《京都2歳ステークスの馬柱》


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競馬サロン読者の皆さん、こんばんは。
「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバー・馬体アナリストの伊藤です。

先週のマイルCSは「GI7度目の正直で今回こそ戴冠する場面があっていい」と結論付けた◎ソウルラッシュが1着。団野大成騎手の早すぎるガッツポーズには笑ってしまいましたが、強かったですね。

残念ながら3着は抜けてしまったものの、ソウルラッシュとエルトンバローズの馬連（配当は3000円）を仕留めることができました。

このコラムで最近言い続けていることですが「馬体アナリストのGIにおける馬連の強さ」を改めてお見せできたと考えています。

手前味噌で恐縮ですが、コラム公開以降、2024年のGI/JpnIのトータル回収率は116.9％を記録。馬連だと回収率240.8％というなかなかの暴れっぷり。3連複が少し足を引っ張っていますが、GI/JpnIで年間回収率100％超えを達成できるように引き続き頑張ります。

それでは京都2歳ステークスの予想を進めていきます。

まず京都2歳ステークスの過去ラップ分析ですが、阪神開催時を除く2014年から2019年、そして2023年を集計対象に設定。各年度のラップ構成は次の通りです。

なお、予想コラムでは「レースの過去ラップ」「出走馬有力馬の馬体」を「図」で解説して参りましたが、本コラムでは上記の図を割愛とします。何卒ご了承くださいませ。

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2014年　前半5F63秒1　後半5F61秒7⇒後傾　　※稍重馬場
2015年　前半5F61秒7　後半5F59秒6⇒超後傾
2016年　前半5F62秒2　後半5F60秒4⇒後傾
2017年　前半5F61秒7　後半5F59秒9⇒後傾
2018年　前半5F62秒3　後半5F59秒2⇒超後傾
2019年　前半5F60秒4　後半5F61秒1⇒前傾
2023年　前半5F59秒1　後半5F60秒7⇒前傾
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※前半と後半の5Fを比べて0秒7差以内をイーブン、0秒7以上の差がついたケースを前傾または後傾、2秒以上の差がついたケースを超前傾または超後傾と定義。

2019年と2023年は流れましたが、2023年は頭数が14頭と多かったこともその原因か。京都2歳ステークスはその2回を除くと後傾または超後傾でスローの上がり勝負になりやすい重賞です。

ラップと飛節の連動性も確認でき、曲飛の馬が優勢。一瞬の瞬発力に優れる曲飛の馬向きのレースと言えます。


続いて過去好走馬の馬体分析ですが、今回は「競走馬としてのタイプ」「筋肉の付き方」「完成度」という3つの尺度から見ていきます。

「競走馬としてのタイプ」は瞬発力、中間、持続力の3パターンで分類。「筋肉の付き方」はシャープ、中間、ボリューミーの3パターンで分類。「完成度」は低い、標準、高いの3パターンで分類。

勝ち馬の特徴は次の通りです。

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2014年　ベルラップ　中間/シャープ/並み
2015年　ドレッドノータス　瞬発/中間/高い
2016年　カデナ　中間/中間/並み
2017年　グレイル　瞬発/中間/高い
2018年　クラージュゲリエ　瞬発/中間/高い
2019年　マイラプソディ　中間/中間/低い
2023年　シンエンペラー　瞬発/シャープ/高い
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2019年のレースで勝ったマイラプソディはやや例外的な存在ですが、本重賞は瞬発力タイプかつ完成度の高い馬が優勢。

レースが上がり勝負になりやすいこと、2歳重賞だけに完成度が問われることから、クラージュゲリエやシンエンペラーのような馬を見つけられるとレースの正解に近づけそうです。


