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コラム

2012/01/30  棚井 伸一郎「トレセン放浪記」

【トレセン放浪記】もし消費税が10%になったら、そのとき厩舎は…

厩舎の倒産は厩務員組合にも大きな影響を及ぼす。

早くも一般社会では、経団連と連合の会談がスタート、春闘戦線が始まっています。1%のペースアップの要求に対して、「実施は論外」と厳しい経済状況を反映する動きを見せています。

同じようにJRAにおいても毎年、調教師会と厩務員労働組合との交渉に馬主会が加わり、クラシック戦線の真っ只中に春闘が行われます。まだ今のところ、労働組合側の要求が公に伝えられることはなく、話題にはなっていません。

ただ今年、調教師会の役員が一新されたことで、例年とは違う春闘になるのではないかと言われているのです。

10年以上ストライキが実施されたことはありませんが、それは水面下で交渉が行われ、程度の差こそあれ、ほぼ厩務員組合側の要求が受け入れられてきたからとされています。

しかし、馬券の売り上げダウンに伴い、賞金をはじめ、各手当が減額されるという厳しい状況が続いています。さらに“不良債権化している”とまで言われてしまっている美浦では、倒産する厩舎が続出する現実に、人件費ばかりでなく、雇用者側に人事権がないという雇用関係も含めた抜本的な改革が、叫ばれ始めているのです。

新体制となった調教師会は、現実を見つめた話し合いを進めることになると言われています。

そんな状況にある調教師は「難航するのは確実だろうし、ストもあるだろうね。でも、もう待ったなしの状況なんだ。1人2頭持ちというシステム、さらには給与体系までも見直さないともうやっていけない。しかも、これで消費税が10%になったら、やっていける調教師なんていなくなっちゃう」と、実情を教えるのです。

そして、厩舎倒産は厩務員組合にも大きな影響を及ぼすといいます。

「倒産しても新しい調教師が合格すれば問題ないと思うかもしれないが、現実に余剰人員が出ているんだ。馬房を希望者に貸す形で凌いでいるだけ。もし、このまま美浦の調教師が倒産を繰り返していけば、自宅待機、さらには解雇される厩務員も出てくる可能性だってあるはず」

競馬が滅びて、組合だけが残るという状況になってしまいかねない、ということなのです。


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