UMAJIN.net

スマートフォンアプリ

UMAJIN.netのスマートフォンアプリが登場!

バナーをクリックして、リンク先よりお持ちのスマートフォンにダウンロードしてください。
タブレット端末にも対応しております。

iOS端末の方はこちら

app store

Android端末の方はこちら

google play
馬市ドットコム
相川牧場採用情報

コラム

2012/04/05  平松 さとし「平松さとしコラム」

【平松さとし】偉大なる姉からバトンを受けたジョワドに見る競馬の面白さ

桜花賞で姉妹制覇を狙うジョワドヴィーヴル

こんにちは、平松さとしです。

さて今週はいよいよクラシックレースの開幕です。第一弾はもちろん桜花賞。桜咲く阪神の1600mで、若き牝馬達がどんな戦いをみせてくれるでしょうか?

3年前、09年の桜花賞馬で昨年、惜しまれつつ引退したのがブエナビスタ(栗東・松田博資厩舎)です。

桜花賞を勝った時、ブエナの鞍上は安藤勝己騎手でした。しかし、その後、横山典弘騎手、オリビエ・ペリエ騎手、C・スミヨン騎手、R・ムーア騎手、岩田康誠騎手といずれ劣らぬ名ジョッキーが次から次へと乗り替わりました。

スミヨン騎手は10年の秋の天皇賞を制覇しました。しかし、その次のジャパンCでは1位入線も、進路妨害により降着処分を受けます。その影響もあったか、有馬記念では積極的に攻めきれず2着に惜敗してしまいました。

翌11年にはドバイへ遠征しました。この時はR・ムーア騎手が手綱をとり、ドバイワールドCに出走しました。このワールドCは東日本大震災の直後で、日本中が暗く沈む中、日本馬がワンツーフィニッシュを決めました。震災後、初めてと言っても良い明るいニュースとなった1年前のあのレースです。

もっとも、ワンツーを決めたのはヴィクトワールピサとトランセンドであり、ブエナは8着に敗れていました。

それでもブエナの関係者は口々に次のような言葉を言いました。

「勿論、勝ちたかったけど、今回に関しては日本馬が勝つのであれば、ブエナ以外の馬でも良かった」

ブエナの順番はその年のジャパンCに回ってきました。前年、降着処分となり悔しい思いをしたジャパンCで、岩田騎手を背に見事に雪辱の勝利を挙げました。

レース後、スミヨン騎手はブエナにキスをして「コングラッチュレイション」と言いました。

勝利調教師インタビューでは松田博調教師が声をつまらせ、「昨年はスミヨンに申し訳ないことをしたから勝てて良かった」と吐露し、涙を流しました。

そのブエナは昨年の有馬記念を最後に引退しました。その昨年、妹のジョワドヴィーヴルが入厩し、阪神ジュベナイルFを制覇。お姉ちゃんからバトンを受け継ぐように2歳女王の座に就きました。

この姉妹を担当する山口慶次厩務員は、更に兄にあたるアドマイヤジャパンも担当していました。アドマイヤジャパンはディープインパクトに敗れ菊花賞で2着になったわけですが、そのディープの仔としてジョワドが生まれ、新たに担当することになったのですから競馬は本当に面白いですね。

今週の桜花賞に出走するジョワドヴィーヴルはブエナが現役時代に着けていた頭絡や手綱を使用しています。ちなみにこのジョワドヴィーヴルという名前、フランス語で「生きる喜び」という意味。名付け親はC・スミヨン騎手だそうです。


多くのファンに見送られ 中山競馬場でブエナビスタの引退式
昨年のドバイWCでブエナビスタは8着に…
【阪神JF】抽選くぐり抜け母仔制覇 ジョワドヴィーヴルが2戦目で載冠
【桜花賞・最終追い(2)】「見違えるほどいい動き」ジョワドヴィーヴル
桜花賞など、今週のレース情報はコチラ!

シェア

PAGE TOP