《ジャパンカップの馬柱》


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競馬サロン読者の皆さん、こんばんは。
「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバー・馬体アナリストの伊藤です。

-------冒頭は京阪杯と共通-------

本日23日（土）は京都競馬場で京都2歳Sが行われ、勝ったのは1番人気のエリキング。トップスピードに上がるまで時間を要しましたが、最後は豪快に突き抜けましたね。

上がり性能に注目した◎サラコスティは、逃げたウォータークラークを追いかけて先に失速・・・。行きたがるところを抑えた結果ですが、現状はガツンと行かせないと淡白になってしまうのかもしれません。ただし、あそこまで大きく負ける馬ではないはず。

すっきりしない結果となりましたが、日曜重賞で取り返したいですね。

さて、明日24日（日）は東京競馬場でジャパンC、京都競馬場で京阪杯が行われます。

土曜のコラムで語った内容と重なりますが、コラム公開以降、2024年のGI/JpnIのトータル回収率はここまで116.9％を記録。馬連だと回収率240.8％というなかなかの暴れっぷり。全レース対象でも馬連の回収率は128％ですから、馬体アナリストが馬連予想をしている際はどうぞご注目ください。

-------冒頭ここまで-------

それではジャパンカップの予想を進めていきます。

まずジャパンカップの過去ラップ分析ですが、近10年を集計対象に設定。各年度のラップ構成は次の通りです。

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2014年　前半5F59秒6　後半5F59秒4⇒イーブン
2015年　前半5F59秒3　後半5F60秒5⇒前傾
2016年　前半5F61秒7　後半5F58秒9⇒超後傾
2017年　前半5F60秒2　後半5F59秒1⇒後傾
2018年　前半5F59秒9　後半5F57秒2⇒超後傾
2019年　前半5F60秒3　後半5F61秒3⇒前傾　　※重馬場
2020年　前半5F57秒9　後半5F61秒8⇒超前傾　※キセキが大逃げ
2021年　前半5F62秒2　後半5F58秒6⇒超後傾
2022年　前半5F61秒1　後半5F58秒0⇒超後傾
2023年　前半5F57秒6　後半5F60秒7⇒超前傾　※パンサラッサが大逃げ
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※前半と後半の5Fを比べて0秒7差以内をイーブン、0秒7以上の差がついたケースを前傾または後傾、2秒以上の差がついたケースを超前傾または超後傾と定義。

2020年と2023年は超前傾になりましたが、キセキとパンサラッサの大逃げが原因。その2鞍を除くと基本的には超後傾＝スローの上がり勝負になりやすいレースです。

ラップと飛節の連動性は微妙なところで、特定の飛節の形に拘る必要はありません。

続いて過去好走馬の馬体分析ですが、今回は「競走馬としてのタイプ」「筋肉の付き方」「胴の長さ」という3つの尺度から見ていきます。

「競走馬としてのタイプ」は瞬発力、中間、持続力の3パターンで分類。「筋肉の付き方」はシャープ、中間、ボリューミーの3パターンで分類。「胴の長さ」は短い、標準、長いの3パターンで分類。

勝ち馬の特徴は次の通りです。当時の世界最強クラスだったアーモンドアイとイクイノックスは対象から除外。

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2014年　エピファネイア　瞬発/中間/長い
2015年　ショウナンパンドラ　瞬発/中間/長い
2016年　キタサンブラック　中間/中間/長い
2017年　シュヴァルグラン　瞬発/中間/長い
2019年　スワーヴリチャード　中間/中間/長い
2021年　コントレイル　瞬発/中間/長い
2022年　ヴェラアズール　瞬発/シャープ/長い
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ジャパンカップは優勝馬の馬体に偏りが見られるレースで、瞬発力タイプかつ胴長の馬が大活躍中。GI級の力があることが大前提になりますが、エピファネイアやシュヴァルグランのような馬体の馬を見つけられれば正解に近づけそうです。


