おしらせ
【今週の重賞】[クイーンC]ドゥアイズやモリアーナらが初タイトル獲得を目指す
■2月11日、東京競馬場で第58回・クイーンC(GIII、芝1600m)が行なわれる。
1966年創設の伝統ある若い牝馬の重賞。東京芝1600mという王道コースで行なわれるためか、古くから大物を輩出していたが、近年はよりその傾向が顕著に。近10年の勝ち馬にはメジャーエンブレム、クロノジェネシス、アカイトリノムスメと3頭ものGIホースが名を連ねている。間隔をあけた臨戦過程が好まれるようになった昨今は、ここから桜花賞へ直行するローテも確立している。なお、今年は登録数がフルゲートを超えているため、回避がない限り収得賞金400万円の馬は抽選対象となる。
ドゥアイズ(牝3、栗東・庄野)は実績最右翼。父はルーラーシップ。ファルコンSに勝ったルークズネストはいとこ。祖母サミットヴィルは英GIII勝ち馬で、GIでも2、3着に走った活躍馬である。新馬勝ち後、コスモス賞と札幌2歳Sで連続2着好走するも、阪神JFでは10番人気の泡沫候補。しかしレースでは下馬評を覆して3着に激走し、OPでの好走がフロックでないことをアピールした。以前はレースの巧さで好走を重ねていたが、阪神JFは出遅れから直線で前がつかえながらも鋭い伸び脚を見せ、新しい一面をのぞかせた。能力上位のうえ、つねに崩れず走れるので、ここも中心的存在。初の関東遠征をクリアすれば、まず勝ち負けだ。
汚名返上に燃えているのは、モリアーナ(牝3、美浦・武藤)。父はエピファネイア。現役の兄2頭はいずれも中央で勝ち上がっており、コンスタントに走る一族である。素質馬が集う6月東京の芝1600m新馬戦を33秒0という鋭い上がりで制して注目を集める。2戦目のコスモス賞も外枠から先行し快勝。2馬身差の2着に下したのは前出のドゥアイズだった。異なるコース形態・距離での連勝が評価され、阪神JFでは2番人気に支持。しかし初の関西遠征がこたえたのか、道中かかり気味で最後はバッタリ。12着に大敗した。人気を裏切ったとはいえ2勝のレース内容から力があるのは間違いなく、あれが実力ではないだろう。態勢を立て直し、初戦快勝した舞台に戻れば、巻き返す可能性は十分ある。
メンバーの中でも素材が一級品なのがイングランドアイズ(牝3、栗東・安田翔)。オークス馬・ヌーヴォレコルトを英国に送り、歴史的マイラー・キングマンを配された良血中の良血だ。阪神芝2000mの新馬戦は評判馬が揃ったせいか、5番人気という案外な評価。しかしレースでは中団前めからしぶとく伸びてデビュー勝ちを果たした。タイム面は平凡ながら2-4着馬は次走すべて3着内に好走しており、骨っぽいメンバー相手に勝ち切ったことは評価できる。父はNHKマイルC馬・シュネルマイスターを輩出し、母もチューリップ賞2着、桜花賞3着とこの時期は1600mで結果を残していたので、血統的にはマイルに替わるのは歓迎のはず。ただし新馬の走りを見る限り、そこまでスピードはなさそう。2ハロンの距離短縮が吉と出るか凶と出るか。
未勝利組ではアンリーロード(牝3、栗東・茶木)が面白そう。新種牡馬・リアルスティール産駒。天皇賞・秋を勝ったトーセンジョーダンやGI2勝のカンパニーなど数多くの活躍馬を送り出した名門・クラフティワイフ一族の出身だ。東京芝1600mの新馬戦は2馬身半差の2着に完敗。しかし1着のライトクオンタムは次走・シンザン記念も連勝。また自身の走破タイム・1分34秒5も2歳新馬としては優秀なもので、3着以下は3馬身半以上引き離していた。続く阪神芝1800mの未勝利では初戦の走りが評価され1番人気に。結果も順当に勝利を収めた。血統背景とライトクオンタムとの力関係から、ここで上位争いできる力は秘めていそう。また距離が延びた2戦目の内容が平均的なものであったことから、今回初戦と同じ舞台に戻るのはプラス材料と考えられる。
そのほかには、初のマイル戦・フェアリーSでアワヤの4着に激走したブラウンウェーブ(牝3、美浦・宗像)、そのフェアリーSでデビュー2戦目ながら5着に健闘したリックスター(牝3、美浦・鹿戸)、母は牝馬三冠・GI5勝のアパパネで、姉が一昨年の勝ち馬・アカイトリノムスメという良血のアスパルディーコ(牝3、美浦・蛯名正)、ダリア賞勝ち馬・ミシシッピテソーロ(牝3、美浦・畠山)などがエントリー。今年は近年に比べるとやや小粒なメンバーだが、その分、多くの馬にチャンスがある。馬券的には面白いレースになりそうだ。
(Text:Hattori)
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