2012/01/09 吉岡 司「週刊・若駒総評」
【回顧】馬体が増えるごとに強さも増したフェデラリスト
今年が61回目になる中山金杯はフルゲートの16頭立てで行われた。しかし、パドックで合格点を与えることができた馬は4頭だけと、全体的に低調な雰囲気だ。
まずは断然の1番人気に支持されていたアドマイヤコスモス。前走から4キロ減だったが、何ら問題ない。輸送競馬でも落ち着きはあるし、キビキビとした歩様で昨年の春に感じたトモの甘さが気にならなかったのは成長した証だろう。ダイワファルコンの馬体減は大歓迎。精神的にも安定しており、これなら力を発揮できる状態だと思った。
フェデラリストはハミを噛んで活気があり、体にも柔軟性があって体調面は申し分なし。エクスペディションは小脚を使って元気一杯。もともと気の良いタイプだけに、ある程度うるさくなるのはわかっていたこと。それでも輸送してプラス2キロは好材料。初の中山でも力は出せると感じた。
実戦はエーシンジーラインがハナを切る展開。人気のアドマイヤコスモスは6、7番手の良いポジションでレースを進めていたが、向こう正面で走りがギクシャクしてズルズル後退した。2着のダイワファルコンは、そのアドマイヤコスモスをマークしており、その後ろにフェデラリスト。アドマイヤコスモスがいなくなってからはこの2頭のマッチレースで、外から差を詰めたフェデラリストが、直線でダイワファルコンを力でねじ伏せて勝った。馬体が増えるごとに強さも増しており、まだまだ伸びる器だろう。この先が楽しみだ。
さて、今回が50回目となる京都金杯もフルゲートの16頭だが、こちらは人気を集めている各馬の気配が良かった。
マイネルラクリマの馬体増は気にならない。伸びのある歩様で相変わらずデキは良いと感じた。上がり馬のダノンシャークは、ツル首で丸みのある馬体。脚どりも軽快だし、相変わらずデキは良い。ショウリュウムーンも小走りで気合乗りが早い。柔らかみのある馬体で、こちらも相変わらず好調。サダムパテックは水平首でリラックスしており、伸び伸びとした歩様。柔軟性のある馬体で力を出せるデキだと思った。
実戦では、シルポートが何が何でもハナを切る展開。勝ったマイネルラクリマは内からジワッと進出して、坂下では押さえるのに苦労するくらいの抜群の手応え。直線外目に進路を変えてラスト1Fで先頭に立ってそのまま押し切っての勝利。今年のマイル路線での活躍が楽しみになった勝利だ。
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