それでは今年の有力馬を見ていきましょう。

今回有力馬としてカウントしているのは4頭で、その「競走馬としてのタイプ」「筋肉の付き方」「完成度」は次の通りです。

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サラコスティ　瞬発/中間/高い
ウォータークラーク　中間/ボリューミー/並み
ジョバンニ　中間/中間/並み
エリキング　瞬発/中間/高い
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瞬発力タイプかつ完成度高い（高め）に該当するのは、エピファネイア産駒のサラコスティとキズナ産駒のエリキングの2頭。

まずエリキングですが、新馬戦ではサラコスティに先着、2戦目の野路菊Sではジョバンニに先着で2戦2勝。

サイバーエージェントがオーナーを務めるFC町田ゼルビアに所属するエリキ選手にあやかった馬名で、藤田オーナーが抱える期待の1頭。

2戦連続でゲートで出遅れ、レース中には反抗する面を見せていたりしますが、初戦、2戦目とも速い上がりを使えていているのがいいですね。瞬発力勝負になりやすい本重賞とマッチしそうです。

素直に考えれば、このエリキングですが、デビュー2戦目の走りからもしかしたら逆転があるかもしれないと私が考えているのがサラコスティです。

そのレースは逃げて9馬身差大楽勝でしたが、注目はその着差以上にレースの上がり5Fですね。

中京芝2000m戦かつ2歳戦で上がり5Fが58秒5を切った中で勝ち切った馬は次の通り。

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2017年　ワグネリアン　レースの上がり5F57秒7
2021年　パーソナルハイ　レースの上がり5F58秒3
2022年　ハーツコンチェルト　レースの上がり5F58秒4
2024年　サラコスティ　レースの上がり5F57秒7
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あくまでレースの上がり5Fであるものの、速い上がりが記録されたレースを勝ち切った馬は重賞級の活躍をその後見せています。

パーソナルハイとハーツコンチェルトは3歳秋以降はやや尻すぼみな成績ですが、前者はフローラSで2着があり、後者は青葉賞2着、日本ダービー3着と活躍。

流石にワグネリアン級とサラコスティを現時点で評価することはできないものの、重賞級のポテンシャルであることは間違いありません。勝ち時計もコースレコードに0秒6差で優秀でした。

甲乙つけ難い両者ですが、今回は明確に重賞級という裏付けがあるサラコスティの方が妙味があると考えます。

他にも枠順、展開、各馬の調整過程、先週までの京都芝の傾向などを考慮した最終結論は次のとおりです。

《京都2歳Sの最終結論》
◎2サラコスティ
○8エリキング
▲4ジョバンニ
☆3ウォータークラーク
△5クラウディアイ

本命はサラコスティ。馬体は瞬発力型かつ完成度高に分類でき、京都2歳Sにフィットします。ゲートを五分に出てスムーズにハナなら簡単には止まらないはず。

対抗評価はエリキング。おそらく1倍台の人気に推されるのが本馬。すんなり勝つまでありそうですが、本馬が3着なら3連単はソコソコ跳ねそう。

単穴評価はエリキングとの着差を考慮しジョバンニ。☆評価はウォータークラーク。田口騎手が今週末の騎乗をキャンセルしたことで武豊騎手が手綱を取りますが、3着以上の可能性は逆に高まった感じがします。

馬券は◎サラコスティ、○エリキングの2頭を軸に3連複と3連単で勝負。大きな波乱まではなさそうですね。

《京都2歳Sの買い目》
◎2サラコスティ
○8エリキング
▲4ジョバンニ
☆3ウォータークラーク
△5クラウディアイ

【3連複/2頭軸】2,8＝4,3,5（3点）
【3連単/フォーメ】2,8→2,8→4,3,5（6点）
【3連単/フォーメ】2,8→4,3,5→2,8（6点）

《馬体アナリスト 伊藤のプロフィール》
競馬業界歴は20年。競馬専門紙を経て「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバーに選抜された馬体アナリスト 伊藤です。馬の馬体に惚れ込み馬体重視の予想を展開。現在は南関東の重賞開催日を中心にプレスとして出入りしています。

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