それでは今年の有力馬を見ていきましょう。

今回有力馬としてカウントしているのは4頭で、その「競走馬としてのタイプ」「筋肉の付き方」「胴の長さ」は次の通りです。

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ゴリアット　中間/中間/標準
ドウデュース　瞬発/ボリューミー/標準
ジャスティンパレス　瞬発/中間/長い
チェルヴィニア　瞬発/シャープ/標準
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ゴリアットは芝部門のレイティングで世界3位タイにつけるトップホースです。広く知られているように、2走前のキングジョージでは後に凱旋門賞を勝つブルーストッキング、後にBCターフを勝つレベルスロマンスに大きな差をつけて勝利。そのパフォーマンスを発揮できれば、執筆時点で13.8倍の6番人気はおいしく見えますね。ただし、馬体的なジャパンC適性は何とも言えない状況です。

ドウデュースは天皇賞・秋で上がり3F32秒5という驚異的な末脚を繰り出し勝利。スローの前残りという展開関係なしに勝利をもぎ取りました。レース後の乗り込み再開も早く、レースから9日後の11月5日に時計出しを再開。驚異的な回復能力も見せていますね。その後の調整も順調で1週前の追い切りが素晴らしく、まともなら勝つのはこの馬でしょう。ただ、こちらもジャパンカップに合う馬体かは微妙なところ。

チェルヴィニアはジャパンカップにフィットしそうな瞬発力タイプ。もう少し胴が長ければ完璧でした。

そして有力馬4頭中、最もこのレースにおける適性が高そうなのがジャスティンパレス。ジャパンカップで必要とされる、長い胴に注目できますね。

前走の天皇賞・秋では坂路調教しかできず、陣営から泣きが出ていましたが、当時と比べると着実に上昇。コース追いを1本しかできていないため、まだ完璧ではないようですが、惨敗まであって不思議なかった天皇賞・秋で0秒3差4着ですから、今回はまず前進が見込めるはずです。馬体も前走と比べて引き締まりました。少なからずドウデュースの不発が前提になってしまいますが、今回はこの馬を狙ってみます。

他にも枠順、展開、各馬の調整過程、土曜までの東京芝の傾向などを考慮した最終結論は次のとおりです。

《ジャパンCの最終結論》
◎4ジャスティンパレス
○3ドウデュース
▲1ゴリアット
☆9チェルヴィニア
△7シンエンペラー
△8オーギュストロダン
△13ファンタスティックムーン
△14スターズオンアース

本命はジャスティンパレス。大口投票の結果一時的に2番人気に推されていましたが、最終的には少し離れた3番人気で落ち着きそう。マイルCSのナミュール、京都2歳Sのサラコスティと重賞で消化不良が続く鞍上ですが、超高額賞金レースでの全身全霊の騎乗に期待。

対抗評価はドウデュース。前走のパフォーマンスを発揮できれば楽勝までありそう。ただし、3歳春以降は連続好走が1度もありません。

単穴評価はゴリアット。能力はメンバー中最上位だけにあとはこの条件でフィットするかどうかだけですね。ただ、実績は異なりますが同じアドラーフルーク産駒のイトーやイキートスがジャパンCで実力を発揮できなかったことから、サドラー直系はこの舞台でイマイチかも。

☆評価はチェルヴィニア。54キロという軽い斤量が魅力ですね。C.ルメール騎手も4戦連続でGIでのミス騎乗はできないはず。オークス以降の時計が少し物足りないためこの評価としましたが、勝つチャンスはありそうです。

馬券はジャスティンパレスを軸に馬連と3連複で勝負。堅く決まったケースを想定し、上評価4頭の3連単ボックスも押さえておきます。

《ジャパンCの買い目》
◎4ジャスティンパレス
○3ドウデュース
▲1ゴリアット
☆9チェルヴィニア
△7シンエンペラー
△8オーギュストロダン
△13ファンタスティックムーン
△14スターズオンアース

【馬連】4＝3,1,9,7,8,13,14（7点）
【3連複/フォーメ】4＝3,1,9＝3,1,9,7,8,13,14（15点）
【3連単/BOX】4,3,1,9（24点）

《馬体アナリスト 伊藤のプロフィール》
競馬業界歴は20年。競馬専門紙を経て「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバーに選抜された馬体アナリスト 伊藤です。馬の馬体に惚れ込み馬体重視の予想を展開。現在は南関東の重賞開催日を中心にプレスとして出入りしています。

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