競馬サロン

調教ライター 西村武輝
123
2025/01/04 13:04
中山金杯 2025 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「中山金杯」です!
■ボーンディスウェイ
【中間調整】昨年の中山金杯は序盤でゴチャつく不利があったが、前々で渋太く運び0秒3差4着に入った。4月の福島民報杯ではクビ差2着、そして10月のオクトーバーSでは好位から早めに押し切って快勝。弥生賞3着など早い段階で頭角を現してきた馬だが、ここへ来てさらに地力を強化してきたようだ。
前走後は得意とする中山芝2000m戦での重賞初制覇を狙い、2年連続での中山金杯参戦が早い段階で決定。山元トレセンでの放牧で英気を養い、12月上旬に美浦へ戻って調整が再開されている。14日の坂路初時計で2Fラップ12秒7-11秒9(馬なり)とさっそく鋭く切れたあたり、この放牧でのリフレッシュ効果はかなり大きかったよう。18日のウッド3頭併せではオープン馬2頭を圧倒。25日の1週前追いでは木幡巧騎手が跨り、終いに気合いを入れると豪快に伸びた。
【最終追い切り】年明け2日にウッド単走、終い重点で微調整を行った。意識的に外へ誘導され、自分のリズムを崩さず折り合ってしっかり脚を温存。折り合った分、ラストはしっかり弾けてまったくの馬なりを保ったまま1F11秒6をマークした。
【見解】常に稽古では走るタイプだが、この中間は放牧効果で活気、走るモチベーションを再充電できたようでいつも以上に動きに豪快さがある。得意中の得意と言える中山芝2000m戦に向けて、狂いのないドンピシャの調整過程をこなし最高潮の状態にありそう。枠はやや厳しいが、ハンデ57キロはいかにも恵まれた感。悲願の重賞初制覇は目前だ。
総合評価「S」
■ギャラクシーナイト
【中間調整】昨年9月に3勝クラスを快勝。昇級初戦だったオクトーバーSは10番人気という評価に反発し、ボーンディスウェイに0秒3差2着とオープンでもやれるメドを立てた。よって続くハンデ重賞・福島記念では4番人気という支持を得たが、ここでは3秒以上の大差で15着に敗れている。ただし、先行して進んだところを向こう正面で早めに来られて力んだのが敗因だったよう。揉まれ弱さは課題として残ったが、力負けではなかったと言っていい。
その後は3勝クラスを勝った舞台である中山のハンデ重賞・中山金杯に目標を据えていったん放牧。12月上旬に帰厩し12日にウッド14-14の初時計を消化している。帰厩2本目の15日ウッド追いではオープン馬との併せ馬で速い時計をマークできており、大敗を引きずっている様子は感じられない。1週前追いとなる26日のウッド併せ馬では重賞勝ち馬コガネノソラら2頭を相手に3頭併せ。直線では真ん中に陣取り、最優勢の手応えを保ってそれぞれに併入とした。
【最終追い切り】大晦日にウッドで併せ馬。2勝クラスを外で先導し、序盤はリズム重視でじっくり我慢を教える内容だった。直線入口からの併走では稽古駆けする相手の勢いにまったく怯まず、馬自ら気持ちを乗せて楽に反撃。結局、馬なりを保って併入としている。
【見解】中間は質の高い併せ馬をこなしており、体調面精神面ともにいい状態にありそう。最終追いでラストに体をグンと沈め、動く相手に対応できていたのは好感だ。繰り返しになるが、前走で大敗した悪いイメージを一切引きずっていないのがいい。芝中距離戦のレース経験が乏しく前走のような脆さを見せる可能性もあるが、このデキなら上位食い込みがあって驚けない。
総合評価「A」
■ラーグルフ
【中間調整】2023年の中山金杯を勝利、同年の中山記念2着のコース巧者だ。昨年後半は外傷の影響がありオールカマーこそ0秒5差7着にまとめたが、アルゼンチン共和国杯が11着、チャレンジCが10着と低空飛行が続く。それでも陣営は立て直し休養を選択せず、今回中4週で中山金杯2勝目を狙って駒を進めてきた。
中間は在厩で調整され、12月19日に坂路15-15を消化したのが初時計。1週前追いは坂路で行い、新馬にやや手応えで見劣ったものの手応えにお釣りを残して併入としている。
【最終追い切り】最終追いは12月31日にウッドで単走。折り合いに専念し14-14ペースで入り、ラストはある程度スムーズな加速を見せた。ただし、しっかり脚が溜まっていたことを考えればもう1枚ギアを上げて欲しかった感もある。
【見解】外傷明けとはいえ昨年後半は順調に使われてきたが、前走後に蹄を痛めたとのことで当初中山金杯は出否未定。それでも慎重に立ち上げ、格好のつく動きはできている。ただし本来ウッドである程度負荷を掛けたい1週前追いが坂路になったあたり、本来の状態にないことは想像に難くない。大晦日の最終追いを経て、1月3日にウッド14-14をこなしている。レース2日前に時計を出すのは2023年中山金杯と同じなのだが、この時は坂路で微調整。今回はウッドを選択したあたり、やはり全体的な負荷の物足りなさを補う意図があったのかも。攻め気配からは重い印を打つには躊躇したくなるところ。
総合評価「B」
<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
