしたでしょうか?

さて、今週はクラシック第2弾、皐月賞が行なわれます。

そこで今回取り上げたいのは2006年の同レースを制したメイショウサムソンです。

晩年は武豊騎手とコンビを組むことになったサムソンですが、デビューからしばらくは石橋守騎手が手綱をとっていました。

デビューの地は小倉競馬場。後に二冠を制し、三冠を目指した馬としては珍しいスタートでした。

サムソンの出走した皐月賞で上位人気となったのはアドマイヤムーン、フサイチジャンク、フサイチリシャールといった馬たち。サムソンは6番人気の支持に過ぎませんでした。

前哨戦のスプリングSを制したにも関わらず、それほど人気にならなかったのは何故でしょうか……。

私は当時、石橋騎手にいくつかの質問をしていました。

まず、2歳時には490キロだった体がスプリングSでは508キロまで増えた点。元から太くみせる体つきなので、成長なのか太目残りなのか判断をし辛いと言うと、石橋騎手はきっぱりと答えました。

「僕も太いようにみえたけど、いざ競馬にいくとむしろ逆に素軽くなっていきました。ボテッとみせる体つきということでしょう」

更に、コーナーリングがあまり上手ではないのでは?と聞きました。すると……。

「デビュー当初は確かにうまくありませんでした。でも、僕の手綱捌きが甘いということもあっただけ。サムソン自身のコーナーリングはレースを使う度に上手になっていますよ」

先行して早目先頭から粘り込むという競馬ぶりにはデビュー5戦目の4着に敗れた萩Sがターニングポイントになったと言っていました。

「萩Sではじっくり構える競馬をしたけど、思ったほど弾けてくれませんでした。あの競馬ぶりから直線まで待ったからといって良い脚を使えるタイプではないと判断し、自分から前を捉まえる形で競馬をさせるようにしたんです」

これらの判断は全て“吉”と出ました。石橋騎手操るサムソンは、太くみせる体つきなど関係なく、上手にコーナーを回りつつ、先行策で皐月賞を制覇したのです。

反省を踏まえた鞍上のパートナーに対する信頼があったからこそ、メイショウサムソンは皐月賞を、そしてダービーを制し、二冠馬になることが出来たのです。

万事軽便になる傾向にある昨今の競馬界ですが、多くのファンは馬と人の信頼関係が紡ぐ物語を求めていることでしょう。今年の皐月賞も是非、そのようなドラマが待っていることを期待しましょう。


10年産主なメイショウサムソン産駒
誰かに話したくなる【名馬の横顔】メイショウサムソン
【インタビュー王国】メイショウサムソン“無事是名馬”なり
メイショウサムソンが京都競馬場で引退式
皐月賞など、今週のレース情報はコチラ!

シェア

PAGE TOP