2012/05/02 山下 貴志(編集部)「POG負け組からの脱出」
【POG】今年のPOG取材事情を知っておくべし
5月12日発売の月刊「UMAJIN」の付録小冊子「POG『福』読本2012-2013」が無事入稿。POGファンのみなさんにはぜひ手にとっていただきたいのだが、今回の当コラムではその取材をふまえたうえで、今年のドラフト戦略に参考になるようなことをいくつか書いておきたいと思う。
ご存知のように今年は新馬戦の開幕スケジュールが前倒しとなり、産地馬体検査やJRAブリーズアップセールなどをはじめ、各育成牧場の2歳馬撮影日なども1、2週早まっていた。近年はPOG取材の媒体も増えていることもあり、2歳馬の撮影は牧場サイドが合同撮影会を設けるかたちをとることが多いのだが、POGで注目される社台系育成牧場の合同撮影会は今年の場合、4月の第1週に固まっていた。
ここで本州にお住まいの方は思い出してほしい。4月3日は全国的に爆弾低気圧の影響でかなりの荒天だったことを。首都圏は鉄道などの交通網が乱れ、帰宅に困った方も多かったはずだ。そしてあの爆弾低気圧が翌日には北上して行き、北海道も大きく天気が崩れた。予定していた牧場の合同撮影会が中止になったり、天気の悪い中、何とか敢行したところもあった。天気のいい日を選んで撮影するのがベストなのだが、2歳戦のスケジュールもあり、今年は非常に生産地の日程がタイト。別の日で対応できない事情もあったため、そうせざるを得なかったのだ。
そこでPOGファンのみなさんに理解しておいていただきたいのは、2歳馬の立ち写真について、写真の見映えなどを考慮に入れていただきたいということ。もちろん牧場スタッフの方々が馬を綺麗に手入れし、プロのカメラマンの方が悪条件の中、ベストショットを撮ってくれてはいるのだが、お天気だけはどうしようもなく、毛ヅヤがピカピカに映るというのは必ずしも上手くはいかない。馬体派の方はそのあたりも考慮に入れて、馬体写真を見ていってほしい。
2歳馬写真についてはもう1点ふれておきたい。今年の新馬戦スケジュールの影響で、育成牧場によっては例年より早めの準備をしているところもあり、仕上がった馬は早々に移動させているというケースもあった。UMAJINの取材でも、人気もありそうな社台系のある馬を撮影したいと牧場に伝えたものの、すでに天栄やしがらきに移動してしまったということで、撮影ができなかった馬もいた。また、前述の荒天の影響で当初より撮影できる馬が少なくなってしまったケースもあった。
そういった事情があったので、写真が掲載できなかった馬の中にも注目馬がいるということを頭に入れておいていただきたい。超のつく人気馬などは牧場さんの配慮により、撮影することもできたが、本来なら掲載したかったのに写真が撮影できなかった馬もいたのだ。そういった写真掲載がない馬は人気の盲点にもなるだろうし、その事情を考慮し、ドラフト時の作戦にも役立てていただきたい。
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