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■ボーンディスウェイ
【中間調整】昨年の中山金杯は序盤でゴチャつく不利があったが、前々で渋太く運び0秒3差4着に入った。4月の福島民報杯ではクビ差2着、そして10月のオクトーバーSでは好位から早めに押し切って快勝。弥生賞3着など早い段階で頭角を現してきた馬だが、ここへ来てさらに地力を強化してきたようだ。
前走後は得意とする中山芝2000m戦での重賞初制覇を狙い、2年連続での中山金杯参戦が早い段階で決定。山元トレセンでの放牧で英気を養い、12月上旬に美浦へ戻って調整が再開されている。14日の坂路初時計で2Fラップ12秒7-11秒9(馬なり)とさっそく鋭く切れたあたり、この放牧でのリフレッシュ効果はかなり大きかったよう。18日のウッド3頭併せではオープン馬2頭を圧倒。25日の1週前追いでは木幡巧騎手が跨り、終いに気合いを入れると豪快に伸びた。
【最終追い切り】年明け2日にウッド単走、終い重点で微調整を行った。意識的に外へ誘導され、自分のリズムを崩さず折り合ってしっかり脚を温存。折り合った分、ラストはしっかり弾けてまったくの馬なりを保ったまま1F11秒6をマークした。
【見解】常に稽古では走るタイプだが、この中間は放牧効果で活気、走るモチベーションを再充電できたようでいつも以上に動きに豪快さがある。得意中の得意と言える中山芝2000m戦に向けて、狂いのないドンピシャの調整過程をこなし最高潮の状態にありそう。枠はやや厳しいが、ハンデ57キロはいかにも恵まれた感。悲願の重賞初制覇は目前だ。
総合評価「S」
■ギャラクシーナイト
【中間調整】昨年9月に3勝クラスを快勝。昇級初戦だったオクトーバーSは10番人気という評価に反発し、ボーンディスウェイに0秒3差2着とオープンでもやれるメドを立てた。よって続くハンデ重賞・福島記念では4番人気という支持を得たが、ここでは3秒以上の大差で15着に敗れている。ただし、先行して進んだところを向こう正面で早めに来られて力んだのが敗因だったよう。揉まれ弱さは課題として残ったが、力負けではなかったと言っていい。
その後は3勝クラスを勝った舞台である中山のハンデ重賞・中山金杯に目標を据えていったん放牧。12月上旬に帰厩し12日にウッド14-14の初時計を消化している。帰厩2本目の15日ウッド追いではオープン馬との併せ馬で速い時計をマークできており、大敗を引きずっている様子は感じられない。1週前追いとなる26日のウッド併せ馬では重賞勝ち馬コガネノソラら2頭を相手に3頭併せ。直線では真ん中に陣取り、最優勢の手応えを保ってそれぞれに併入とした。
【最終追い切り】大晦日にウッドで併せ馬。2勝クラスを外で先導し、序盤はリズム重視でじっくり我慢を教える内容だった。直線入口からの併走では稽古駆けする相手の勢いにまったく怯まず、馬自ら気持ちを乗せて楽に反撃。結局、馬なりを保って併入としている。
【見解】中間は質の高い併せ馬をこなしており、体調面精神面ともにいい状態にありそう。最終追いでラストに体をグンと沈め、動く相手に対応できていたのは好感だ。繰り返しになるが、前走で大敗した悪いイメージを一切引きずっていないのがいい。芝中距離戦のレース経験が乏しく前走のような脆さを見せる可能性もあるが、このデキなら上位食い込みがあって驚けない。
総合評価「A」
■ラーグルフ
【中間調整】2023年の中山金杯を勝利、同年の中山記念2着のコース巧者だ。昨年後半は外傷の影響がありオールカマーこそ0秒5差7着にまとめたが、アルゼンチン共和国杯が11着、チャレンジCが10着と低空飛行が続く。それでも陣営は立て直し休養を選択せず、今回中4週で中山金杯2勝目を狙って駒を進めてきた。
中間は在厩で調整され、12月19日に坂路15-15を消化したのが初時計。1週前追いは坂路で行い、新馬にやや手応えで見劣ったものの手応えにお釣りを残して併入としている。
【最終追い切り】最終追いは12月31日にウッドで単走。折り合いに専念し14-14ペースで入り、ラストはある程度スムーズな加速を見せた。ただし、しっかり脚が溜まっていたことを考えればもう1枚ギアを上げて欲しかった感もある。
【見解】外傷明けとはいえ昨年後半は順調に使われてきたが、前走後に蹄を痛めたとのことで当初中山金杯は出否未定。それでも慎重に立ち上げ、格好のつく動きはできている。ただし本来ウッドである程度負荷を掛けたい1週前追いが坂路になったあたり、本来の状態にないことは想像に難くない。大晦日の最終追いを経て、1月3日にウッド14-14をこなしている。レース2日前に時計を出すのは2023年中山金杯と同じなのだが、この時は坂路で微調整。今回はウッドを選択したあたり、やはり全体的な負荷の物足りなさを補う意図があったのかも。攻め気配からは重い印を打つには躊躇したくなるところ。
総合評価「B」
<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
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