2011/06/13 棚井 伸一郎「トレセン放浪記」
【トレセン放浪記】今週デビューの厳選2歳馬3頭をピックアップ
今週から夏競馬が開幕ということで、注目の2歳戦がスタートします。以前このコラムでもお伝えしたように、3月の大震災の影響などがあり全体的に例年よりも始動がゆっくりしているものの、美浦トレセンにはすでにデビュー戦に向けて態勢が整った馬たちもいます。
まずは毎年のようにクラシック戦線に有力馬を送り込む国枝厩舎から、08年のダービーで2着、現在マイル戦線で活躍中のスマイルジャックの全妹に当たるスマイルゲートが、今週の芝1200m(土曜・中山5R)に後藤騎手とのコンビで出走予定です。
スマイルゲートの調教に跨っている佐藤助手は「ウチの厩舎のなかでは一番仕上がりが早く、前向きでスピードがありそうです。2歳馬ですからこれから良くなる余地も残していますが、新馬戦を迎えるにあたって期待できると思いますね。良いモノを持っていると感じさせます」と手応えを口にしていました。ここまで順調に調教メニューを消化していて、今週の最終追い切りを行って本番を迎えることになります。
続いては、即戦力といわれるブリーズアップセール出身馬となるデカントラップ。調教での動きの良さが評判になっていたなか、8日にも坂路で51.6-37.8-25.1-12.7という好タイムをマークしました。
陣営は「体型的にはダート向きという印象を受けますが、動きからは芝にも対応できそうです。ここまで順調にきていますし、反応が良く、初戦から動けそうです」と期待していました。このデカントラップも今週のデビューが予定されているそうです。
最後に紹介するのは、育成場で古馬に負けない動きをみせていたというマイネルアトラクト。斎藤誠師は「逞しい体型やここまでの動きなどからは、瞬発力に優れたタイプという印象を受けています」と話しています。
8日にウッドで併せ馬を消化して65.8-51.4-36.8-12.3という、2歳にしては上々のタイムで駆け抜けました。こちらも「順調にきています」ということで、開幕週に初陣が予定されており注目が集まっています。
まだオルフェーヴルが2冠達成したダービーの余韻が残っていますが、来年のダービー、オークスに向けて早くも2歳馬たちの戦いが始まります。この世代からヴィクトワールピサやブエナビスタのような馬が現れるのか、期待しましょう。
★【トレセン放浪記】2歳馬を入厩させたくてもできない
★【トレセン放浪記】ブリーズアップセール盛況の裏側で…
★【トレセン放浪記】震災の時、美浦トレセンは…
★2011→2012シーズンスタート! UMAJIN-POGはコチラ!
★馬三郎・弥永TMや平松さとしなど【UMAJIN.netコラム】一覧はコチラ!
★東北地方太平洋沖地震・応援メッセージ募金
Tweet | シェア |