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コラム

2012/04/30  棚井 伸一郎「トレセン放浪記」

【トレセン放浪記】ファンが納得するルールや環境づくりを

英ダービーのエプソム競馬場の4コーナー。日本とは違い逆バンクになっているのです

昨日(29日)の天皇賞は、14番人気ビートブラックの完璧な逃亡劇と、圧倒的人気を集めたオルフェーヴルの11着惨敗という2つの衝撃。特に後者の衝撃は、今でも信じられないファンの方も多くいらっしゃることでしょう。

レース後、オルフェーヴルに騎乗していた池添騎手のコメントには「いつもの柔らかいフットワークではなかった」という状態に関することと、「下(馬場)を気にしていた」という馬場に関することの、2つの趣旨がありました。

今回の天皇賞・春だけでなく、日本の騎手は敗因によく馬場を挙げます。それが悪いと言うつもりは毛頭ないのですが、馬場コンディションに問題があって、そこに改善を求めるようでは全く釈然としない状況になり、ファンも馬券を買う意欲がなくなってしまう恐れがあると思うのです。

欧州では馬場コンディションを理由に回避することが認められているため、レース後に騎手が敗因に馬場を挙げることはあまりありません。パートI国入りした今、グローバルスタンダードなルールへの移行について議論が出始めていますが、馬場コンデションの公表や馬場の構造に関しても、もっと議論されてもいいと思うのです。

世界のなかで競馬の主催者が、芝の長さや散水に至る管理状態まで発表しているのは日本のJRAだけ。以前にも当コラムで述べましたが、欧州のほとんどは自然の地形をそのまま利用して競馬場が建設されています。また、日本と同じように人工的に馬場を建設している米国も、ダート競馬が主流ということもあり、馬場コンデションを発表することはありません。

これまでJRAは、安全な馬場を目指して人工的に馬場づくりを進めてきましたが、その結果、馬への負担が増大するとの指摘もある、世界に類をみない高速馬場が誕生してしまったのです。また、売上重視で出走馬を揃えるためか、馬場コンディションを理由に回避することを認めてきませんでした。

凹凸やうねりでスピードを出せない欧州競馬のように、できる限り人間の手を入れないのか、それともこのまま日本でしか通用しないような高速馬場のまま進むのか??。馬場コンディションを理由に回避することを認めないのか??。

今回のオルフェーヴルの一件もありますし、これまでにも馬場がレースの結果に影響を及ぼした点は数多くあります。独自の発展を遂げてきた日本競馬ですが、近代競馬150周年を契機にファンが納得するルールや環境を、考え直さなければならない時期に差し掛かっているように思います。


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